2016-08-01

情報ピラミッド/『隷属国家 日本の岐路 今度は中国の天領になるのか?』北野幸伯


『中国・ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日 一極主義 vs 多極主義』北野幸伯

 ・情報ピラミッド

『日本自立のためのプーチン最強講義 もし、あの絶対リーダーが日本の首相になったら』北野幸伯
『日本人の知らない「クレムリン・メソッド」 世界を動かす11の原理』北野幸伯
菅沼光弘

 実はこの世界には、いくつかの情報ピラミッドがあります。
 米英ピラミッド・欧州ピラミッド・中国ピラミッド・イスラムピラミッド・ロシアピラミッド等々。ピラミッドが違うと、同じ事件に対する見解が全く異なるのです。
 皆さんご存知ないかもしれませんが、日本は米英情報ピラミッドの下流にあります。
 日本にはもちろん報道の自由があります。しかし、その解釈はどうしても、米英ピラミッドの外に出ることはないのです。これは、いくらCNNを見ても、英字新聞を熟読しても同じこと。
 ロシアピラミッドの否定的な面は、あまりどっぷりつかりすぎると、クレムリンに洗脳されてしまうこと。肯定的な面は、ロシアピラミッドには、世界を支配する米英のネガティブ面について報道規制が全くないということです。
 これらの要因で、私は自然と多角的に物事を見るようになりました。そしてわかったことは、「政治経済というのは、【案外因果関係がはっきりしている】」ということでした。

【『隷属国家 日本の岐路 今度は中国の天領になるのか?』北野幸伯〈きたの・よしのり〉(ダイヤモンド社、2008年)】

「イスラムが行うとテロで、アメリカが行えばテロと呼ばれないのはおかしい」と武田邦彦が指摘するのも、米英ピラミッドを疑えというメッセージなのだろう。所属・帰属が情報を大幅に制限する。

 特に政治性や宗教性は人間の脳を束縛する。洗脳とは「ブレイン・ウォッシュ」の訳語であるが、洗われ、漂白された脳が特定の色に「染め上げられる」。完璧な洗脳は他人からの支配を自分の意志と錯覚させる。

 監禁・睡眠不足・暴力を伴う洗脳をソフトにしたものがマインドコントロールである。マインドコントロールはカルト宗教やマルチ商法の専売特許ではない。操作性という意図がマインドコントロールの本質である。教育は親子であろうと学校であろうと子供を自由にするためではなく、隷従させるために行われる。大人の指示・命令に子供が従う時、我々は「お利口だね」と言う。聞き分けのよいことが賢いこととされるのだ。褒められるという報酬によって子供は更なる隷従へ向かう。

 古来から伝わる神話には健全な社会秩序形成という目的があったと考えられるが、メディアのマス化(新聞・ラジオ・テレビ)以降は操作性が強くなる。社会主義国ではプロパガンダに進化し、資本主義国では広告に発展する。情報は加工・修正・粉飾を施され、人々を惑わす。

 なぜ日本は米英ピラミッドの下流にあるのか? それは情報(諜報)機関を持たないゆえである。

アメリカからの情報に依存する日本/『菅沼レポート・増補版 守るべき日本の国益』菅沼光弘
瀬島龍三はソ連のスパイ/『インテリジェンスのない国家は亡びる 国家中央情報局を設置せよ!』佐々淳行

 この国は同胞が北朝鮮に拉致されても目を覚ますことがない。戦後、国家の安全保障をアメリカに委ね、日本はのうのうと経済発展を遂げた。豊かさと引き換えに自国の歴史を見失い、確かな国家観を持つことを忌避し、漫然と平和を強調してきた。「ああ、平和は雄志を蝕む」(『三国志』吉川英治)。

 外側の視点に立たなければ閉ざされた世界を知ることができない。まずは新聞とテレビの情報を疑うことだ。

隷属国家 日本の岐路―今度は中国の天領になるのか?

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