3冊挫折、1冊読了。
挫折47『
浪費をつくり出す人々 パッカード著作集3』ヴァンス・パッカード:南博、石川弘義訳(ダイヤモンド社、1961年)/
電通の戦略十訓が本書によって作られたと知り、直ぐ取り寄せた。面白い。とても半世紀前の本とは思えないほどだ。文章が洗練されていて、訳もこなれている。100ページを過ぎたところでやめる。申しわけないんだが、ビジネスにはあまり興味がない(笑)。戦うサラリーマンであれば必読だ。
挫折48『
古代日本のこころとかたち』上田正昭(角川叢書、2006年)/本が重い。紙質がよいためだろう。堅牢な作り。私にとっては内容が専門的すぎた。歴史の流れや史観には興味があるのだが、歴史そのものには関心がない。
挫折49『
面白いほどよくわかるローマ帝国 巨大帝国の栄光と衰亡の歴史』金森誠也〈かなもり・しげなり〉監修(日本文芸社、2006年)/構成に難あり。2ページで1トピックとなっているが、書き出しの文章が独立していて物語性が失われている。「面白くない」ので直ぐやめた。
50冊目『
中島敦』中島敦(ちくま日本文学、2008年)/新潮文庫の『
李陵・山月記 』は一度読んでいるのだが、以前から「文字禍」が気になっていた。予想以上に面白かった。宮城谷昌光の長篇を読んだ後では「弟子」「李陵」も趣が一変する。恐るべき才能の持ち主は34歳で逝去した。つくづく惜しまれる。日本の短篇集では
福永武彦と双璧を為す、と私は思う。池澤夏樹(福永の子息)の解説は余計だ。臭みのある文章でせっかくの余韻を台無しにしている。
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