2013-08-23
尾藤正英、宮城谷昌光、高銀、他
5冊挫折、3冊読了。
『華厳経』高銀〈コ・ウン〉:三枝寿勝〈さえぐさ・としかつ〉訳(御茶の水書房、1995年)/著者はノーベル文学賞候補者として名前が上がっている韓国の作家。詩の部分の訳文がピタッと来なかった。易しすぎて格調がない。
『通貨戦争 崩壊への最悪シナリオが動き出した!』ジェームズ・リカーズ:藤井清美訳(朝日新聞出版、2012年)/ペンタゴンは密かに通貨戦争のシミュレーションを行っていた。その部分が冗長。構成が悪い。
『空間の謎・時間の謎 宇宙の始まりに迫る物理学と哲学』内井惣七〈うちい・そうしち〉(中公新書、2006年)/目次は完璧だ。ところが文章がよくない。一見ものわかりがよさそうな雰囲気でありながら独特の臭みがある。それが京都大学に由来するものかは不明。数ページでやめた。ライプニッツについては別な書籍を探す必要がある。
『心の脳科学 「わたし」は脳から生まれる』坂井克之(中公新書、2008年)/パラパラとめくり、22ページにあった下らない冗談を読んで読むのをやめた。軽さは浅さの表れであろう。
『刺激的で、とびっきり面白い時間の話 人、暦、時間 神々と「数」の散歩道』アレグザンダー・ウォー:空野羊〈そらの・ひつじ〉訳(はまの出版、2001年)/半分ほどで挫けた。総花的で散漫。副題に偽りあり。もう少し掘り下げてもらいたところ。
36冊目『日本文化の歴史』尾藤正英(岩波新書、2000年)/一部飛ばし読み。面白かった。教科書本。これは安冨歩〈やすとみ・あゆむ〉のブログで知った一冊。
37冊目『青雲はるかに(上)』、38冊目『青雲はるかに(下)』宮城谷昌光(集英社、1997年/集英社文庫、2000年/新潮文庫、2007年)/2日で読了。3分の2ほどが雌伏の期間となる。大いなる復讐と報恩の物語である。強いてケチをつけるとすればカットバックの多用が目立つのと、主人公・范雎〈はんしょ〉がモテ過ぎるところ。連載小説としてのサービス精神か、それとも著者のコンプレックスの表れか。まだ幼い范雎の子弟が生き生きと描かれていて忘れ難い。宮城谷の長編はあと数作品で制覇。
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