2014-07-29
渡邉哲也、若林栄四、六車由実、高橋史朗、ジョン・フィネガン、他
9冊挫折、2冊読了。
『完全にヤバイ!韓国経済』三橋貴明、渡邉哲也(彩図社、2009年)/本書が渡邉の第一作。タイトルに暴力団用語を配するのはどうなのかね? 個人的に三橋の動画は見るが著作は読まない。
『ドル崩壊! 今、世界に何が起こっているのか?』三橋貴明:渡邉哲也監修(彩図社、2008年)/パス。
『データで読み解く! マネーと経済 これからの5年』吉田繁治(ビジネス社、2013年)/株式よりも市場規模の大きい国債の解説本。ちょっと小難しい。
『アップデートする仏教』藤田一照〈ふじた・いっしょう〉、山下良道〈やました・りょうどう〉(幻冬舎新書、2013年)/近頃この手の本が多いね。砕けた調子の対談が肌に合わず。対談本には緊張感が不可欠だ。
『空腹力』石原結實〈いしはら・ゆうみ〉(PHP新書、2007年)/重複した記述が目立つ。構成に難あり。石原の著作は既に2冊読んでいるのでもう十分か。
『今あるガンが消えていく食事 進行ガンでも有効率66.3%の奇跡』済陽高穂〈わたよう・たかほ〉(マキノ出版、2008年)/「ビタミン文庫」となっているが文庫本ではなくソフトカバーである。冒頭に体験談を持ってくるという愚を犯している。臨床は重要だが科学的視点を欠けば単なる文学となってしまう。
『危険な油が病気を起こしてる』ジョン・フィネガン:今村光一訳(オフィス今村、2000年)/今村光一はマックス・ゲルソンの翻訳者。手に取ったのもそれが理由だ。ちょっと読みにくい。飛ばし読み。
『日本が二度と立ち上がれないようにアメリカが占領期に行ったこと』高橋史朗(致知出版社、2014年)/文章がよくない。リライトすべきだ。
『驚きの介護民俗学』六車由実〈むぐるま・ゆみ〉(医学書院、2012年)/「シリーズ ケアをひらく」の一冊。ツイッターで知った本。六車は民俗学者から介護職員に転身した人物。読みやすい文章で、介護現場での失敗も赤裸々に綴っている。真っ直ぐな性格が伝わってくる。ただし手厳しいようだが、民俗学の領域に至っているかどうかは疑問だ。やはり時間を要することだろう。六車が新しい『遠野物語』を紡ぐしかない。「『回想法ではない』と言わなければいけない訳」は結局、介護の世界に男性が少ないことに起因していると思う。私はノーマライゼーションなんかはなっから信じていないし、介護という世界は教育と似ていてパーソナルな関係性がものをいうと考えている。理論に人を当てはめるのが極めて難しい。体位変換ひとつとってもコツを教えるのが厄介なのだ。思いやりを欠いた人物に「思いやりを持て」と言うのに等しい。もう一つ。要介護者に寄り添うことは大切だが、寄り添いすぎると依存し合う関係となりやすい。そのギリギリのところで距離感を保つことが自立への一歩となる。本書はまだ「民俗学者、介護に驚く」といった内容ではあるが、美智子さんとのやり取りを読むだけでも十分お釣りがくる。六車は表情と声がよく、今後に期待できる。
46冊目『富の不均衡バブル 2022年までの黄金の投資戦略』若林栄四〈わかばやし・えいし〉(日本実業出版社、2014年)/売れているらしい。テクニカルの参考書。牽強付会が目立つので注意が必要だ。
47冊目『これから日本と世界経済に起こる7つの大激変』渡邉哲也(徳間書店、2014年)/やや総花的ではあるが、渡邉の説明能力は群を抜いている。一人シンクタンク。しかし、どうやってこれほどの情報を集めているのかね? 米中二極体制は既に終焉、と。有料メールマガジンも購読したのだが、こちらはさほど面白くないので購読中止。
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