2冊挫折、1冊読了。
『
北のまほろば 街道をゆく 41』司馬遼太郎(朝日新聞社、1995年/朝日文芸文庫、1997年/
朝日文庫、2009年)/まほろばとは古語で「すばらしい場所」の意。司馬は青森を敢えて「北のまほろば」と呼ぶ。少し前に見かけた青森県の児童が書いた詩を読むために開いた。結局、最後のページに掲載されていた。私はあまりこの人の文章が好きではない。改行も多すぎる。斗南(となみ)の件(くだり)で柴五郎に触れている。
『
世界のニュースがわかる! 図解地政学入門』高橋洋一(あさ出版、2015年)/手抜き本。出だしはいいのだが途中から単なる世界史本になってしまっている。ちょうど半分ほどで挫ける。
13冊目『
日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』矢部宏治〈やべ・こうじ〉(集英社インターナショナル、2014年)/矢部は創元社の
「知の再発見」双書「戦後再発見」双書を手掛けた人物。amazonの評価が頗(すこぶ)る高いので取り寄せた。米軍基地と原発を結ぶのは安全保障である。大東亜戦争敗戦以降、日本という国家が独立し得ていない情況を巧みに解説する。砂川裁判によって日本国憲法はアメリカとの条約よりも下位に位置づけられた。つまり占領体制が続行しているということだ。また国連憲章の敵国条項は知っていたが、実にわかりやすく説明されている。というわけで大変勉強になった。にもかかわらず、私は本書を「クソ本」と評価する。詳細は書評にて。読書会などには打って付けのテキストだと思う。
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