4冊挫折、1冊読了。
『
パリは燃えているか?(上)』ラリー・コリンズ、ドミニク・ラピエール:志摩隆〈しま・たかし〉訳(早川書房、1966年/ハヤカワ文庫、1977年/ハヤカワ・ノンフィクション・マスターピース、2005年/ハヤカワ文庫新版、2016年)/二度目の挫折。体力不足で読み切れず。
『
無縁社会』NHKスペシャル取材班(文春文庫、2012年/文藝春秋、2010年、NHK「無縁社会プロジェクト」取材班『無縁社会 “無縁死”三万二千人の衝撃』改題)/行間から嫌な匂いがプンプンしている。NHKという安全な立場から社会正義の鎧(よろい)を身にまとい、「不幸な人々」を商品化するビジネスモデルといってよい。しかもテレビ番組の二次商品化である。文章は悪くない。悪くないからこそ、より一層悪臭が際立つのだ。平成26年度のNHK職員平均年収は1160万2859円となっている。「取材班」の給与は当然もっと上だろう。「こんなに大変な人がたくさんいるんですよ」といった内容を超えていない。
『
老人漂流社会 他人事ではない“老後の現実”』NHKスペシャル取材班(主婦と生活社、2013年)/これまた同様。社会問題を指摘するだけの似非ジャーナリズム。
36冊目『
原訳「法句経(ダンマパダ)」一日一話』アルボムッレ・スマナサーラ(佼成出版社、2003年)/再読。易(やさ)しいのだが決して浅くない。真理というものは我々が想像するよりもずっとシンプルなのだろう。ただし悟性の輝きは見られない。この人は飽くまでも解説者である。別の本で中村元訳に対する嫌味を書いていたが、もしそれが本当ならきちんとした『ダンマパダ』の訳書を出すべきだろう。それをしないところにこの人物の性根が透けて見える。
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