2冊読了。
135冊目『
ゴエンカ氏のヴィパッサナー瞑想入門 豊かな人生の技法』ウィリアム・ハート:日本ヴィパッサナー協会監修、太田陽太郎訳(春秋社、1999年)/良書。タイトルに難あり。具体的なヴィパッサナー瞑想については全く書かれていない。また原書タイトルに「Mr.」がないのに「氏」はおかしいだろう。ゴエンカが名前であることを示すならば「師」とすべきである。「ミャンマーに伝わる仏教瞑想の心構え」といった内容である。注目すべきは死後の生命に関する記述で、『
時間の終焉 J・クリシュナムルティ&デヴィッド・ボーム対話集』の後に読むのがいいだろう。優れた内容ではあるが
日本ヴィパッサナー協会の
10日間コース(費用は喜捨)を宣伝する結果となっており、プロパガンダ本であるとの謗りを免れない。呼吸の瞑想についてはラリー・ローゼンバーグがラベリング(膨らむ・縮む)を説くのに対し、ゴエンカ師の場合はただ呼吸を観察するとの相違がある。
136冊目『
呼吸による癒し 実践ヴィパッサナー瞑想』ラリー・ローゼンバーグ:井上ウィマラ訳(春秋社、2001年)/書き忘れていた。これはオススメ。「
悟りとは」の最後に入れた。西洋人を通した仏教翻訳が新たな視点を与えてくれることは少なくない。質量ともに文句なし。
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