・東京の夜景は残業でできている
2011-08-02
2011-08-01
少年兵は殺人者であり犠牲者でもある
チェマ神父は言います。
「子どもたちを救わなければいけません。本当に平和を願うのなら、兵士だった子どもたちへの見方を変えなくてはいけません。
確かに、彼らは罪をおかしたかもしれません。でも、彼らは同時に犠牲者なんです。子どもたちは強制されて兵士になったのです。人殺しが好きな子なんて、どこにもいないのです。」
わたしは、アンプティ・キャンプで出会った右手と両耳を失ったサクバーさんとの会話を思い出しました。わたしが、
「もし、今、子ども兵士が目の前にいたら、言いたいことは何かありますか?」
とたずねた時のことです。
サクバーさんは答えました。
「おれはこう思うよ。彼らはまだ幼い子どもだし、何も知らずに兵士として使われたんだろう。
もし、その子がおれの目の前にいたとしても、おれは彼を責めない。たとえ、そいつが知っている子だったとしても、おれは何もしやしない。
おれたちはこの国に平和がほしいんだ。何よりも平和なんだ。それがすべてさ。
彼らを許さなきゃいけない。でも、絶対に忘れることはできない。答えはいつも同じだよ。
理由は、この右腕さ。
朝起きると、おれはどうしてもこの切られた右腕を見てしまう。いやでも見えるからな。もともとおれには、2本の手があったんだ。だから彼らを許せても、絶対に忘れはしない。」
【『ダイヤモンドより平和がほしい 子ども兵士・ムリアの告白』後藤健二(汐文社、2005年)】
2011-07-31
テクニカル分析の前提
テクニカル分析の前提は三つある。
A 市場の動きはすべてを織り込む。
B 価格の動きはトレンドを形成する。
C 歴史は繰り返す。
【『先物市場のテクニカル分析』ジョン・J・マーフィー:日本興業銀行国際資金部訳(金融財政事情研究会、1990年)】
ヴァンス・パッカード、上田正昭、金森誠也、中島敦
3冊挫折、1冊読了。
挫折47『浪費をつくり出す人々 パッカード著作集3』ヴァンス・パッカード:南博、石川弘義訳(ダイヤモンド社、1961年)/電通の戦略十訓が本書によって作られたと知り、直ぐ取り寄せた。面白い。とても半世紀前の本とは思えないほどだ。文章が洗練されていて、訳もこなれている。100ページを過ぎたところでやめる。申しわけないんだが、ビジネスにはあまり興味がない(笑)。戦うサラリーマンであれば必読だ。
挫折48『古代日本のこころとかたち』上田正昭(角川叢書、2006年)/本が重い。紙質がよいためだろう。堅牢な作り。私にとっては内容が専門的すぎた。歴史の流れや史観には興味があるのだが、歴史そのものには関心がない。
挫折49『面白いほどよくわかるローマ帝国 巨大帝国の栄光と衰亡の歴史』金森誠也〈かなもり・しげなり〉監修(日本文芸社、2006年)/構成に難あり。2ページで1トピックとなっているが、書き出しの文章が独立していて物語性が失われている。「面白くない」ので直ぐやめた。
50冊目『中島敦』中島敦(ちくま日本文学、2008年)/新潮文庫の『李陵・山月記 』は一度読んでいるのだが、以前から「文字禍」が気になっていた。予想以上に面白かった。宮城谷昌光の長篇を読んだ後では「弟子」「李陵」も趣が一変する。恐るべき才能の持ち主は34歳で逝去した。つくづく惜しまれる。日本の短篇集では福永武彦と双璧を為す、と私は思う。池澤夏樹(福永の子息)の解説は余計だ。臭みのある文章でせっかくの余韻を台無しにしている。
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