2019-03-08

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なぜ今、仏教なのか――瞑想・マインドフルネス・悟りの科学
ロバート ライト
早川書房
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大乗仏典〈12〉如来蔵系経典 (1975年)

中央公論社
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人生の価値について (新潮選書)
西尾 幹二
新潮社
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人生の深淵について
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西尾 幹二
洋泉社
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私の昭和史(上) - 二・二六事件異聞 (中公文庫)
末松 太平
中央公論新社 (2013-02-23)
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私の昭和史(下) - 二・二六事件異聞 (中公文庫)
末松 太平
中央公論新社 (2013-02-23)
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松本清張の「遺言」 『昭和史発掘』『神々の乱心』を読み解く (文春文庫)
原 武史
文藝春秋 (2018-02-09)
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アファメーション
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ルー・タイス
フォレスト出版
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「原因」と「結果」の法則
ジェームズ アレン
サンマーク出版
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「原因」と「結果」の法則2
ジェームズ・アレン 坂本 貢一
サンマーク出版
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バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)
前野ウルド浩太郎
光文社 (2017-05-17)
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50代からの体力革命
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高橋 陽子
主婦と生活社
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「よく聞こえない」ときの耳の本 (週刊朝日ムック)

朝日新聞出版 (2018-09-04)
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「こころ」の名医が教える 認知症は接し方で 100% 変わる!
吉田勝明
IDP出版 (2017-12-07)
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2019-03-07

蒸し目皿(スチームプレート)最強伝説


 今日新たな伝説が生まれた。春になるのを躊躇(ためら)っているような冷たい雨の音を聞きながら、それは我が家で生まれた。

 スーパーで安売りしていたニンジンを2kgも買ってしまい私は思いあぐねた。と、突然無水鍋と一緒に買った蒸し目皿(スチームプレート)をまだ開封していないことを思い出した。「温野菜あるのみ」と一言呟いた。

 レシピは「甘〜い!蒸すから栄養が逃げない♪温野菜 レシピ・作り方 by まめもにお|楽天レシピ」を参照した。冷凍ブロッコリーがなくなっていたのでチンゲン菜も蒸すことにした。

 ニンジンは小振りなため縦に四等分して放り込んだ。量が多かったせいか10分ほど時間を要した。

 いやはやこれは美味である。期せずして800gほども食べてしまった。ソースは味噌マヨ+ごま油+生姜(チューブ)である。後の二つはただ何となく入れた。一方、冷凍チンゲン菜はそれほどでもなかった。冷凍野菜は味が薄くなるのだろうか?

 ついでに書いておくと、無水鍋がべら棒に高くなっていて驚いた。モデルチェンジしたらしい。たぶん円安の影響もあるのだろう。一番いいタイミングで買ったことになる。

歴史の上書き更新/『創られた「日本の心」神話 「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史』輪島裕介


『一九八四年』ジョージ・オーウェル

 ・歴史の上書き更新
 ・大衆消費社会の実像

必読書リスト その三

 このように美空ひばりは現在、公的なメディアや知識人によって「昭和を代表する偉大な芸術家」として権威づけられ、彼女が歌う「演歌」は、はるかな過去から脈々と受け継がれる「日本の心」と結びつけられ、称揚されています。しかしこの評価は、敗戦直後のデビューから1970年代前半まで、当時の知識人が彼女に与えてきた否定的な評価とは正反対のものです。
 ひばりはデビュー時には大人の歌を歌う「ゲテモノ」少女と断じられ、スターとなってからはその傲慢さが批判され、1974年から数年間は「裏社会」との癒着が取り上げられ、「国民的行事」である『紅白歌合戦』をはじめとするNHKの番組から排除され、全国の公共ホールからも閉め出されていました。

【『創られた「日本の心」神話 「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史』輪島裕介〈わじま・ゆうすけ〉(光文社新書、2010年)】

 まず文章がよい。たまげた。リライトされた文章のように読みやすく、テクニカルライターのように正確だ。読んだ時には惹かれた文章でもタイプしてみるとガッカリすることは意外と多いものだ。書き写せば更にガッカリ度は増すことだろう。このように身体(しんたい/=口や手)を通すと文章のリズムや構成を皮膚で感じ取ることができる。一方、名文・美文には一種の快感がある。輪島の文章が抜きん出ているのはその「簡明さ」にある。嘘だと思うなら試しに書き写してごらんよ。輪島は学者である。文士ではないゆえ、香りを放つ文章よりも簡明が望ましい。「簡にして明」であればこそ大衆の理解を得られる。

 私の意図は、そこから本書の二つの主題を導き出すことにあります。
 一つは、戦後のある時期まで、少なくとも「知的」な領域では、ひばりを代表とする流行歌は「悪(あ)しき」ものとみなされていたのが、いつしか「真正な日本の文化」へとその評価を転回させたこと。
 もうひとつは、日本の流行歌の歩みは元来きわめて雑種的、異種混淆的であり、現在「演歌」と呼ばれているものはその一部をなしていきたにすぎない、ということです。

『「知的」な領域』は大衆と反対方向を目指すのだろう。そして「領域」全体がまとまると、今度はそこから反対方向のベクトルが働く。つまり領域内大衆への反動である。輪島裕介の狙いが鋭いのは、演歌にまつわる偽史(ぎし)を解明する過程が、実は宗教における教団分裂の歴史と酷似しており、汎用可能なモデルとなっているところにある。

「演歌」という語が1960年代(むしろ昭和40年代というほうが正確でしょう)に音楽産業の中で一つのジャンルとみなされてゆく過程と、それが「真正な日本文化」として高い評価を得てゆく過程は相関しています。というよりむしろ、ある種の知的な操作を通じて「演歌」というものが「日本の心」を歌う真正な音楽ジャンルとして新たに創り出されたのです。

 私は膝を打った。大乗仏教という名の後期仏教も「知的な操作」を通した歴史の書き換えにその目的があったのだろう。

 再び小林信彦を引けば、彼は「演歌」が明治の「演説の歌」であることを、1999年の大滝詠一のラジオ番組ではじめて知ったと述べています。
 名著『日本の喜劇人』や『テレビの黄金時代』を著し、クレージーキャッツやトニー谷、小林旭の再評価にきわめて重要な功績を残した彼が、「演歌」の語源を知らなかったことは、彼の仕事に多大な影響を受けた私自身、少なからぬ驚きだったのですが、逆に言えば、昭和10年代以降の大衆文化にきわめて精通している小林のような人物であっても、同時代的な音楽・芸能との関わりにおいて、「演歌」という言葉とその語源を意識する必要がなかったことを示しています。
 そのことは、現在用いられている「演歌」という言葉が明治・大正期のそれとは断絶しており、いつの間にか「発生」したものであることを裏付けているといえます。

 私は同様のことが仏教東漸の歴史でもあったに違いないと思う。なかんづく日本仏教の変質には漢字の呪能やアニミズム信仰が深く関わっていると考えられる。「断絶が意識されない」というのが重要な指摘だ。

 たまたま先ほど読んだ本にこうあった。

(※日本の真珠湾攻撃から)50年のときは(※ハワイへ)取材に行かなかったが、報道で見た範囲では人々の記憶も薄らぎ、語るべき人そのものが死んだり行方知れずになっているようだった。私は「40年が限度だ」と思った。

【『「民主主義」を疑え!』徳岡孝夫〈とくおか・たかお〉(新潮社、2008年)】

「歴史は40年で途絶える」のが事実であるとすれば、それ以降は何らかの「知的操作」が必要となる。文字を持たぬ民族の口承文化がその原点だ。古くから伝わる神話や伝説は道徳の基準であり、生き方のモデルを示したものだ。

 世代の変化が20~30年(親子の年齢差)だとすれば、わずか2世代のうちにしか生きた歴史は存在しないことになる。

 美空ひばりのレコードデビューは1949年(昭和24年)で、東京ドームのこけら落しとなるコンサートが1988年(昭和63年)のこと。1989年(平成元年)に死去し、同年女性初となる国民栄誉賞が授与されている。

 おおよそ40年のうちに「演歌が日本の伝統」となり、「美空ひばりは国民的スター」となったわけである。つまりこうだ。出来事としての歴史は40年で途絶える。その一方で創作された歴史が40年のうちに蔓延(はびこ)るのである。たった40年で歴史の上書き更新がなされる事実に驚嘆せざるを得ない。

 日本の伝統に対する健全な敬意が文章の端々から感じられるのがもう一つの特長である。それを保守と呼ばせない程度の抑制も効いている。

 まったく関係がないように見えるかもしれないが、私は本書をジョージ・オーウェル著『一九八四年』の取扱説明書として読むことが可能であると断言しておこう。輪島裕介は演歌という切り口で見事に歴史の断面図を提示したのだ。

創られた「日本の心」神話 「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史 (光文社新書)
輪島 裕介
光文社 (2010-10-15)
売り上げランキング: 78,984

「民主主義」を疑え!
「民主主義」を疑え!
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徳岡 孝夫
新潮社
売り上げランキング: 796,908

2019-03-06

蒸しキャベツの肉みそかけ


【材料】(1人分)
 キャベツ……大1枚(約100g)
 豚ひき肉………………50g  水………………………大さじ2

 ┌みそ……大さじ1
★│砂糖……大さじ1
 │おろしにんにく(チューブ可)少々
 └おろししょうが(チューブ可)小さじ1/4

【作り方】
 1.キャベツは食べやすい大きさに切って耐熱容器に入れ、ラップをふんわりとかける。600Wの電子レンジで約3分加熱する。
 2.鍋に豚ひき肉と水を入れ、よく混ぜてから、中火にかける。混ぜながら火を通し、途中で★を加えてよく混ぜ、軽く煮詰める。
 3.器に1を盛り付け、2をかける。



◎肉みそは冷蔵庫で5日ほど保存可能。調理時に必要な分だけ温めて。
◎レタス、きゅうり、にんじん、アスパラなどの野菜にも合う。
◎ごはんやうどんにのせて食べるのもおすすめ。

松本清張


新装版 昭和史発掘 1』松本清張〈まつもと・せいちょう〉(文春文庫、2005年)/単行本全13巻が文庫版は全9巻になっている。第13巻末尾の人名索引が文庫版にはない。松本清張の文章が昔から苦手でどうもすっきりと頭に入ってこない。二・二六事件を調べていて辿り着いたのだが途中をすっ飛ばしたところ、「芥川龍之介の死」で引き込まれる。かつて小説が読まれる時代があった。メディア(媒体)がラジオ~テレビ~録画と発達すると共に小説は読まれなくなった。1970年代半ばから2016年までは雑高書低の時代が続いた。ネット時代ともなると人々の興味は際限なく拡散する。こうして共有の文化が形成されなくなるのだろう。