2015-05-27
浜島書店編集部、杉浦日向子、他
7冊挫折、2冊読了。
『月と篝火』パヴェーゼ:河島英昭訳(岩波文庫、2014年)/文章が馴染めず。どうも頭に入ってこない。
『生命とは何か 物理的にみた生細胞』シュレーディンガー:岡小天〈おか・しょうてん〉、鎮目恭夫〈しずめ・やすお〉訳(岩波新書、1951年/岩波文庫、2008年)/二度目の挫折。必要があってエントロピーの章だけ読む。
『クリスマスに少女は還る』キャロル・オコンネル:務台夏子〈むたい・なつこ〉訳(創元推理文庫、1999年)/務台夏子は『鳥 デュ・モーリア傑作集』を翻訳している。ひょっとすると加齢のため私の頭が悪くなっているのかもしれない。文章が全く頭に入らず。創元推理文庫は活字が悪くてびっくりした。
『吊るされた女』キャロル・オコンネル:務台夏子〈むたい・なつこ〉訳(創元推理文庫、2012年)/それにしてもフォントが酷い。昔の講談社文庫みたいだ。創元推理文庫はしばらく避けることにしよう。
『マネーの進化史』ニーアル・ファーガソン:仙名紀〈せんな・おさむ〉訳(早川書房、2009年)/中ほどでやめる。宋鴻兵〈ソン・ホンビン〉を軽く嘲笑っている。ドイツのハイパーインフレの件(くだり)で不当な賠償額に対する言及がないのは明らかにおかしい。文章が巧いインチキ野郎と判断した。ジョン・グレイと同じ匂いを感じる。
『「声」の秘密』アン・カープ:梶山あゆみ訳(草思社、2008年)/出だしは快調なのだが話が中々進まない。興味深い記述も多いが根拠が示されず。結局、ジャーナリストということなのだろう。科学本ではない。思わせぶりな文章が並ぶだけで実がない。
『科学哲学』ドミニック・ルクール:沢崎壮宏〈さわざき・たけひろ〉、竹中利彦、三宅岳史〈みやけ・たけし〉訳(文庫クセジュ、2005年)/「訳者あとがき」で嫌な予感がした。2~3行置きに「その」が出てくる。白水社という企業は原稿チェックをしないのか? 本文も気取った文章で内容が乏しい。
55冊目『お江戸でござる』杉浦日向子〈すぎうら・ひなこ〉監修、深笛義也〈ふかぶえ・よしなり〉構成(新潮文庫、2006年/ワニブックス、2003年『お江戸でござる 現代に活かしたい江戸の知恵』改題)/上の本が読めなかったのは本書のせいである。まあ面白かった。小うるさい私から見て、一つの瑕疵(かし)もない傑作だ。読むだけで心が豊かになる。高島俊男の『漢字雑談』で紹介されていた一冊。こいつあ必読書ですな。文庫から深笛の名が消えたのはエロ小説を書いているためか。
56冊目『ニューステージ世界史詳覧』浜島書店編集部(浜島書店、1997年/改訂版、2012年)/もちろん読み終えていない。これは凄い。とにかく凄い。「他の出版社は何をやっているんだ?」と思うほど凄い。一家に一冊、いや一人一冊必携といってよい。1000円以下の値段でこれほどの本が作れる事実に感嘆せざるを得ない。開いた瞬間からシナプスが発火しっ放し。こちらも必読書。
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