・『我が心はICにあらず』小田嶋隆
・パソコンの世界は「死」に覆われている
・小田嶋隆の正論
・意外とデタラメの多い新聞記事
・「強い本」と「弱い本」
・ビールに適量はない
・本に対する執着は、人生に対する執着に他ならない
・マスコミのクズっぷり
・『パソコンゲーマーは眠らない』小田嶋隆
・『山手線膝栗毛』小田嶋隆
・『仏の顔もサンドバッグ』小田嶋隆
・『コンピュータ妄語録』小田嶋隆
・『「ふへ」の国から ことばの解体新書』小田嶋隆
・『無資本主義商品論 金満大国の貧しきココロ』小田嶋隆
・『罵詈罵詈 11人の説教強盗へ』小田嶋隆
・『かくかく私価時価 無資本主義商品論 1997-2003』小田嶋隆
・『イン・ヒズ・オウン・サイト ネット巌窟王の電脳日記ワールド』小田嶋隆
・『テレビ標本箱』小田嶋隆
・『テレビ救急箱』小田嶋隆
「そっとしておいてください」
と遺族は言ったのだ。
が、「〈そっとしておいてください〉と、遺族の方はおっしゃっています」
と、記者は言った。
【『安全太郎の夜』小田嶋隆(河出書房新社、1991年)】
私はマスゴミという言葉を使わない。だってゴミに失礼だから。ゴミは捨てられる直前まで必要とされている。一方、マスコミは事実を歪めた不要な情報でもって社会を撹乱(かくらん)する。つまりマスコミはゴミ以下の存在なのだ(←断言してしまうぞ)。
もちろん事実を報道することに一定の意味があることは私も認めよう。だが増長した彼らは「何を報じ、何を報じないかは我々が決める」とまで錯覚し、かつては世論を誘導して大東亜戦争に至らしめた過去がある。佐藤栄作首相が退任記者会見(1972年)において新聞社を追い出したことは有名だが、この時新聞記者が首相の話に口を挟んだ事実を見逃してはならないだろう。
各紙は3日間ほど佐藤批判に紙面を割いた。明らかな意趣返しである。さしずめ「俺たちに逆らうとどうなるか思い知らせてやる」といったところか。
それでもまだ昭和が終わる頃までは新聞とテレビを人々は【信じて】いた。そこにあるのは全部「正しい情報」だと思い込んでいた。辞書と同じくらい信用していた。
もともと人間のクズだったマスコミが(※「ゴミとクズは同じだろう!」という突っ込みはご勘弁を。最低という意味合いの比喩だと受け止めてくれ給え)いよいよその正体を露わにしたのは朝日新聞珊瑚記事捏造事件いゆわるKY事件であった。1989年(平成元年)のこと。私は当時、朝日新聞を購読していたのでよく覚えている。朝日新聞社は過去にも伊藤律会見報道事件(1950年〈昭和25年〉)という虚偽報道を行っている。極めつけは日本の報道史における最大の禍根といってよい「朝日新聞の慰安婦報道問題」である。1982に始まり2014年の訂正記事を出すまで何と32年の長きにわたって嘘を報じ続けた。ったく『ドカベン』かよ。
報道はイエロージャーナリズムに変わり果てた。かつてネット上の書き込みを「便所の落書き」と評したのは筑紫哲也〈ちくし・てつや〉だが、マスコミはウンコの位置にまで低下した。
富山県の交番を襲撃、二人が殺害された事件について。
— ひまじん (@superhimajin3) 2018年6月27日
今朝の新聞。
マスメディアよ、しっかりと見ておけ。 pic.twitter.com/lGMbODiShM
座間の連続殺害事件でも同じことがあった。
これは酷すぎる。NHKが率先して被害者の顔写真と個人情報を全部報道してますよ。
— 彩樹 (@saki_1990_) 2017年11月10日
【座間殺害事件】バラバラにされた被害者の遺族「実名や顔写真の公開を一切お断りいたします」と自宅に張り紙 → マスコミ、被害者9名の実名・顔写真を公開 https://t.co/uRgzcUi5Pe pic.twitter.com/tvQnRww838
「被害者の実名報道は一切お断りします」との被害社宅前に貼られた貼紙の内容を、被害者の実名とともに報じる鬼畜の所業。https://t.co/xofJMLxNwb
— 梶井彩子 (@ayako_kajii) 2017年11月11日
被害者の自宅に張り紙 深い悲しみ - 社会 @nikkansportsさんから https://t.co/XmsV3CgLHx
— 団長@閃の軌跡Ⅳ待機中 (@quoll_lucifer) 2017年11月10日
この記事の何が凄いって、被害者宅に実名報道とか取材とかやめてくれって貼り紙がしてあると紹介している記事の中で、町名も名前も年齢も全部晒してるところだよな
「実名報道しないで下さい」という張り紙があったことを、実名で報道する。相模原障害者施設殺傷事件でも被害者のプライバシーは晒(さら)された。
かつて「メディアは下水管だ」(『無資本主義商品論 金満大国の貧しきココロ』)と書いた小田嶋が、「新聞には編集という作業が伴う」と持ち上げた。ラジオ番組の発言だから新聞社をヨイショした可能性もあるが、私の眼には変節と映った。
小田嶋の著作でおすすめできるのはアルコール中毒が極まった『イン・ヒズ・オウン・サイト』までである。内田樹〈うちだ・たつる〉に師匠と持ち上げられ、平川克美が接近してからは読むに堪(た)えない。
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