2022-03-19
クイック編集ができない仕様に
数日前からクイック編集のアイコンが消えた。鉛筆マークのあれだ。
「もしやと思いこちらの Bloggerエキスパート Soraya さんのブログ記事を確認してみたら、editUrl が今年の夏に廃止予定のリストに含まれていました。現在アイコンが表示されているブログでも順次適用されて利用できなくなるかもしれません」(【QooQ】Bloggerの仕様変更に影響されずに記事編集アイコンを使い続ける方法 (2021/11/12: 手順の変更及び記事一覧ページでの表示方法を追記しました) | ふじろじっく)。
業務多忙につき、今更HTMLをいじる気にもなれない。「クイック編集をできなくする」のは過去ページの編集をGoogleが嫌っていることを意味する。私のように関連ページのリンクを更新し続ける書き手にとっては致命的な欠陥となる。
前回の米大統領選挙から新型コロナ騒動にわたってビッグテックの横暴を目の当たりにしてきた。中国や韓国の歴史的事実に触れても、「ヘイトの可能性あり」と判断され、該当ページの広告が停止されることもしばしばであった。
というわけで心機一転、はてなの旧ブログに戻る予定である。
・https://sessendo.hatenablog.jp/
2022-03-18
プロテインは腎臓病の原因/『医者が教える食事術2 実践バイブル 20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方70』牧田善二
・『ファストフードが世界を食いつくす』エリック・シュローサー
・『「食べもの神話」の落とし穴 巷にはびこるフードファディズム』高橋久仁子
・『給食で死ぬ!! いじめ・非行・暴力が給食を変えたらなくなり、優秀校になった長野・真田町の奇跡!!』大塚貢、西村修、鈴木昭平
・『伝統食の復権 栄養素信仰の呪縛を解く』島田彰夫
・『本当は危ない植物油 その毒性と環境ホルモン作用』奥山治美
・『日本人には塩が足りない! ミネラルバランスと心身の健康』村上譲顕
・『野菜は小さい方を選びなさい』岡本よりたか
・『うつ消しごはん タンパク質と鉄をたっぷり摂れば心と体はみるみる軽くなる!』藤川徳美
・『コレステロール値が高いほうがずっと長生きできる』浜崎智仁
・『小麦は食べるな!』ウイリアム・デイビス
・『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』デイヴ・アスプリー
・『HEAD STRONG シリコンバレー式頭がよくなる全技術』デイヴ・アスプリー
・『運動ゼロ空腹ゼロでもみるみる痩せる ガチ速“脂"ダイエット』金森重樹
・『食べても太らず、免疫力がつく食事法』石黒成治
・『世界のエグゼクティブを変えた超一流の食事術』アイザック・H・ジョーンズ
・『医者が教える食事術 最強の教科書 20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68』牧田善二
・プロテインは腎臓病の原因
・プロテイン再考/『心と体を強くする! メガビタミン健康法』藤川徳美
・『医学常識はウソだらけ 分子生物学が明かす「生命の法則」』三石巌
・『DNA再起動 人生を変える最高の食事法』シャロン・モアレム
・『大豆毒が病気をつくる 欧米の最新研究でわかった!』松原秀樹
・『免疫力が10割 腸内環境と自律神経を整えれば病気知らず』小林弘幸、玉谷卓也監修
・『サピエンス異変 新たな時代「人新世」の衝撃』ヴァイバー・クリガン=リード
・『アルツハイマー病は治る 早期から始める認知症治療』ミヒャエル・ネールス
・『反穀物の人類史 国家誕生のディープヒストリー』ジェームズ・C・スコット
・『あなたの体は9割が細菌 微生物の生態系が崩れはじめた』アランナ・コリン
・身体革命
・必読書リスト その一
肉や魚、大豆製品などに多く含まれるタンパク質は、食事から摂った後、アミノ酸に分解されます。そして、分解されたアミノ酸はさまざまに合成され、筋肉やコラーゲンなど体の組織をつくります。となれば、「どんどん摂らないと筋肉が落ちてしまう」と思われそうですが、案外そうでもないのです。
というのは、「アミノ酸プール」というメカニズムが働いているからです。
私たちの体には、筋肉に約23グラム、血液中に約2グラムのアミノ酸が溶けた状態で常にプールされています。
このプールは、新たに食べたタンパク質によるものだけでなく、壊された筋肉やコラーゲンからのものが再利用されます。だから、食べ物から摂れなくてもすぐには大変なことにならないのです。
逆に、【摂りすぎには注意が必要です】。日本腎臓学会のガイドラインでも、慢性腎臓疾患者には厳しいタンパク制限を指示する一方で、健常者にも過剰摂取をしないように注意喚起しています。
また、日本腎臓学会(厚生労働省)は2012年に、腎臓への負荷を軽減するために1日のタンパク質摂取量を「0.9グラム/体重キログラム/日」という指針を出しています。
プールされるアミノ酸の濃度は、常に一定に保たれるようになっています。過剰な分はすべて分解されて腎臓でろ過されて尿として排出されます。
そのため、タンパク質を過剰摂取をすると、腎臓もハードワークを強いられます(これを医学的に過剰ろ過状態と言います)。それによって腎臓の内圧が上がり、その状態が長く続くとCKD(慢性腎臓病)になります。
現在、日本にはなんと1330万人のCKD患者がおり、2017年時点で約33万人以上が人工透析を受けています。これは台湾に次いで世界第2位の数字です。
腎臓が悪くなると、血圧が挙がって動脈硬化も進みます。しかし、腎臓も肝臓と同様に沈黙の臓器であり、初期の段階では自覚症状はありません。そのため知らずに過ごしていることが多いのです。
もっとも、【食事でタンパク質を摂り過ぎてしまうことは滅多にありません】。後ほど述べますが、問題なのはプロテインです。
【『医者が教える食事術2 実践バイブル 20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方70』牧田善二〈まきた・ぜんじ〉(ダイヤモンド社、2019年)以下同】
筋肉野郎の話は当てにならんな。どいつもこいつもプロテインを推奨してやがるよ。大体、日本人の殆どは鎌倉時代以前から一汁一菜だったのだから、タンパク質信仰が本当だったら我々の先祖は絶滅していてもおかしくないことになる。典型的なフードファディズム(高橋久仁子)と言ってよい。
前著でもプロテインは良くないと書きました。しかし、今、筋肉をつける目的でプロテインを摂っている人が多くいます。スタイリッシュに決めたい若者はもちろん、高齢者が通うスポーツクラブでも、トレーナーからすすめられて「健康のため」に飲んでいるケースが見受けられます。レッスンの終了後に「みんなで飲んでから帰る」という方法をとっているクラブもあるくらいです。
そこでは、「運動をする人にはとくにタンパク質が必要なんです」といった説明がなされています。
しかし、それを真に受けてはなりません。プロテインを摂れば、90分後くらいにアミノ酸濃度が上がり、過剰な分を排泄するためのろ過作業も増え腎臓に大きな負担がかかり腎臓病を起こすことが教科書にも載っています。(中略)
50代でも10%、70歳を超えると30%の人がCKDの状態なのですが、その多くは自分の腎臓が悪くなっていることに気づいていないのではないかと思います。
このように、すでに危険な状態に置かれている人たちが、健康維持のために行っているスポーツクラブでプロテインをすすめられ、ますます腎臓機能を悪化させている可能性があるのです。さらにタンパク質を過剰に摂ると、尿中に窒素として排出されるとき、尿中カルシウム増加を伴い腎結石や骨粗しょう症のリスクが増大します。
アスリートではない成人の場合、【運動したからといってタンパク質の摂取量を増やす必要はありまえん】。体重60キログラムの人なら、運動していても1日60グラムで足ります。
さらに女性の場合、男性よりも腎臓を悪くしやすい傾向にります。腎臓が心配ならば、体重50キログラムに対し、30グラムを目安にしていいくらいです。
「CKD(慢性腎臓病)とは、腎臓の働き(GFR)が健康な人の60%以下に低下する(GFRが60mℓ/分/1.73㎡未満)か、あるいはタンパク尿が出るといった腎臓の異常が続く状態を言います。年をとると腎機能は低下していきますから、高齢者になるほどCKDが多くなります」(NPO法人 日本腎臓病協会)。
腎臓を鍛えるには有酸素運動と筋力トレーニングがいいようだ(NHK健康チャンネル)。結局、食事と運動に尽きるわけだ。
宗教に限らず、我々の脳は思い込みに支配されがちである。「これだ!」と思った瞬間から周りが見えなくなるのだろう。もっと緩やかに俯瞰する視点が必要だ。
・「プロテインを飲んではいけない」健康のために運動する人に多い根本的勘違い タンパク質摂取で筋肉はつかない
人の言葉はいかなる財宝にもまさる/『湖底の城 呉越春秋』宮城谷昌光
・『天空の舟 小説・伊尹伝』宮城谷昌光
・『太公望』宮城谷昌光
・『管仲』宮城谷昌光
・『重耳』宮城谷昌光
・『介子推』宮城谷昌光
・『沙中の回廊』宮城谷昌光
・『晏子』宮城谷昌光
・『子産』宮城谷昌光
・術と法の違い
・策と術は時を短縮
・人生の転機は明日にもある
・天下を問う
・傑人
・明るい言葉
・孫子の兵法
・孫子の兵法 その二
・人の言葉はいかなる財宝にもまさる
・『孟嘗君』宮城谷昌光
・『楽毅』宮城谷昌光
・『青雲はるかに』宮城谷昌光
・『奇貨居くべし』宮城谷昌光
・『香乱記』宮城谷昌光
・『草原の風』宮城谷昌光
・『三国志』宮城谷昌光
・『劉邦』宮城谷昌光
「この世には、いかなる財宝にもまさる物がある。それが人のことばというものだ」(八巻)
【『湖底の城 呉越春秋』宮城谷昌光〈みやぎたに・まさみつ〉(講談社、2010年/講談社文庫、2013年)】
范蠡〈はんれい〉の言葉である。
・言葉の重み/『時宗』高橋克彦
人は言葉を必要とする。きちんと言葉を掛けられていない子供は大人になって異常性が露呈する場合がある。犯罪者の遠因としてネグレクト(育児放棄)が指摘されることは珍しくない。英語の意味は「意図的な無視」である。コミュニケーションの遮断と言い換えてもよかろう。
たぶん本当は言葉ではない。感情の共有が必要なのだろう。言葉を知らぬ赤ん坊に対して我々は大袈裟な表情や声の抑揚でコミュニケーションを図る。確実に伝わるのは笑顔だ。驚いた表情も理解されやすい。抱っこをし、優しく揺すり、頬に触れる。コミュニケーションの原型はそこにある。
言葉にされた思いが相手の心を打つのだ。感情は思考よりも脳の深層に位置する。迷い、悩み、疲れ果てた後に何気ない一言で救われたことは誰しも経験したことがあるだろう。特に心が揺れる若さの季節にどういう人間が周りにいるかで人生は大きく変わる。運不運といっても結局は人に極まる。出会いこそが人生の幸福であり、自分を激変せずにはおかない出会いを知らぬ人生はプラスチックのように無味乾燥であろう。
あの一言、この一言が胸の底で渾然(こんぜん)となって現在を支えている。その渾(にご)り具合が個性であり人格なのだろう。
2022-03-16
孫子の兵法 その二/『湖底の城 呉越春秋』宮城谷昌光
・『天空の舟 小説・伊尹伝』宮城谷昌光
・『太公望』宮城谷昌光
・『管仲』宮城谷昌光
・『重耳』宮城谷昌光
・『介子推』宮城谷昌光
・『沙中の回廊』宮城谷昌光
・『晏子』宮城谷昌光
・『子産』宮城谷昌光
・術と法の違い
・策と術は時を短縮
・人生の転機は明日にもある
・天下を問う
・傑人
・明るい言葉
・孫子の兵法
・孫子の兵法 その二
・人の言葉はいかなる財宝にもまさる
・『孟嘗君』宮城谷昌光
・『楽毅』宮城谷昌光
・『青雲はるかに』宮城谷昌光
・『奇貨居くべし』宮城谷昌光
・『香乱記』宮城谷昌光
・『草原の風』宮城谷昌光
・『三国志』宮城谷昌光
・『劉邦』宮城谷昌光
どれほど富み栄えている国でも、戦いに負ければ、衰亡する。それが現実であるかぎり、王の近くにいる者は、戦いに無関心であってはならぬ、と胥犴(しょかん)は婉曲(えんきょく)に范蠡(はんれい)を叱ったのである。
――これが孫子の兵法か。(中略)
すぐにあたりから物音が消えたように意識がその文章に吸いこまれた。尋常な兵法書ではないと冒頭の数行を読んでわかった。抽象的で観念的な内容のようにみえるが、著者が徹底的に現実を観察したがゆえに、物事の表皮にとらわれず、哲理といってよい深広(しんこう)さに達したのだ。要するに、ここに書かれているのは、各自が応用可能な原理であり、それこそ、
「法」
であろう。
孫子の兵法は、戦場という現実的な闘争の場がすべてではない。その場に到るまで、あるいは、その場に到らないで勝つことの重要さを説いている。もしも人生個人的な戦場であるとみなせば、その兵法は生きかたにも応用できる。こういう英知が呉王を輔けていたのであるから、なるほど新しい発想のできない楚の君臣は退敗(たいはい)するしかなかったであろう。范蠡は身ぶるいをした。
すぐれた人と思想があれば、たとえそれが敵側にあっても、学ばなければならない。
これは、できそうでできないことである。悪感情がさきに立つと、それが自身の思考的視界をさえぎってしまう。楚人(そひと)と越人(えつひと)にとって、呉の孫武将軍は悪鬼のごとき人であった。が、憎んでばかりおらず、その深微(しんび)な思想をおくればせながら知ろうとした胥犴の勇気と見識の高さに、范蠡は感嘆した。(七巻)
【『湖底の城 呉越春秋』宮城谷昌光〈みやぎたに・まさみつ〉(講談社、2010年/講談社文庫、2013年)】
呉の敵となる越もまた孫子の兵法を学ぶ。ここに兵法の法たる所以(ゆえん)がある。
「読むべき人が読めば、そう読めるものか」というのが率直な所感である。私は『新訂 孫子』を一度読んでいるが、心に染まったのは「兵とは詭道なり」の一言(いちごん)のみである。
脳は解釈システムである。世界という函数を解くのが脳の機能であり、具体的には「読む」という行為に現れる(『社会認識の歩み』内田義彦)。何を読むのか? それは因果関係であり物語である。自我を巡る物語は往々にして妄想の罠にとらわれ、誤読がつきものである。世界を正しく認識することは難しい。まして人の数だけ別世界が広がっているとすれば、人の数だけ誤読に溢れているのが世界とも言えよう。
例えば読めるとはこういうことである。
・Roger Federer • Best Tricks & Skills
宮城谷昌光は『孫子』を正しく読んでいる。つまり宮城谷は孫武の精神と感応(かんのう)しているのだ。人は時代を超えて人を理解できる。その事実が胸を揺さぶる。
2022-03-12
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