・身体の歪みを自分で矯正する
・『5分間背骨ゆらしで体じゅうの痛みが消える 自然治癒力に火をつけて、首・肩・腰痛・ひざ痛を解消!』上原宏
・『調子いい!がずっとつづく カラダの使い方』仲野孝明
・『生体の歪みを正す 橋本敬三・論想集』橋本敬三
・『誰にでもわかる操体法』稲田稔、加藤平八郎、舘秀典、細川雅美、渡邉勝久
・身体革命
このような観点から、人の動きというものを考察すると、どんなに複雑なものでも、基本となるのは
・捻り(回旋)
・左右
・前後
であることが分かります。
次に、上に伸びたり縮んだり(上下)、外に拡がったり内に縮む(開閉)という動きもありますが、最も基本となる原初的な動きは、捻り、左右、前後です。ですので、動診も、これらの動きが主体となります。
人の動きは、捻り、左右、前後の組み合わせといいましたが、ということは、身体の歪みも、それらの組み合わせということになります。つまり、身体を矯正するということは、捻り、左右、前後の偏りのバランスを矯正するということになります。
【『新正体法入門 一瞬でゆがみが取れる矯正の方程式』橋本馨〈はしもと・かおる〉:佐々木繁光〈ささき・しげみつ〉監修(BABジャパン、2012年)以下同】
自分で動作判定(動診〈どうしん〉)を行い、動きの悪い側に重点を置いた矯正法である。やり方は簡単で5cmほど上げた足をストンと落とすというようなもの。新正体法の創始者は宮本紘吉〈みやもと・こうきち〉で橋本馨は直弟子だ。重力を利用した矯正法の流れとしては、まず高橋金作の「高橋正體術」(大正期)~橋本敬三「操体法」があり、髙橋の影響を受けた野口整体と身体均整法などに至る。宮本もその一人。
私は若い頃に整体師から「これほど真っ直ぐな背骨は珍しい」と言われたことがあり、特に体の歪みを感じたことはない。だが以下の記述を読んで考えを改めた。
これは、左右一方の肩にだけカバンをかけているなどという、身体の使い方からくる要因もありますが、内臓系の問題の表れである場合もあります。
人の身体は、必ずしも左右対称(シンメトリー)ではなく、それは内蔵に関して特に当てはまります。心臓や肝臓、脾臓、膵臓などは片側にしかありません。これらの中でも、肝臓は左右の偏りに与える影響が大きいようです。
というのも、肝臓は成人の場合、重さが1.5キロにも達します。右側にだけ1.5キロもの重りを抱えているようなものですから、それが与える影響は小さくありません。普通、右に荷重がかかりますと、左側でバランスを取ろうとします。ところが、そういう能力が低下しますと、大きく片側に傾いてしまいます。
肝臓の重さを気にしたことはなかった。自分の体に対して我々はあまりにも無自覚だ。例えば坐った時の足の組み方にも癖がある。私は左脚を上にして組むことができない。ま、やろうと思えばできるのだが長時間は組んでいられない。また多くの人々が右利きのため書字における体重負荷なども大なり小なり影響を与えていることだろう。
不要な緊張が体を歪ませる。ストンと落とすことで緊張が解放されフラットな状態に戻すことができるのだろう。ここではたと気づくのだが、精神をストンと落とすことは可能だろうか? 自分の中の常識や信念をストンと落とすためには何をどうすればよいのか? 手っ取り早いのは体を動かすことだ。あるいは体を完全に止めることだ。これが瞑想である。
0 件のコメント:
コメントを投稿