・身の毛
・鍛原多惠子
・文明の発達が国家というコミュニティを強化する
この物語によれば、私たちの祖先は身の毛のよだつような浅ましい暮らしをしていた、身の毛のよだつような浅ましい生き方だった。(25ページ)
【『文明が不幸をもたらす 病んだ社会の起源』クリストファー・ライアン:鍛原多惠子〈かじはら・たえこ〉訳(河出書房新社、2020年)】
「身の毛【も】よだつような」というのが普通だろう。「も」以外の助詞を初めて見た。「身の毛がよだつ」(Weblio辞書、ルーツでなるほど慣用句辞典)、「身の毛立つ」(goo国語辞書)との表現を今検索して知った。ついでながら、「よだつ」は「弥立つ」と書き、「いよだつ」の音変化(goo国語辞書)。いずれにしても、「身の毛【の】よだつような」という表現は見当たらない。不正確な言葉が読書のリズムを狂わせる。2400円の割には紙質が悪く、河出書房新社のフォントはやや太めで読みにくい。
0 件のコメント:
コメントを投稿