自転車が魔法の乗り物と化している。
2013-05-31
2013-05-29
目撃された人々 37
少女は傘を差しながら踊るように走ってきた。遮断機の前で止まると今度は傘をクルクル回し始めた。白い傘にカラフルな水玉があしらわれていた。よく見ると黒い半ズボンもカラフルな水玉模様。彼女の周辺だけ雨も楽しそうに降っていた。日に灼けた顔と手足。太陽も雨も風もきっと少女の味方だ。
— 小野不一さん (@fuitsuono) 2013年5月29日
少女が少女であることをやめた時、きっと傘を回さなくなるのだろう。電車が走り去ると少女は再び駆けて行った。輝かしい未来に向かって。
— 小野不一さん (@fuitsuono) 2013年5月29日
2013-05-28
Danang International Fireworks Competition 2013
微速度撮影の動画が好きだ。不思議なほど好きだ。人生の縮図と思えてならないからだ。「自我と反応に関する覚え書き」でも紹介した。まるで走馬灯のようだ。人の一生は花火みたいなものかもしれない。ってなわけで花火の動画を(笑)。これ、ズルいよね。効果音と音楽が絶妙だもの。わずか1分30秒でめくるめく変化を堪能できる。せわしないコマ送りの中で人々が悩んだり苦しんだり考えたり祈ったりしていることが信じられなくなる。
Danang International Fireworks Competition 2013 from Rob Whitworth on Vimeo.
藤原正彦
1冊読了。
18冊目『心は孤独な数学者』藤原正彦(新潮社、1997年/新潮文庫、2000年)/記憶に残る文章をいくつか見つけたのだが多分初めて読む。ひょっとしたら『天才の栄光と挫折 数学者列伝』と部分的に重複しているのかも。ニュートン、ハミルトン、ラマヌジャンの3人を取り上げたエッセイ。『天才』と比べると文章にムラがある。ま、それでも面白いのだけれど。藤原の特長は数学者としての合理性と日本人的感情の激しさにある。新田次郎と藤原ていを知る人であれば、彼の文章にご両親の面影を浮かべることだろう。性格はややお母さん似か。日本人であるがゆえにアウトサイドから偉人を見つめることが可能となった。そして数学者としての共感や羨望が絶妙なアクセントを奏で、旅情の色彩を濃いものにしている。
2013-05-27
「解放者」米兵、ノルマンディー住民にとっては「女性に飢えた荒くれ者」
第2次世界大戦(World War II)中の仏ノルマンディー(Normandy)上陸作戦に参加した米軍兵士たちは、フランスをナチスドイツ(Nazi)から解放した勇敢な英雄として描かれてきた。そうした「若いハンサムな米兵さん」のイメージに隠された負の側面を明らかにした研究書が来月、米国で出版される。
6月に刊行予定の「What Soldiers Do: Sex and the American GI in World War II France(兵士らは何をしたのか:第2次世界大戦中のフランスにおける性と米兵」は、米ウィスコンシン大学(University of Wisconsin)のメアリー・ルイーズ・ロバーツ(Mary Louise Roberts)教授(歴史学)が、米仏で膨大な量の第2次大戦中の資料を研究してまとめた著作だ。
研究の趣旨についてロバーツ教授は、「GI(進駐軍兵士)はたくましい男で、常に正義に基づいて行動するとの典型的な『GI神話』の偽りを暴き出すことだった」と、AFPに語った。教授によると、米軍では当時「フランス人に対して優位に立つ」手段として性欲、買春、レイプが取り入れられていたという。
米兵たちは、ノルマンディーの人々から「性のアバンチュール」を求めてやってきた、セックスに飢えた荒くれ者と見られていた。これは地元ノルマンディーではよく知られていることだが、一般的な米国人にとっては「大きな驚きだ」とロバーツ教授は述べている。
◆「女性を隠せ」、街中いたるところで性行為
米メディアがノルマンディーに上陸した米兵について、キスをする米兵と若いフランス女性の写真を掲載するなどロマンチックな視点で解放者として描いていた間、地元の人々は「問題」に直面していた。地元には、「ドイツ人を見て隠れるのは男たちだったが、米兵の場合は女たちを隠さねばならなかった」という話が伝わっているという。
米兵たちの放蕩ぶり、不法行為、さらには組織的な人種差別などもあった。「GIはどこでも所かまわずセックスしていた」とロバーツ教授。
特に、ルアーブル(Le Havre)やシェルブール(Cherbourg)では米兵たちのマナーの悪さが目立ったという。米兵たちは、女性を見れば既婚女性でさえ公然とセックスに誘い、公園、爆撃を受けて廃墟と化した建物、墓地、線路の上など、街中いたるところが性行為の場となった。しかし、全てが両者の合意のもとで行われたわけではなく、米兵によるレイプの報告も数百件残されている。
ロバーツ教授が調べた資料によれば「セックスをしている男女を見かけずに街を歩くことは不可能」なほどで、当時のルアーブル市長が米駐留部隊の司令官に改善を求めたと記されていた。米軍の上官らは兵士たちの行為について公式な非難声明は出したが、改善の努力はしなかったという。
◆フランスは「売春宿」、口説き文句も紹介――米誌プロパガンダ
ロバーツ教授は、当時の米兵が勇気ある青年たちであり、その勇敢で英雄的な行為がフランスから感謝されている事実についても忘れずに触れている。一方で、米軍が未知の国で戦う若者たちを鼓舞する即効策として、意図的に米兵たちの性欲に訴えかけるプロパガンダを行ったとみられる点も指摘している。
例えば、写真ジャーナリズムの草分けである米誌「ライフ(Life)」は、フランスを「快楽主義者4000万人が住む巨大な売春宿」と表現した。また、米軍機関紙「星条旗新聞(Stars and Stripes)」は、フランス女性を口説くためのフランス語フレーズを連載。「きみ、とても可愛いね」「たばこをあげようか」「ご両親は今、家にいるの?」といった会話の糸口を紹介していた。
ロバーツ教授は「米兵の性欲は、いったん火が付くと手が付けられなかった」と記している。
さらにロバーツ教授の著書は、当時レイプ事件で訴えられた米兵は、黒人兵士が圧倒的に多かった事実にも踏み込んでいる。1944年10月の資料によれば、米兵が絡んだ強姦事件152件のうち130件で黒人兵が訴えられている。これについてロバーツ教授は、米軍内の根深い差別を示していると指摘した。フランス人も、すぐに黒人米兵を指さして非難するようになったという。
◆人類の経験として捉え直す
ノルマンディー上陸作戦から約70年たった今、同書を出版する理由についてロバーツ教授は、歴史を書き換えたいわけではなく、「フランス側から見た実態」を明らかにすることによって、ただの「空虚な英雄譚(たん)」にとどまらない「人類の経験の1つ」としてノルマンディー上陸作戦を捉え直すのが目的だと説明している。
【AFP 2013-05-27】
・ラス・カサスとフランシスコ・デ・ビトリア(サラマンカ大学の神学部教授)/『大航海時代における異文化理解と他者認識 スペイン語文書を読む』染田秀藤
・日米関係の初まりは“強姦”/『黒船幻想 精神分析学から見た日米関係』岸田秀、ケネス・D・バトラー
・日本にとって危険なヒラリー・クリントン/『この国はいつから米中の奴隷国家になったのか』菅沼光弘
・布教インペリアリズム/『みじかい命』竹山道雄
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