2012-11-21
開沼博、藤本晃、アルボムッレ・スマナサーラ、畑谷史代
2冊挫折、2冊読了。
『フクシマの正義 「日本の変わらなさ」との闘い』開沼博〈かいぬま・ひろし〉(幻冬舎、2012年)/フォントが悪くて読みにくい。また短い対談の量が多く、構成に難ありと感じた。新書形式の方がよかったのではあるまいか。
『悟りの階梯 テーラワーダ仏教が明かす悟りの構造』藤本晃(サンガ新書、2009年)/第二章まで読む。価格的にはお釣りがくる内容だ。悟りの段階が詳しく描かれている。南伝大蔵経のテキストが参考になる。
67冊目『苦しみをなくすこと 役立つ初期仏教法話 3』アルボムッレ・スマナサーラ(サンガ新書、2007年)/いやはや素晴らしい内容だ。スマナサーラ長老の登場で、過去の日本仏教本は色褪せてしまった。実践なき学者が書く仏教書は所詮解説書の域を超えることがない。日本の仏教界は一度鎌倉時代を否定する作業が必要だと思う。鎌倉万歳といった視線ではブッダを見失う可能性すらある。
68冊目『シベリア抑留とは何だったのか 詩人・石原吉郎のみちのり』畑谷史代〈はたや・ふみよ〉(岩波ジュニア新書、2009年)/一気読み。もっと早く読んでおくべきだった。石原という人物の輪郭がくっきりと浮かんでくる。シベリアの寒風に削(そ)がれた頬の陰まで見えるような気がした。石原の詩文と証言のバランスが素晴らしい。小さいながらも香月泰男の絵が数点掲載されており、実に目が行き届いている。
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