・『好きなものを食っても呑んでも一生太らず健康でいられる寝かせ玄米生活』荻野芳隆
・口と手の形は、その主食の種類によって決められる
・『人類史のなかの定住革命』西田正規
・『反穀物の人類史 国家誕生のディープヒストリー』ジェームズ・C・スコット
マダガスカルのそのほかの原猿(げんえん)類を調べるにつれて、指と歯の形が主食と関連するという視点は、霊長類一般に通用すると思うようになった。このアイデアを「口と手の形は、その主食の種類によって決められる」とまとめると、人類にも適用できるのではないかと、ある日私は考えついた。人類の主食は、その口と手によって決められている、と。マダガスカルの原野を行く長い単調な旅のあいだのことである。それは、身震いをするような経験だった。
【『親指はなぜ太いのか 直立二足歩行の起原に迫る』島泰三〈しま・たいぞう〉(中公新書、2003年)】
推理小説の趣がある。生きる姿勢で私が一番大切だと考えるのは「問う」ことである。学ぶ行為の奥に問うという自主性が働いている。島泰三の問いは単純にして深い。同じ霊長類でも手の形は実に様々だ。
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霊長類のさまざまな手。 pic.twitter.com/IbHJ0FZRpl
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これを適応の結果(=進化)と考えることは自然だろう。ホモ・サピエンスの手は棒状の物を握るように構成されている。ヒトの骨格は立つようにできていて足の構造は走るようにできている(不自然な姿勢が健康を損なう/『サピエンス異変 新たな時代「人新世」の衝撃』ヴァイバー・クリガン=リード)。
ホモ・サピエンスの技術開発はハンド・アックス(握斧〈あくふ〉)に始まる。以降、手斧~槍~弓と進化するわけだが、いずれも「握る」機能が中心となっている。運動量が少ない野球に人気があるのはピッチャー=槍投げ、バッター=薪割り斧を想起させるためだろう。
そう考えるとドアノブも握り玉式よりもレバー式の方が人体構造にしっくりくる。日常生活の自然な動作で「ひねる」ことは殆どないからだ。
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優れた問いは答えよりも重要だ。むしろ問いの中に答えがあるといっても過言ではない。
・炭水化物抜きダイエットをすると死亡率が高まる/『宇宙生物学で読み解く「人体」の不思議』吉田たかよし
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