2022-01-08

読むに耐えない翻訳/『青い眼がほしい』トニ・モリスン


 尼僧たちは情欲のように静かに通りすぎ、醒めた眼をした酔っぱらいが、グリーク・ホテルのロビーで歌っている。

【『青い眼がほしい』トニ・モリスン:大社淑子〈おおこそ・よしこ〉訳(早川書房、1994年/ハヤカワepi文庫、2001年)】

「情欲のように静かに」で挫ける。多分、女性の感覚なのだろう。男の場合は炎のようにパッと燃え上がる。たったそれだけのことではあるが、翻訳センスが表れている。読むに耐えない。

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