2011-11-29

クインシー・ジョーンズ Tomorrow / Bokra Official Video


アラブのためのチャリティー・ソング、ネット上で大ヒット

 米音楽界の大物プロデューサー、クインシー・ジョーンズ氏を先頭に、アラブ世界のアーティストらが協力して録音したチャリティー・ソングが、インターネット上で世界的な大ヒットとなっている。

 歌の題名は、英語とアラビア語で「明日」を意味する「トゥモロー/ボクラ」。動画共有サイト「ユーチューブ」に今月登場したビデオは、再生回数が200万回を超えた。アルバムは先週発売された。

「みんなが魂を込めたプロジェクトだ」と、ジョーンズは語る。ジョーンズの同名の歌に、イラク人シンガーソング・ライター、カディム・アル・サヘル氏が手を加え、レバノン人歌手のマジダ・アル・ルーミー氏がアラビア語の歌詞を書いた。セネガル、チュニジア、モロッコなどからも、計24人のアーティストが無償で参加している。

 ユーチューブの広告収入、企業や個人からの寄付、アルバム販売やオンライン配信の収益はすべて、レバノンの芸術文化財団や世界食糧計画(WFP)を通じて中東の子どもたちのために使われるという。

 製作は、ジョーンズ氏とアラブ首長国連邦の実業家、バドル・ジャファル氏が1年前に共同で設立した共同ベンチャーのグローバル・ガンボ・グループ。ジャファル氏は石油、ガスなどの投資で知られているが、米俳優ケビン・スペイシー氏と共同で「中東シアター・カンパニー」を立ち上げるなど、文化事業にも強い関心を示してきた。「娯楽ビジネスには、他のどんな分野よりも人の心を動かす力がある」と話す。

 ジャファル氏によれば、寄付金はすでに300万ドル(約2億3000万円)を超えた。ハイチ大地震の被災者支援のため、ジョーンズ氏らが中心となって再録した「ウィー・アー・ザ・ワールド」では500万ドルの資金が集まったが、それをしのぐ勢いだと、同氏は語る。トゥモローも今回の録音に続く新たなバージョンが計画されており、英歌手ポール・マッカートニー氏らが名乗りを上げているという。

 チャリティー・ソングの製作中に民主化運動「アラブの春」を迎えたことについて、ジョーンズ氏は「偶然と呼ばれることも神の意思だと信じている」と話した。

CNN 2011-11-29



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