2011-11-06
イスラエル軍、ガザ支援船2隻を海上で阻止 自国港へ回航
イスラエル軍は4日、地中海をパレスチナ自治区ガザへ向かっていた支援船2隻を停船させて兵士を乗り込ませ、イスラエル中部のアシュドッド港に回航させたと発表した。
「カナダのタハリール」号などの支援船にはカナダ、アイルランド、米国、オーストラリアやパレスチナ自治区住民らの活動家計27人が乗っており、イスラエル軍は同国警察と入管当局に身柄を引き渡すと述べた。兵士が乗り込んだ際、活動家らは抵抗しなかったという。
停船指示や回航はイスラエル政府の指示によるとし、国際法に基づいた行動であり、支援船は再三の停船、アシュドッド港への寄港命令などを無視し、海上警備網の突破を図ったと主張している。
一方、支援船派遣の組織によると、船はガザ海岸部から約89キロ離れたところで停船命令を受けた。積み荷は医薬品類とガザ住民への支援表明の手紙だけでありイスラエルの安全保障を脅かすものではないとし、兵士の乗船などは不法であり人道に対する罪であると強調した。また、ガザへの支援活動は今後も続けると宣言した。
この組織によると、イスラエルの海上封鎖が続くガザ地区への海路での支援活動は今回で11度目。2008年から今年8月までの間の活動でガザに到着したのは5度で、ほかはイスラエル軍の干渉を受け断念している。イスラエルはガザに拠点を置き、イスラエルへの攻撃を仕掛けるイスラム武装組織への武器密輸を警戒し、ガザを海上封鎖している。陸路での物資輸送も規制し、ガザへの支援供与はイスラエルの了解が必要と主張している。
ガザへの支援船を巡っては2010年5月、イスラエル軍が地中海上で支援船「アビマルマラ」を急襲、トルコ人乗船者9人を殺害する事件があり、それまで良好だったイスラエ、トルコ両国関係が一気に悪化するきっかけともなっていた。
この事件を調べた国連は、イスラエル軍の過度の実力行使を非難しながらも、海上阻止行動は安全保障の観点から合法的との判断を示していた。
【CNN 2011-11-05】
・ガザ支援船
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