工業化計画についての考えにしても、それはチェが戦争の間でも、勉強を怠らなかったことを物語っている。
じじつ、かれは非常な読書家であり続けた。シエラ・マエストラでも、ゲーテを読み、セルバンテスを読み、さらにはマルクス・レーニンの著作に眼を通していた。戦争以外には何もできない男ではないことを、それは物語っている。かれは医師からゲリラ戦士になり、ゲリラ戦士から革命家へと昇華して行ったが、いついかなる時でも、読書だけは怠らなかった。日記をつけることと本を読むこととは、かれの終生一貫した習慣であった。
【『チェ・ゲバラ伝』三好徹〈みよし・とおる〉(文藝春秋、1971年)】
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