1冊読了。
178冊目『
氷川清話』勝海舟:江藤淳〈えとう・じゅん〉、松浦玲〈まつうら・れい〉編(講談社学術文庫、2000年)/再読。あと50ページほど残しているが明日には読み終えるだろう。会津戦争を知った今となっては驚くほど勝の言葉が響いてこない。原田伊織著『
明治維新という過ち 日本を滅ぼした吉田松陰と長州テロリスト』の影響が予想以上に大きいと見える。原田は「ただの法螺吹き」と勝を断じているが、確かに言葉の軽さは否めない。その剽軽(ひょうきん)さを除けば、どこか佐藤優と似ている。肝心なことは隠し通して、言葉で煙に巻いてしまうタイプだ。教養に名を借りた情報戦略といったところか。松浦のせせこましい脚注も自らの正しさを声高に主張しているようでみっともない。明日は今年のランキングを書く予定なので、読書日記はこれにて打ち止め。皆さん、よいお年を。
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