1冊挫折、1冊読了。
『
映像のポエジア 刻印された時間』アンドレイ・タルコフスキー:鴻英良〈おおとり・ひでなが〉訳(キネマ旬報社、1988年)/ツイッターで知った一冊。1/3ほど飛ばし読み。本の作りが立派で重厚。菊判でありながら、何とページの余白が1/3を占める。そういう勿体の付け方が文章にも見られる。時間と記憶に関する記述は大変参考になった。尚、タルコフスキー作品は1本も観たことがない。
173冊目『
NIPPON消滅の前にこれだけは知っておけ! サバイバル・インテリジェンス』菅沼光弘、北芝健〈きたしば・けん〉、池田整治(ヒカルランド、2015年)/菅沼も賞味期限切れか。松本サリン事件の被害者となった河野義行さんについて、「宗教団体Sの信者で、奥さんも婦人部長かなにかやっていたんです。ところが、あのころ、組織がD寺と分かれて」(185ページ)との菅沼発言は大丈夫なのだろうか? Sは創価学会としか読めないし、D寺は大石寺〈たいせきじ〉を「だいせきじ」と誤読したのだろう。婦人部長との役職名もそれを補強する。菅沼と北芝の話は面白いのだが、池田が極端な陰謀論者のため鼎談の出来はよくない。定価1750円は高すぎる。巻末には「刊行記念講演会」のお知らせがあり料金は7000円となっている。
>尚、タルコフスキー作品は1本も観たことがない。
返信削除それら映画作品は、大江健三郎作品に大きく影響を与えてますね。
私もまあ大江の政治的立ち位置などについて批判的であったりもするのですが、
いわゆる「パクリ元」としての検証として、タルコフスキーの「サクリファイス」などは
見ておくと面白いかもしれません。
ただし大江のくどい自分語り的な小説内でタルコフスキーは直接言及されてるので、
それをもってして、「パクリだろう」とは告発・批判できないようにはなってるようですが。
サブカルチャーとしては見過ごしにくい、押井守というアニメ監督も
タルコフスキーの影響を大きく受けているようです。
ペダンチックな「イノセンス」という作品を見たりすると、それ一本で
どういう影響かは分かりそうで、時間節約できていいかもしれませんね。
押井については四方田犬彦が、「他人とは思えないくらいの時代性を共有してそうだ」という
意味の「共感」を示してるようです。
こちらのサイトでは、四方田には言及されてないようで、
単なる雑文書きか映評崩れ程度の認識となってるかもしれませんが。
四方田はひどい嘘吐きでもあるらしくて、その高校時代などを描いた著書については
内田樹やら矢作俊彦やらから、非難されてるようですね。
まあ青春回帰の小競り合い程度の話かもしれませんが。
なかなか面白いですよ。タルコフスキー映画作品。
ただし「絶対眠くなる」と広範に言われており、事実でもあるので
十分に睡眠をとってから観るとよいかもしれません。
・・・・・それでも眠くなること請け合いですけどね。
ご教示に感謝。大江は真性左翼と判断しております。尚、押井守の作品も観たことはありませんが、養老孟司との対談は才気煥発に富むもので数回見ています。
返信削除認知科学の扉を開く稀有な対談 養老孟司×押井守
http://sessendo.blogspot.jp/2015/02/blog-post_23.html