・『血管マッサージ 病気にならない老化を防ぐ』妹尾左知丸
・血管の長さは10万キロメートル、血液の量は5リットル
・『「血管を鍛える」と超健康になる! 血液の流れがよくなり細胞まで元気』池谷敏郎
・『血管指圧で血流をよくし、身心の疲れをスッと消す! 秘伝!即効のセルフ動脈指圧術』浪越孝
・『別冊Newton 人体の取扱説明書』
・『実践「免疫革命」爪もみ療法 がん・アトピー・リウマチ・糖尿病も治る』福田稔
・身体革命
・必読書リスト その二
血管には動脈、毛細血管、および静脈などがありますが、その中でも特に「中くらいの太さの動脈(中動脈)」と「細い動脈(細動脈)」が大切です。この動脈が丈夫でしなやかであれば、酸素や栄養分を体の隅々まで運搬することができ、全身の細胞の機能を正常に保てます。これが生活習慣病を予防する秘訣です。(中略)
これには私の恩師で岡山大学名誉教授・故妹尾左知丸〈せのお・さちまる〉先生が考案された「血管マッサージ」が効果的です。いつでも、どこでも、誰でも、お金をかけずに血管を丈夫にできる素晴らしい健康増進法であり、生活習慣病の予防にも効果的です。この本ではこれを「血管ほぐし健康法」として紹介します。
【『いつでもどこでも血管ほぐし健康法 自分でできる簡単マッサージ』井上正康〈いのうえ・まさやす〉(角川SSコミュニケーションズ、2009年)以下同】
妹尾の後に井上を読んだのは全くの偶然だった。知識がつながり、人がつながるところに読書の醍醐味(だいごみ)がある。
人の血管は年齢とともに老化して硬くなっていきます。このため年をとると血圧が上昇し、脳卒中や心臓病などにかかる危険性が増していきます。
病気だけではありません。血管の老化は容貌にまで影響します。同じ年齢でもずいぶん老けて見える人と若く見える人がいます。実は、その差は主に脳と血管のしなやかさの違いによることもわかっています。脳と血管の健康こそが元気と若さの秘訣なのです。
「脳のしなやかさ」の意味がわからぬが、血管のしなやかさは腑に落ちる。新品のゴムホースみたいなものだろう。あるいは自転車やクルマのタイヤなどのゴム製品を思えばわかりやすい。
男女共に魅力というものは表情の豊かさに現れる、というのが私の持論である。表情筋が活発に動けば血行もよくなるはずだ。老け顔の原因は感情の乏しさにあるのだ。
人間の血液は、心臓から動脈を経て全身組織の隅々にまで張り巡らされた毛細血管に到達します。そして、末梢組織の細胞から老廃物などを集めて静脈に合流し、心臓に返ってきます。この血管の長さを合計すると約10万キロメートルにもなります。人は体内に10万キロメートルもの血液の運河を持っているのです。
人の血液は約5リットルあり、それが休むことなく全身の血管の中を流れ続けています。血液が体全体を巡るのに要する時間はわずか数十秒ですが、この流れは一生止まることはありません。
心臓から肺に送られた血液は酸素を受け取って心臓に戻ります。食物中の栄養素は胃腸で分解されて糖やアミノ酸となり、消化管から吸収されて全身を駆け巡ります。
心臓から全身に送られた血液は、末梢組織の細胞に酸素と栄養分を供給し、二酸化炭素や老廃物を受け取って心臓に戻ります。その二酸化炭素や老廃物は、呼気や便や尿として体外に排泄されます。
このため、血管が障害されたり詰まったりすると、酸素や栄養素を組織や細胞に送ることができなくなり、老廃物も処理できなくなります。このようなことが起こればどんな組織や細胞も生きてはいけません。
そして「心臓の鼓動が体中にメッセージを伝えている可能性もある」(『心臓は語る』南淵明宏)。人体の壮大な世界は地球規模で広がっている。血管マッサージは血管という河川の浚渫(しゅんせつ)工事だ。わずかな行為が10万キロメートルの血管に及ぶとすれば、これほど合理的なことはない。体を見つめることは自分を見つめることに通じる。世界を知ることも大切だが、自分を知ることはもっと大切だ。血管マッサージを始めて2日目であるが、実に調子がよい。
尚、井上正康は精力的にコロナ関連書を出しているので併せて紹介しておく。
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