・『医学常識はウソだらけ 分子生物学が明かす「生命の法則」』三石巌
・高血圧の原因を塩分としたネズミ実験のデタラメ
・『「塩」をしっかり摂れば、病気は治る 病気の因を断つクスリ不要の治療法』石原結實
・食塩摂取量と高血圧の因果関係
・『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』デイヴ・アスプリー
・『医者が教える食事術 最強の教科書 20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68』牧田善二
・『医者が教える食事術2 実践バイブル 20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方70』牧田善二
古今東西、塩は世界中で大切にされてきました。
給料を意味する「サラリー(salary)」という言葉は「塩」に由来しています。
日本でも、生活を立てるのに必要な費用のことをさす「米塩(べいえん)の資(し)」という言葉があります。
【『日本人には塩が足りない! ミネラルバランスと心身の健康』村上譲顕〈むらかみ・よしあき〉(東洋経済新報社、2009年/オンデマンド、2019年)以下同】
村上は海の精株式会社の代表で、マクロビオティックの信奉者である。若い頃に玄米と塩で健康状態が改善したとのこと。
・サラリーマン/salaryman - 語源由来辞典
なぜ、塩が高血圧の原因とされたのか、かんたんに説明しておきましょう。
塩が高血圧症を引きおこすという説の発端になったのは、1953年、アメリカの高血圧学者のメーネリーが行ったネズミを使った実験によります。
メーネリーはネズミに6ヶ月間、毎日、通常の20倍にあたる20~30グラムもの食塩を与え、さらに飲み水にも1%の食塩を加えて飲ませました。人間でいえば、1日200グラムもの食塩を40年間にわたって食べさせた計算になります。
この結果、10匹のうち4匹が高血圧になったというのです。
この実験結果が、「塩が高血圧の犯人説」のそもそものきっかけです。
しかし、この実験結果をよく見てください。
通常では考えられない極端な高塩分食を食べさせられた10匹のうち、4匹が高血圧になった。しかし、残りの6匹の血圧は変化しなかったのです。つまり、血圧が変化しなかったネズミのほうが多かったのです。(中略)
「塩はどうやら体に悪いようだ」と世界中が認識しはじめるなか、それに追いうちをかけるように、新たな発表がなされました。
1960年、アメリカの高名な高血圧学者のグループが発表した論文です。
アメリカ軍の将校であったダールは、日本に高血圧症が多いことに注目し、東北地方と南日本を対象に、食塩の摂取量と高血圧症の発生率を調べたのです。
その結果、1日平均27~28グラムをとっていた東北地方は、1日平均14グラムの南日本より高血圧が多いと結論づけました。
しかし、この調査にはいくつかの問題点があります。
まず東北地方はいうまでもなく寒い場所です。寒いということはそれだけで高血圧の原因となります。人間は寒い環境に置かれると、血圧を上げて血液循環をよくすることによって、寒さに打ち勝とうとするのです。
また、ダールのこの調査では、同じように塩をとっていても、高血圧の人が多い地域と少ない地域があったことが見逃されています。これでは平均値は意味をなしません。
そもそも当時は、塩の摂取量を正確に測ることができませんでした。
にもかかわらず、「塩をとると高血圧になる」という理論はひとり歩きをはじめ、世界中の研究者が注目するようになっていったのです。
本当は「塩の摂取量と高血圧は無関係」との報告も多数あるにもかかわらず、日本の「減塩神話」は現在なお健在です。
青木久蔵が追試験を行った。その結果から得られた知見は、
1.遺伝性の高血圧のネズミには、食塩の摂取と血圧には関係がないこと
2.かなりの高塩分食でも水を十分に飲み、尿を排泄できる能力があれば、血圧は上昇しないこと
の二点であった。ただし反論もある。
・食塩説反論(親ページ→Salt and Health)
ま、誰かの言葉を鵜呑みにするよりも、自分自身で確かめるのが一番だ。いい塩は結構高いので安い塩から試せばよい。「赤穂の天塩5kg」、「カンホアの塩【石臼挽き】500g」は求めやすい。私が実際に食べたところでは、「沖縄の海水塩 青い海500g」「ぬちまーす 250g×2パック」がお勧めできる。
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