・『医学常識はウソだらけ 分子生物学が明かす「生命の法則」』三石巌
・『日本人には塩が足りない! ミネラルバランスと心身の健康』村上譲顕
・サラリーの語源は塩
・食塩摂取量と高血圧の因果関係
・『「食べない」健康法 』石原結實
サラリー(salary)は給料を意味します。salはラテン語で「塩」の意味です。
古代ローマ時代、兵士の給料の一部が塩で支払われていたことから来ていて、英語の熟語にもworth one's salt.(給料に見合った働きのこと)という表現がありますし、Business is the salt life.(仕事は生活の塩である=仕事は大切である)という言いまわしもあります。
当時、奴隷の売買も塩で行なわれていたといいますし、塩100kgで、家が1軒買えたといいます。
日本でも、平安時代の官吏の給料が「塩」で支払われていたという史実が木簡から発見されています。つまり塩は、昔は東西を問わず貴重品であったわけです。
このように「塩」は文明生活にとって欠かせないものであるために、塩の専売制度が始まったのでしょう。
世界ではじめて「塩税」をとったのは、シシリーのサラセン人だったようです。革命以前のフランスでは、原価の20倍もの塩税をとったので、民衆の不満をかい、フランス革命の引き金の一要因になったという話もあります。
日本では、日露戦争の資金調達のために、1905(明治38)年に塩の専売制度ができ、1997(平成9)年に廃止されるまで、長きにわたって存続しました。塩の専売制度とは、当然のことですが、「勝手に塩を作ったらいけない」ということです。
その間、1971(昭和46)年に「塩業近代化臨時措置法」が施行され、食塩はすべて、イオン交換樹脂膜法によって作られることになり、純粋にNaCl(ナトリウムと塩素)だけからなる食塩が販売されるようになりました。
そのため、自然塩が自由に手に入るようになったのは、1997年以降のことです。
【『「塩」をしっかり摂れば、病気は治る 病気の因を断つクスリ不要の治療法』石原結實〈いしはら・ゆうみ〉(経済界、2004年)】
読んだのは5年前である。相関関係を持ち出して因果関係と決めつける記述が多い。健康本の著者は多作が目立つ。たぶん出版社が寄ってたかって二匹目、三匹目のドジョウを狙うのだろう。結果的に粗製濫造(そせいらんぞう)となって文章も編集も手抜きが目立つ。石原結實もその一人だ。
化粧品や健康食品ではないが、「病気は治る」と謳っている以上、治らなかったら薬事法違反で取り締まるべきだろう。
今日の「池上彰のニュースそうだったのか!!」で、池上さんが「英語のsalary「給料」の語源はラテン語で塩を指す「サラリウム」で、古代ローマの兵士の給料は塩だった」と説明していましたが、実際は"salarium"は「塩代」という意味で、兵士の給料は「塩代」という名目で貨幣で支払われていたのです。
— ラテン語さん (@latina_sama) January 8, 2022
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