2021-04-09
自閉症の子どもは「低脂血症」 福井大学などの研究チームが発見
発達障害の一つ、自閉症の子どもは血液中の脂質の濃度が低い「低脂血症」であることを福井大学などの研究チームが発見した。福井大子どものこころの発達研究センターの松崎秀夫教授(54)が8月7日、福井県永平寺町の同大松岡キャンパスで記者会見し発表した。研究論文は7月末、英医学誌イーバイオメディシン電子版に掲載された。
松崎教授は、脂質の濃度だけで幼少時に自閉症かどうか見分けることはできないとしながらも「治療に貢献できる要因になる可能性がある」と強調した。
自閉症は発症のメカニズムが分かっておらず、治療薬もないのが現状。乳幼児の自閉症かどうかの診断は難しいという。
松崎教授は2005年から、診断指標を見つけようと研究を始めた。世界の研究結果などを踏まえ、血液中の脂質に着目。2~19歳の自閉症児と健常児計280人の脂質濃度などを調べた。
その結果、健常児は脂質を包んでいる粒子の濃度が、血液1デシリットル当たり約45ミリグラムなのに対し、自閉症児は約32ミリグラムと3分の2程度しかなかった。また、粒子が壊れることで低脂血症になることが分かった。
粒子がなぜ壊れるのかは今後解明が必要だが、松崎教授は「仕組みが分かれば、客観的な診断指標のほか、治療薬開発など治療法の確立が期待できる」と話した。
【自閉症の子どもは「低脂血症」 福井大学などの研究チームが発見 | 医療 | 福井のニュース | 福井新聞ONLINE 2020年8月8日 午前7時10分】
体罰・暴言で子どもの脳が「萎縮」「変形」 厚労省研究班が注意喚起
福井大学子どものこころの発達研究センター教授・友田明美医師の研究によれば、厳しい体罰により、前頭前野(社会生活をする上で非常に重要な脳の部位)の容積が19.1%減少し、言葉の暴力により、聴覚野(声や音を知覚する脳の部位)が変形していた。
【朽木誠一郎:体罰・暴言で子どもの脳が「萎縮」「変形」 厚労省研究班が注意喚起】
・子どもを健やかに育むために~愛の鞭ゼロ作戦(PDF)
・愛の鞭ゼロ作戦 | 健やか親子21
・体罰問題について~必要な体罰というものはありません~
・『子ども虐待という第四の発達障害』杉山登志郎
・『生ける屍の結末 「黒子のバスケ」脅迫事件の全真相』渡邊博史
スギ花粉症悪化の原因は大気中の鉛?…鼻から除去で緩和の可能性
大気中に含まれる鉛がスギ花粉症の症状を悪化させる可能性があると、福井、名古屋両大の研究グループが発表した。
患者の鼻汁には花粉の飛散時に花粉症ではない人よりも鉛が多く含まれていた。鼻の中の鉛を減らすことで、症状の緩和につながる可能性があるという。論文が米医学誌の電子版に掲載された。(桑田睦子)
福井大の藤枝重治教授(耳鼻咽喉科・頭頸部外科学)らは2016、17年、花粉の飛散前と飛散時に、20~40歳代の患者44人と、花粉症ではない57人の鼻汁を採取し、大気汚染物質である鉛や水銀、カドミウムの量、患者らの症状を調べた。
その結果、飛散前は双方の鉛濃度がほぼ同じだったが、飛散時は患者の方が40%程度高かった。測定した花粉の飛散量も踏まえると、花粉に付着した鉛が鼻の中に入って数日間残り、くしゃみや鼻づまりの症状を悪化させている可能性があるという。花粉症ではない人は鉛が鼻汁で洗い流されていることもわかった。
一方、水銀やカドミウムは検出されなかった。
また、アレルギー性鼻炎にしたマウスに鉛を与えると、くしゃみや鼻をこする回数が増え、鉛が症状悪化を招くことを確認した。鼻炎のマウスは1日後も鼻の中に鉛が残っていたが、鼻炎ではないマウスは、鉛が鼻汁で洗い流されてなくなっていたという。
研究グループの坂下雅文・福井大講師(同)は「鼻うがいや睡眠時のマスク着用などで鼻の粘膜を湿らせ、鼻の鉛の量を減らすことができれば、症状が緩和できるのではないか」と説明。藤枝教授は「鉛を除去できる空気清浄機やマスクなどを創意工夫して発表したい」と述べた。
アレルギー性鼻炎に詳しい桜井大樹・山梨大教授(耳鼻咽喉科・頭頸部外科学)の話「大気汚染物質でアレルギー症状が悪化するとされていたが、鉛だと特定され、重症化のメカニズムがわかったことを評価したい。今後、鉛が症状を悪化させる詳しい仕組みがわかれば、治療薬の開発なども期待できる」
【2021年4月5日 13時53分 読売新聞オンライン】
・鼻腔内の鉛濃度はスギ花粉症の増悪因子 - 名古屋大学(PDF)
2021-01-10
紅茶・緑茶のカテキンでコロナウイルスの感染力が1/100に
・紅茶・緑茶のカテキンでコロナウイルスの感染力が1/100に
・新型コロナウイルス最新情報
・緑茶ラベルレス ペットボトル2リットル
期間限定公開動画。紅茶・緑茶のカテキン(=渋み成分)が喉の粘膜についたコロナウイルスの感染力を100分の1に減らすという驚くべきニュース。1分間で1/100、10分間で1/1000にまで減る。日本人の感染率が低いのも緑茶の成せる業(わざ)か。一つ前のニュースから紹介する。尚、感染源は飲食店ではなく家庭と推測される。(※動画が削除されてしまったので別なものをアップしておく)
・お茶で新型コロナ無害化 1分で最大99% 奈良県立医大 - 産経ニュース
・奈良医大微生物感染症学講座(教授:矢野寿一) 市販のお茶にもコロナ不活化の効果があることを確認、11/27の記者会見で発表
・奈良県・公立大学法人奈良県立医科大学 お茶による新型コロナウイルスの不活化効果について お茶の種類(製品)による相異
・【緊急速報】奈良県立医大 お茶の成分でウィルス無害化を確認 / コラム / おいしい日本茶や緑茶の通販は静岡茶専門店「さがみ園」
・『粉末茶』が便利すぎる!家に常備したいおすすめ粉末茶とお茶用ミル | LOOHCS
2020-12-10
トランプ政権、キッシンジャー氏らを解任
・トランプ政権、国防総省顧問団の人事刷新 キッシンジャー氏ら11人を解任
キッシンジャー氏(97)は16日、ブルームバーグ・ニュー・エコノミー・フォーラムでインタビューに応じ、「何らかの協力的行動の基盤を見いださない限り、世界は第1次世界大戦並みの惨事へ転がり落ちかねない」と発言。過去に比べ昨今の軍事テクノロジーは、こうした危機の「制御を一段と難しくしている」と指摘した。
【キッシンジャー氏警告、米中修復に待ったなし-世界大戦並みのリスク - Bloomberg 2020年11月17日】
2020-05-16
ルワンダ大虐殺の重要指名手配犯、フランスで逮捕
・ルワンダ大虐殺の重要指名手配犯、フランスで逮捕
・『ホテル・ルワンダ』テリー・ジョージ監督
2020年5月16日 21:38 発信地:パリ/フランス [ フランス ヨーロッパ ルワンダ アフリカ ]
【5月16日 AFP】(更新、写真追加)フランスの警察当局は16日、ルワンダ大虐殺をめぐる残り少ない重要指名手配犯であるフェリシアン・カブガ(Felicien Kabuga)容疑者を逮捕した。当局者が明らかにした。
検察および警察当局は共同で声明を発表し、かつてルワンダ有数の富豪であり、大虐殺において資金を工面した84歳の同容疑者が、パリ郊外で偽名を使って暮らしていたと明かした。
この声明によると、夜明けごろに実施された作戦により、「司法当局が25年間行方を追っていた」逃亡者が逮捕されたという。
フツ(Hutu)人の過激派によってツチ(Tutsi)人だけでなく穏健派のフツ人も虐殺された1994年のジェノサイド(大量虐殺)では、80万人前後が犠牲となった。
先の声明は、カブガ容疑者はパリ北方のアニエールシュルセーヌ(Asnieres-sur-Seine)で、共犯者である自身の子どもたちとともに身を隠して暮らしていたとし、「フェリシアン・カブガはルワンダにおけるジェノサイドの資金担当者として知られる」と説明している。
同容疑者は、虐殺を実行した悪名高い民兵組織インテラハムウェ(Interahamwe)を創設したとされる。
また人々に殺人の実行を放送で呼びかけたことで、同じく悪名高いミルコリンヌ自由ラジオ・テレビジョン(Radio-Television Libre des Mille Collines)の創設を援助した。(c)AFP
2019-10-29
「5次請け」の殺し屋、報酬安すぎで手抜きし事件発覚 中国
2019年10月27日 21:15 発信地:北京/中国 [ 中国 中国・台湾 ]
【10月27日 AFP】中国で、次々と殺人の仕事を下請けに出して結局遂行しなかった「殺し屋」5人が、依頼者とともに有罪判決を言い渡され、収監された。
殺人を実行してくれることを期待して下請けに回された仕事は、そのたびにマージンを抜き取られ、別の殺し屋に次々と手渡されていった。
ところが、最後となる5次請けとなった殺し屋の男は、暗殺をでっち上げることにし、なんと標的となっていた人物に協力を仰いだ。
するとターゲットの男性はあっさりと警察に通報し、茶番と化した企ては丸潰れとなった。
同国南部の南寧(Nanning)の裁判所で開かれた公判で明らかになったところによると、2013年に魏(Wei)という名字の実業家が不動産開発業者の覃佑輝(Qin Youhui)受刑者を相手取り訴訟を起こしたことから話は始まった。
裁判所によると、時間と金がかかる法廷闘争が不利益となること恐れた覃受刑者は、魏さんを「抹殺」するために200万元(約3000万円)を払い、殺し屋として奚広安(Xi Guangan)受刑者を雇った。
だが、自分の手を汚したくなかった奚受刑者は、莫天祥(Mo Tianxiang)受刑者に自身の報酬の半分の金額で仕事を請け負わせた。
今度は莫受刑者が、77万元(約1200万円)で楊康生(Yang Kangsheng)受刑者に、簡単に金がもうけられると考えた楊康生受刑者は、70万元(約1100万円)で楊広生(Yang Guangsheng)受刑者へこの仕事を下請けに出した。
そして楊広生受刑者は5人目の殺し屋となる凌顕四(Ling Xiansi)に声を掛け、凌受刑者は元請けの契約金の5%に当たるわずか10万元(約150万円)で仕事をこなすことに同意した。
ところが凌受刑者は、捕まったなら終身刑を受けるリスクを冒すのにこの額は見合わないと考え、殺人をでっち上げることに決め、標的だった魏さんに接触した。
裁判で魏さんは、カフェで凌受刑者と会い、縛られて猿ぐつわをかませられた状態で写真を撮ることに同意したと証言。そして撮影が終わるやいなや、警察署に駆け込んだと話した。
殺し屋5人と依頼者は懲役2年7月~5年の判決を受け、今月収監された。
2019-02-28
パーキンソン病、始まりは腸から? 虫垂切除で発症リスク19~25%減
2018年11月1日 14:11 発信地:タンパ/米国 [ 米国 北米 ]
【11月1日 AFP】これまで脳の病気と考えられてきたパーキンソン病は、腸内、特に虫垂から始まる可能性がある。成人早期に虫垂を切除すると、パーキンソン病の発症リスクが大幅に下がることを、米国の研究者らが突き止めた。論文は10月31日、米医学誌「サイエンス・トランスレーショナル・メディシン(Science Translational Medicine)」に発表された。
盲腸の下部にある虫垂は、不要な臓器と言われることも多いが、腸内細菌の貯蔵場所で、免疫反応と関連があるとされる。さらに、パーキンソン病に関連する主要たんぱく質「αシヌクレイン」が蓄積する場所ともみられている。
研究チームは今回、スウェーデンと米国の患者データベースを調査。その結果、成人早期に虫垂を切除した人のパーキンソン病発症リスクが、切除していない人よりも19%低いことを突き止めた。
スウェーデンの農村部ではその効果が特に顕著で、リスクは25%も低かった。農村部では、パーキンソン病の一因とされる農薬への暴露量が多いとされる。
論文の共著者、米バンアンデル研究所(Van Andel Research Institute、ミシガン州)のビビアン・ラブリー(Viviane Labrie)助教は電話会見で「パーキンソン病を発症した人では、虫垂切除によって発症年齢が平均3.6年遅れていた」と話した。
ラブリー氏は研究成果について「虫垂がパーキンソン病の初期症状、または発症に影響を及ぼす組織部位の一つであることを示唆している」と指摘した。
パーキンソン病は難病の神経変性疾患で、世界に大勢の患者がいる。著名人でも米俳優のマイケル・J・フォックス(Michael J. Fox)さん、アラン・アルダ(Alan Alda)さん、米歌手のニール・ダイアモンド(Neil Diamond)さん、ボクシングの故モハメド・アリ(Muhammad Ali)さんらがこの病気を患っている。(c)AFP/Kerry SHERIDAN
2016-03-05
ジム・ロジャーズ氏:「確率100%」で米国は1年以内にリセッション入り
ロジャーズ・ホールディングスのジム・ロジャーズ会長は、米経済が1年以内にリセッション(景気後退)に陥ると確信している。
同氏はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、米経済が1年以内にリセッション入りする確率は100%だと言明した。
ロジャーズ氏は「米国が前回リセッションを経験してから7ー8年が経つ。歴史的に見ても、理由はどうあれ4ー7年ごとにリセッションを経験してきた。少なくともこれまではずっとそうだった」とし、「必ずしも4-7年ごとというわけではないが、債務を見れば分かる。膨大な額だ」と続けた。
米経済が1年以内にリセッション入りする確率については、大抵のウォール街のエコノミストは33%未満と予想しており、ロジャーズ氏よりずっと低い。
ロジャーズ氏は無秩序なレバレッジ解消やリセッションを引き起こし得る要因について具体的には説明しなかったが、中国や日本、ユーロ圏で景気が沈滞・減速している状況は、米国に悪影響をもたらし得る経路が数多くあることを意味していると指摘した。
その上で、投資家が正しいデータに注目すれば、米経済の回復が既に腰折れしつつある兆候が読み取れると説明した。
ロジャーズ氏は「(米国の)給与税を見れば、既に横ばい状態なのが分かる」とし、「政府が発表する数字ではなく、現実の数字に注意を払うべきだ」と述べた。
また将来に経済的混乱が生じるとの自身の予測に基づき、同氏はドルをロング(買い持ち)にしている。
ロジャーズ氏はドルについて、「バブルの状態になる可能性さえある」と指摘。「世界的に市場が急落するというシナリオが現実になったとしよう。そうすれば誰もがドルに資金を振り向け、バブル状態になる可能性はある」と述べた。
円については、通常はリスクオフの環境で買われる通貨とされているが、日本銀行のバランスシートが膨大かつ引き続き拡大していることから、逃避需要が発生した際に恩恵を受けなくなると分析。2月26日に自身の円のポジションを解消したと説明した。
原題:Jim Rogers: There’s a 100% Probability of a U.S. Recession Within a Year(抜粋)
【Bloomberg 2016-03-05】
2016-01-30
舞の海氏が新説「日本人力士の“甘さ”は前文に起因する」「反省しすぎて土俵際…」
元小結の舞の海秀平氏が3日、東京・平河町の砂防会館別館で開かれた公開憲法フォーラム「憲法改正、待ったなし!」で提言を行った。昨今の日本人力士の「甘さ」は憲法前文の影響だと持論を展開し、会場の笑いを誘った。提言の要旨は次の通り。
日本の力士はとても正直に相撲をとる。「自分は真っ向勝負で戦うから相手も真っ向勝負で来てくれるだろう」と信じ込んでぶつかっていく。
ところが相手は色々な戦略をしたたかに考えている。立ち会いからいきなり顔を張ってきたり、肘で相手の顎をめがけてノックダウンを奪いに来たり…。あまりにも今の日本の力士は相手を、人がいいのか信じすぎている。
「これは何かに似ている」と思って考えてみたら憲法の前文、「諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」に行きついた。逆に「諸国民の信義」を疑わなければ勝てないのではないか。
私たちは反省をさせられすぎて、いつの間にか思考が停止して、間違った歴史を世界に広められていって、気がつくとわが日本は国際社会という土俵の中でじりじり押されてもはや土俵際。俵に足がかかって、ギリギリの状態なのではないか。
今こそしっかり踏ん張って、体勢を整え、足腰を鍛えて、色々な技を兼ね備えて、せめて土俵の中央までは押し返していかなければいけない。
憲法改正を皆さんと一緒に考えて、いつかはわが国が強くて優しい、世界の中で真の勇者だといわれるような国になってほしいと願っている。
【産経ニュース 2015年5月3日】
2016-01-12
中韓など新興国企業の借金2000兆円 米利上げで破綻ラッシュの恐れ IMF警告
中国やトルコ、チリ、韓国など主要な新興国の企業の借金が、10年間で4・5倍にまでふくれあがっていることが国際通貨基金(IMF)のリポートで明らかになった。米国が利上げに踏み切れば借金を返せず破綻ラッシュとなる恐れがあるとIMFは警告している。
IMFが発表した世界金融安定報告によると、主要な新興40カ国の金融機関を除く企業の借金は2014年時点で約18兆ドル(2160兆円)で、10年前の約4兆ドル(480兆円)の4・5倍に急増した。
国内総生産(GDP)に占める借金の比率も約48%から74%台と26ポイント急騰している。
08年のリーマン・ショック後、米連邦準備制度理事会(FRB)や日銀、欧州中央銀行が相次いでゼロ金利や量的緩和などの金融政策を打ち出したことで、高いリターンを求める先進国の投資家は新興国に資金を流入させ、新興国の企業はお金が借りやすくなったと分析した。
国別でみると、対GDP比で最も企業の借金が増えたのが中国で、リーマン・ショック前の07年から約25%増となった。トルコとチリが20%台の増加で、ブラジル、インド、ペルー、タイが10%台、そしてメキシコと韓国も10%近く増加している。
巨額の借金を抱える企業のとどめとなりかねないのが、米国の利上げだ。米国が事実上のゼロ金利を解除すれば、新興国に流入していた資金が米国に還流し、ドル高が加速する半面、新興国通貨が暴落する公算が大きい。
IMFは「新興国通貨の下落によって、外貨建ての借金が相対的に膨らみ、返済がますます難しくなる」と指摘したうえで、新興国の当局者に、企業の経営悪化や破綻に備えておくよう要請。「必要ならば破綻処理の制度を改革すべきだ」と訴えている。
中国経済が失速するなか、新興国企業の状況は厳しさを増している。震源地の中国では、8月の中国の工業部門の企業利益は前年同月比8・8%減と、11年の調査開始以来最大の落ち込みとなった。
対中依存度の高い韓国でも、米格付け大手のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が、韓国主要企業38社の格付けの平均値を「ジャンク(紙クズ)」と呼ばれる投資不適格級一歩手前の「トリプルBマイナス」まで引き下げたと報じられた。
こうしたなか、イエレンFRB議長は中国経済の減速を理由の一つとして9月の利上げを見送ったが、年内の利上げに踏み切る可能性は残っている。米国の利上げをきっかけに中国や韓国など新興国からの資金流出がさらなる波乱を引き起こしかねない。
【zakzak by 夕刊フジ 2015-10-02】
2016-01-08
ソロス氏、世界の市場は2008年のような危機に直面-用心が必要
世界の市場は危機に直面しており投資家は大いに用心する必要があると、富豪のジョージ・ソロス氏が警告した。
スリランカのコロンボで開かれた経済フォーラムで7日に語ったソロス氏は、中国が新たな成長モデルを見つけるのに苦戦しており、人民元の切り下げが問題を世界中に飛び火させていると分析。金利の動向は新興国・地域に難題を与えると指摘した上で、現在の環境は2008年に類似していると付け加えた。
年初の株式市場は波乱に見舞われ、6日までに世界で時価総額約2兆5000億ドル(約294兆円)が失われた。 ソロス氏は「中国は調整に関して大きな問題に直面している。私に言わせれば危機と呼んでいいものだ。金融市場には深刻な難題が見られ、私は2008年の危機を思い出す」と語った。
【ブルームバーグ 2016-01-07】
基軸通貨ドルvs.人民元の攻防は米国の利上げでスタートした。
今年を占うサインが三つ現れた。憲法改正・日経暴落・西側によるスンニ派支援(戦争目的)。本格的な株価の下げは参院選以降か。
— 小野不一 (@fuitsuono) 2016, 1月 7
そしてもう一つは「核拡散」である。特にイランの核合意とそれに伴うイスラエルの反撃を注視する必要がある。
2015-12-04
中国人民元をSDR構成通貨に採用、IMF理事会が承認
・人民元はSDR構成通貨に、時期不明=IMF専務理事
・中国人民元をSDR構成通貨に採用、IMF理事会が承認
国際通貨基金(IMF)は11月30日に理事会を開き、国際通貨の一種「特別引き出し権(SDR)」を算定する通貨に、中国の人民元を来年10月から加えることを正式に決めた。
米ドル、ユーロ、円、英ポンドに続く5番目の「国際通貨」としてSDRに加わり、構成割合では円を上回り3位になる。ドルを基軸とする国際金融で、人民元と中国の存在感が高まりそうだ。
人民元はSDRの構成割合で10・92%と、ドル(41・73%)、ユーロ(30・93%)に次ぐ3位になる。円は4位で8・33%。構成割合は、輸出規模や通貨の国際的な利用状況を踏まえて決める。
【YOMIURI ONLINE 2015-12-01】
IMFを背後から突き動かしたのは国際金融界である。2008年9月のリーマンショックでバブル崩壊、収益モデルが破綻した国際金融資本が目をつけたのはグローバル金融市場の巨大フロンティア中国である。その現預金総額をドル換算すると9月末で21兆ドル超、日米合計約20兆ドルを上回る。
【産経ニュース 2015-12-02】
中国の朱光耀財政次官は1日、米首都ワシントンで講演し「人民元相場が市場での自由な取引で決まるようにしなければならないが、変動相場制への移行は簡単ではない」と述べ、実現に時間がかかるとの認識を示した。
【産経ニュース 2015-12-02】
今般の国際通貨入りは、いよいよAIIBにより日米などを除いた圧倒的多数の国を人民元取引に惹きつけ、これまでのドルを基軸とした国際金融体制を、人民元を基軸とした国際金融体制へと移行させていこうという戦略だ。
【遠藤誉 2015-12-02】
世界の外貨準備の約97%は現在、ドル、ユーロ、日本円、英ポンドのわずか4通貨で運用されている。これらの通貨を発行する4つの中央銀行はいずれも、量的緩和(QE)を通じた紙幣増刷で準備通貨の地位を乱用している。これは多くの場合、供給主導型の成長に必要な改革を政府が成立させられないために行われている。QEはいずれインフレや通貨安につながり、結果として信頼できる世界の準備通貨の深刻な不足を招くだろう。そうなれば、各国中銀は人民元の早急な採用が促されるだろう。
人民元は最終的にドルに代わる主要準備通貨となる可能性が高い一方、中国の国債市場は世界の債券市場の主な指標になるだろう。中国の規模を踏まえると、この予想は当然と言える。中国の人口は米国の4倍を上回る。両国の1人当たりGDPが、米国でQEが始まった2011年から15年までの平均ペースで伸び続けた場合、2043年までには中国が米国を追い越す計算になる。
【アシュモア・グループの調査責任者、ヤン・デーン氏 2015-11-17】
2015-11-14
SDRに人民元
人民元、基準通貨入りへ=30日決定-IMF
国際通貨基金(IMF)は13日、準備資産「特別引き出し権(SDR)」の算定基準となる通貨に中国・人民元を加えるのが妥当との報告を正式発表した。IMF加盟国から大きな反対の声は上がっておらず、元は30日の理事会で、ドル、英ポンド、日本円、ユーロに続き、5番目の基準通貨に決定される見通しだ。
元が基準通貨入りすれば、アジアインフラ投資銀行(AIIB)の創設を主導する中国が、国際金融で一段と存在感を強めることになる。 基準通貨への採用は「貿易での利用量」や「取引の自由度」が条件。IMFは報告で、中国が取り組む市場改革を評価し、理事会に「元は(量だけではなく)自由度でも条件を満たした」との見解を伝えた。
ラガルドIMF専務理事は「報告を支持する」と明言。加盟国代表で構成する理事会に承認を仰ぐ意向を示した。
元の基準通貨入りを要求する中国に対し、米国や日本は当初、警戒姿勢を示していた。しかし、中国との経済緊密化を狙う欧州諸国が賛成に傾いたため、日米も「基準を満たせば支持する」などと姿勢を軟化させた。
SDRはIMF加盟国に出資額に応じて配分される仮想通貨で、外貨不足に陥った国は、手持ちのSDRを米ドルなどと交換できる。今年は5年ごとの構成通貨の見直し作業が行われた。
【2015-11-14 時事通信】
SDRに人民元:国際金融でも中国が「主要国」の地位に
中国の人民元が、国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)の構成通貨に採用される見通しになったのは、日米欧が主導権を維持してきた国際金融の面でも、中国が「主要国」の地位を得ることを意味する。中国は存在感が拡大する一方で、人民元の為替相場を一定の変動幅に抑えていることや海外への持ち出し制限など依然残る規制について、一層の改革を求められることになる。
人民元をSDRに採用することに関して、日米は当初慎重姿勢だったが、英国など欧州勢や新興国が支持を表明する中、IMFが妥当と判断すれば賛同する方向に姿勢を軟化させていた。実際に採用されるには、各国政府や中央銀行の準備が必要で、実施は来年10月になるとみられる。
人民元の構成通貨入りは、主要国際通貨としての「お墨付き」を得るのに加えて、各国が外貨準備として人民元を持ちやすくなり、貿易取引に人民元を使う機会も増えるなど、中国が推進する人民元の国際化の追い風になるのは確実だ。アジアインフラ投資銀行(AIIB)の創設を主導する中国はSDR入りをテコに、人民元の国際化を進め、ドル依存からの脱却を目指すとみられ、第二次世界大戦後のドル基軸通貨体制にとって転機になる可能性を秘める。また、円は相対的に存在感が低下する可能性がある。
一方、人民元が名実ともに主要通貨として認められるためには、国際社会の期待に沿って、為替取引などの人民元改革や資本規制改革を進めることが求められる。海外からの資金の出入りが増えれば、先進国と同様、バブル経済を呼び込んだり、金融危機を招いたりするリスクは高まる。中国国内には改革を遅らせようとする動きもあり、世界は改革の行方を注目している。
【毎日新聞 2015-11-14】
2015-10-12
ユネスコ拠出金見直しへ 「断固たる措置取る」日本政府
中国が申請していた「南京大虐殺文書」が記憶遺産への登録が決まったことに対し、日本政府筋は「断固たる措置を取る」と述べ、ユネスコの分担金拠出などの一時凍結を検討する構えを見せている。
平成26(2014)年度のユネスコ予算の日本の分担率は米国の22%に次ぐ10・83%で、金額は約37億1800万円。米国が支払いを停止しているため、事実上のトップだ。さらに分担金以外でも、さまざまな事業に対する任意拠出金があり、同年度のユネスコ関係予算は計約54億3270万円に上る。
外務省首脳は「日本の分担金はトップクラス。(ユネスコ側が)日本からの申し入れに真剣に耳を傾けることに期待したい」として、中国の申請案件の登録が認められた場合は拠出金の凍結もあり得るとのシグナルを送り、慎重な審査を求めていた。
一方、中国の分担率は6位の5・14%で日本のほぼ半分。任意拠出金も日本より少ない。しかし、中国の動きに詳しい関係者によると、中国は、記憶遺産の周知を図る名目で関係者を中国に招待するなどしているという。記憶遺産事業だけでなく、アフリカでの女子教育などにも中国は積極的に支援を行っており、「さまざまな形でボコバ事務局長の思いに応えている」との指摘もある。
中国の登録申請を受け、“防戦”に回った日本も傍観していたわけではなかった。「審査を行う国際諮問委員会メンバーに対し、ユネスコ加盟国は働きかけられない」(日本外務省筋)ことから政府はその動きをつまびらかにしていない。しかし、「政府は関係する分野の専門家などと協力し、委員側に日本の主張を伝えてきた」(与党議員)という。民間団体もパリのユネスコ事務局を訪問し、英文の反論文を提出している。
記憶遺産は、人類にとって歴史的価値のある貴重な文書の保護などを目的とする。中国が日本を貶(おとし)めるために利用する「南京大虐殺文書」の登録が本来の目的にそぐわないことは明らかだ。政府関係者は「今回の申請も受理も理解できない」と述べ、記憶遺産事業の見直しもユネスコに働きかけるべきだと強調した。
【産経ニュース 2015年10月10日】
2015-10-10
保護された姉妹、1カ月ぶり入浴 親子が月4万円で生活 ”日本の将来を担う子どもたち”
■子どもと貧困
6畳ほどの面談室に、すえた臭いが広がった。
2年前の9月。関東地方にあるDV被害者のシェルターの職員は、39歳の母親と7歳の長女、4歳の次女を迎えた。
差し出したオレンジジュースを、姉妹は一気に飲み干した。白とピンクの長袖シャツはあかで灰色に変わり、頭にはシラミがいた。
一家の手荷物は、ランドセルとポリ袋二つ。サイズの合わないシャツ、穴の開いた靴下や下着が、汚れたまま詰め込まれていた。
風呂は約1カ月ぶりだという。翌日から一緒に入り、姉妹の髪をとかし、数百匹のシラミをつぶした。
「お姉ちゃん、もうこれでいじめられなくなるね」。次女がそう言うのを何度も聞いた。
いま、3人は母子生活支援施設で暮らし、自立を模索する。
保護されるまでの暮らしぶりを、母親は振り返って語る。
夫はトラック運転手や倉庫管理など10年で10回以上転職した。年収は200万円前後。家賃や光熱費以外は酒やたばこに消え、自分の事務職の給料などでやりくりしていた。
9年前に長女が生まれてから、「頭が悪い」「ダメな女」などと毎日なじられた。洗濯物がたためない。ご飯を作りながら、子どもに気を配れない。酒が入ると、胸ぐらをつかまれ殴られた。後に分かることだが、母親には二つのことが同時にできない「広汎(こうはん)性発達障害」などがあった。
6年前に次女が生まれた後、「能力不足」との理由で解雇された。次の職が見つからず、家計は悪化。夫の失業で約2年間は生活保護も受けたが、夫が再就職すると打ち切られた。夫は給料を家計に入れず、月約4万円で生活した。長女が小1になったころから電気、ガス、水道のどれかが止まるようになった。
母(41)と姉妹の生活は、夫のDVや失業などでより一層苦しくなっていった。
朝食はパン1枚。夕食はご飯と冷凍ギョーザか納豆。夏休みの学童保育のお弁当は、おにぎり1個だった。
「おなか痛い。今日は休む」。嫌がる長女を、集団登校の待ち合わせ場所に引っ張っていく日も増えた。そんな日は保健室登校になった。理由を聞くと「くさい、毎日同じ服って言われた」と泣かれた。
「シラミがいるみたいよ。駆除してあげて」。長女が小2になった夏、同級生の母親から指摘され、薬局に走った。薬は2千円。手が出なかった。
夫の叱責(しっせき)は続き、うつ状態になった。警察署に通報したのは夫だった。「子どもの前で妻にDVしてしまう。彼女たちを保護してください」。シェルターにつながり、夫とは別れた。
「つらいことなんてなかったよ。学校もおうちも楽しかったんだよ」。そんな長女の言葉を、母は自分への気遣いだと推し量る。
母は母子生活支援施設の職員から勧められ、精神障害者保健福祉手帳を取得した。生きづらさの訳がわかり、自分を責める気持ちは薄らいだ。長女からいろいろ要求されても、「一つずつ言ってね」と言えるようになった。 カレーライスや肉うどん。料理は苦手だが、職員と一緒に夕食を作り、一家3人で食卓を囲むようになった。ときどき姉妹が職員に「味見して」と料理を差し入れる。「よくできたね」と褒められると、跳びはねて喜んだ。「ここがいい。職員さんや他の子もいるから」と長女は言う。
子どもが18歳まで施設にいられるのが原則だが、利用者の約6割が2年未満で退所する。生活保護を受け始める人が多く、施設の費用と二重措置になる期間を短くしたい行政の思惑もある。
母も生活保護を受けながら週3回、障害者の作業所で働く。施設に来て2年。退所後の生活は描けていない。
■専門家「貧困から抜け出せない連鎖が広がっている」
子どもの貧困に詳しい首都大学東京の阿部彩教授に現状や課題を聞いた。
親の経済状況でいや応なく不利を背負った子どもが、大人になっても貧困から抜け出せない連鎖が広がっている。低所得の背景にある非正規労働は拡大している。
親自身が抱える困難もある。労働政策研究・研修機構の調査では、子ども時代に、親の生活保護受給や離婚、虐待、父との死別を一つでも経験した母親は、未経験の母親に比べて貧困率が約2~3倍だった。母子世帯の母親のうつ傾向も、配偶者のいる母親の2~3倍だ。
病気やうつ、失職、離婚などが一つでも起きると、今そうでない人も貧困になりうる。この母子のように、要因が複数になると深刻な事態に陥りやすい。
子どもは、人権の剥奪(はくだつ)と言わざるを得ないほどの衣食住の不足、不健康、低学力、孤立やいじめ、非行、不登校、自尊心の低下などのリスクにさらされる。日本ではこうした問題について、何十年も親の資質やしつけなどの面から論じ、背後にある貧困をきちんと直視してこなかった。
将来の社会の担い手である子どもの貧困を放置すると、社会的損失になる。児童扶養手当の拡充など経済的支援は必須だ。そのうえで、教育や医療面での支援など、親を含めた包括的対策が求められている。
《子どもの貧困》厚生労働省によると、日本の子どもの貧困率は16・3%(2014年発表)で、過去最高を更新している。実数換算すると約328万人。貧困率とは、世帯収入から国民一人ひとりの所得を子どもを含めて試算し、順に並べたとき、まん中の人の所得の半分に届かない人の割合。ひとり親など大人が1人の家庭に限ると54・6%と、先進国でも最悪の水準に達する。中でも深刻なのは母子世帯だ。母子世帯になる原因の8割は離婚で、養育費が払われているのは約2割。8割の母親は働いているが、同居親族も含めた年間世帯収入は平均291万円(10年)。
【朝日新聞DIGITAL 2015年10月10日】
2015-09-25
ジェレミー・コービンがイギリスの労働党党首選挙に圧勝
これは気になるニュースである。いくつか記事を紹介しよう。
コービン氏は党首選で59.5%を得票し、ほかの3候補に大差で勝利した後、「現在の経済格差と貧困は我慢できない。平等で自由な世界実現のために力を合わせて戦っていこう」と支持者らに呼びかけた。
【英労働党党首にコービン氏 「経済格差と貧困我慢ならない」 反緊縮や反核訴える ノーネクタイのスタイル:産経ニュース】
この選挙キャンペーン期間中は、イギリスの女王を始め、トニーブレアや保守党、マードックの所有するメディア、各界の有名人が「ジェレミー・コービンを労働党党首にするなキャンペーン」に参加し、あの手この手を使って彼に対するネガティブ・キャンペーンが行われていました。
戦争することで利益を得る集団は、こぞって彼に猛反対していました。(彼は戦争にも核にも、明確に反対しています)
【イギリスの革命児が労働党党首選挙に圧勝 ジェレミー・コービン:世界の裏側ニュース】
イギリスの労働党を本来の姿に戻そうとしている人物がいる。ジェレミー・コルビンがその人で、党内で支持を集め始めた。それを懸念した労働党の幹部は党首選でコルビンに投票しそうなサポーターを粛清、つまり投票権を奪い始めたという。
トニー・ブレアの時代に労働党は組合との関係を断ち、強者総取りの新自由主義を導入したマーガレット・サッチャーの後を追った。そうしたことを可能にしたのはブレアに強力なスポンサー、イスラエルが存在していたからだ。
【巨大資本とイスラエルに奉仕していたブレアの路線を止めようとするコルビンを嫌う英労働党の幹部:櫻井ジャーナル】
9月12日に行われたイギリス労働党の党首選でジェレミー・コルビンが勝ったという。この人物は労働党を本来の姿に戻そうと考えている人物で、党の幹部はコルビンに投票しそうなサポーターを粛清、つまり投票権を奪うなどの妨害活動を続けていたが、それを上まわる力が働いたということだろう。
党内でコルビンと対立関係にある勢力とはトニー・ブレアと結びついていた勢力。イスラエルを資金源にしていたブレアはメディアの支援も受けていた。内政では新自由主義、外交では親イスラエルという立場、つまり社会的な弱者を痛めつけてイスラエルの破壊と殺戮を支持するという人びとだ。今後、コルビンはこうした勢力からの攻撃に立ち向かわなければならない。
【英国労働党の党首選でブレアが推進した親イスラエル、新自由主義の政策に反対するコルビンが勝利:櫻井ジャーナル】
コービン候補はマルクス主義的な伝統的左派の政策への回帰を目指し、緊縮財政への反対、鉄道などの再国有化、企業・富裕層への増税、家賃の上限設定などを掲げている。ブレア元首相が推進してきた第三の道を真っ向から否定、当選後はブレア氏が削除した党綱領第四条の「生産及び交易手段の国有化」を復活させる意向も示している。とても、中道寄りのスタンスの党員に受け入れられる内容ではない。
【第8回 「政権奪還よりも大切なコービン候補」】
僕はコービンの飾らない人柄に、ある種の清涼感を覚えます。
彼の暮らしは質素で、趣味は自家菜園で取れた果物でジャムを作る事です。マイカーは持っておらず、どこでも自転車で出かけるそうです。
そのような彼のメッセージが、多くの英国の有権者の心に響いている背景には、酷くなる一方の格差問題があると思います。
マーガレット・サッチャーのヒーローがF・A・ハイエクならば、ジェレミー・コービンのヒーローはカール・マルクスです。
【情けない国に成り下がる英国 ジェレミー・コービンという病:Market Hack】
・反緊縮財政、反公共支出削減。公共投資の大幅な拡大
・働く人と政府が富の創造のプロセスを公平に共有するバランスの取れた経済の実現
・英国は、国が主導する経済成長と経済再建が必要。それが、緊縮財政、規制緩和、民営化、法人税の削減という現政府によるモデルの代替案の核となるべき
・公共支出削減ではなく、より速い経済成長、給与水準の引き上げ、税収増加、福祉への需要を下げることによって財政赤字を解消する
・「人々のための量的金融緩和政策(People’s Quantitative Easing)」によって資金量を増やし、住宅、エネルギー、交通、デジタル関係などのインフラ投資に充てる。具体的には、「国立投資銀行」を設置し、同銀行が発行する国債をイングランド銀行が購入することによって資金量を増やす
・企業への税の軽減措置を一部取り止め、企業への補助金削減
・富裕層と企業への増税
・脱税、税回避の取り締まり。企業による納税を確保するための措置
【ジェレミー・コービンの党首選マニフェストには何が書いてあったんだっけ(その1):英国政治ニュース】
世界各国が行っている量的緩和政策が深刻な格差を生み、格差是正を求める大衆の声によって資本主義が滅びるかもしれない。いずれにせよ緩和マネーによるバブルが崩壊するのは時間の問題だ。コービンの党首選勝利と安倍政権による安保法改正がひょっとすると世界経済の潮目を表している可能性がある。新自由主義の暴走に終焉を告げる出来事のような気がする。
2015-09-22
アイドルに人権はないのか?
交際発覚アイドルに賠償命令 「イメージ悪化」東京地裁
アイドルグループのメンバーだった女性(17)が異性との交際を禁じた規約に違反したとして、マネジメント会社などが女性に損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は18日、「交際発覚はアイドルのイメージを悪化させる」と規約違反を認め、65万円の支払いを命じた。 判決によると、女性は2013年3月に会社と契約を結び、交際禁止を定めた規約を受け取り、6人グループで7月にデビュー。ライブやグッズ販売をしていたが、女性が男性ファンに誘われ2人でホテルに行ったことが発覚し、グループは10月に解散した。
【共同通信 2015年9月18日】
アイドルに人権はないのだろうか? 芸能プロダクションが交際を禁じることができるのであれば、数学的に考えると強制することも可能ということになる。枕営業。日刊スポーツがもう少し詳しく報じていた。
女性は「交際しないことが女性アイドルの不可欠の要素ではない」と主張したが、児島章朋裁判官は「男性ファンの支持を得るため、交際禁止の条項が必要だった」と判断し、解散の責任は女性にもあると指摘。支払われた衣装代やレッスン費用の一部を負担するよう命じた。
【日刊スポーツ 2015年9月18日】
「ホテルに行ったことが発覚」したのは薄汚いカメラマンに撮影されたのだろう。それにしてもわかりにくいニュースである。「マネジメント会社など」の「など」ってのは一体何なんだ? なぜ「芸能プロダクション」と書かないのか?
数年前にも同じようなことがあった。AKB48の峯岸みなみという子が『週刊文春』にプライバシーを暴露された。峯岸は坊主頭にしてファンや関係者に謝罪した。アイドルが勝手に髪型を変えることはあり得ない。ってことはだ、裏で大人が指示したと考えるのが妥当だろう。
私はアイドルに興味がないし、今日に至るまでAKB48を見たことがない。で、「そういえば」と思い当たり検索したのだが、今更ながら芸能界のあり方に唾を吐きかけたくなった。責められるべきなのは『週刊文春』である。結局、芸能プロダクションもイエロージャーナリズムも子供を食い物にしているということなのだろう。
凶器として機能したカメラやペンには厳罰を科すべきだ。アイドルの交際は「公共の利害」や「公益を図る」こととは何の関係もない。報道が第四の権力であれば、それを抑制する法律があって然るべきだろう。報道の自由に名を借りた犯罪をいつまでも野放しにしておくべきではない。
2015-08-07
高校で近現代史必修に 文科省、次期指導要領で骨格案
文部科学省は5日、中央教育審議会(中教審)の特別部会で、次期学習指導要領の骨格案を示した。高校では日本や世界の近現代史を学ぶ「歴史総合」、地球規模の課題を解決する力を養う「地理総合」、社会参画への意欲を高める「公共」を新設し、必修科目とする。大学入試制度改革を見据え、数学と理科の横断科目も設ける。
高校の科目を大きく見直した背景には、グローバル化が進む中で、知識を活用し、現代的な課題を解決できる人材の育成につなげる狙いがある。
次期指導要領は小学校で2020年度、中学校で21年度、高校で22年度以降に実施される予定。中教審は8月中に骨格案をまとめた後、学校や教科別に詳細を検討し、16年度中に答申する。
現在の高校の地理歴史は世界史が必修で、日本史と地理が選択になっている。骨格案では世界史の必修をやめ、日本史Aと世界史Aを統合して近現代史を中心に学ぶ「歴史総合」を必修科目として新設する。
文科省の調査では、生徒の近現代史の知識や理解の定着率は日本史、世界史ともに他の時代に比べて低い。「今の世界情勢を理解するには、近現代史の転換点を重点的に学ぶ必要がある」(担当者)という。
地理は地球規模の課題解決や防災教育の必要性が高まっているとして、地理Aを再構成して「地理総合」を必修科目で新設する。コンピューター上で地理情報を作成する技能の向上などを通じ、グローバルな視点での地域理解を目指す。
「公共」は選挙権年齢の「18歳以上」への引き下げなどを踏まえ、模擬選挙や模擬裁判での討論のほか、インターンシップなどの実践的な活動を実施する。弁護士や消費者センター、起業家ら外部の専門家らも関わり、「現代社会の様々な課題に積極的に取り組み、自立できる力を育む」(同)とした。
文科省は大学入試センター試験に代え、20年度から大学入学希望者学力評価テスト(仮称)を始める。教科横断型の問題も検討しており、骨格案では数学と理科を合わせた「数理探究」が新たな選択科目として取り入れられた。数学の枠を超えた科学的なテーマに向き合い、考え抜く力を育成するとした。
【日本経済新聞 2015年8月6日】
朗報である。むしろ遅すぎたといってもよいだろう。出来事が歴史と化すまでには30年を要するといわれる。その意味から申せば現代史の位置づけがよくわからぬが、江戸~明治~大東亜戦争前後におよぶ近代史は義務教育でもしっかりと教えるべきだろう。と同時に父兄が日教組教員を拒む運動を起こすことが望ましい。
2015-07-12
NY証券取引所で一時取引停止…システム障害で
ニューヨーク証券取引所(NYSE)は8日午前11時32分(日本時間9日午前0時32分)頃、システムの障害で全ての上場株式の取引を停止した。
復旧作業の後、同日午後3時10分(同9日午前4時10分)頃に取引を再開した。この間、取引はナスダック店頭市場など他の取引所を通じて行われた。
中国やギリシャの先行き不安に加えて取引停止が嫌気され、ダウ平均株価(30種)は大幅反落して前日終値比261・49ドル安の1万7515・42ドルと約5か月ぶりの安値で取引を終えた。ナスダック市場の総合指数は、87・70ポイント安の4909・76で取引を終えた。
米国では2013年8月、ナスダック市場でシステム障害が起き、株式取引が3時間以上停止した例がある。
8日は、ユナイテッド航空でもシステム障害が起きた。米国土安全保障省のジョンソン長官はワシントン市内で行った講演で、これらのトラブルについて「非道な行為の結果ではない」と外部からのサイバー攻撃の可能性を否定した。
【YOMIURI ONLINE 2015-07-09】
実にきな臭いニュースだ。何かの予行演習だろうか。いずれにせよ、システムダウンを理由に何でもできることは確実だ。
登録:
投稿 (Atom)