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2019-04-06

現代の華厳経/『アファメーション』ルー・タイス


『「言葉」があなたの人生を決める』苫米地英人

 ・現代の華厳経

『「原因」と「結果」の法則』ジェームズ・アレン
『「原因」と「結果」の法則2 幸福への道』ジェームズ・アレン
『新板 マーフィー世界一かんたんな自己実現法』ジョセフ・マーフィー
『未来は、えらべる!』バシャール、本田健
『潜在意識をとことん使いこなす』C・ジェームス・ジェンセン
『こうして、思考は現実になる』パム・グラウト
『こうして、思考は現実になる 2』パム・グラウト
『自動的に夢がかなっていく ブレイン・プログラミング』アラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ
『あなたという習慣を断つ 脳科学が教える新しい自分になる方法』ジョー・ディスペンザ
『ソース あなたの人生の源はワクワクすることにある。』マイク・マクナマス
『科学的 本当の望みを叶える「言葉」の使い方』小森圭太

【何を達成するかは、ほとんどの場合、何を信じるかによって決まります】。「信じることができれば、達成したも同然」と言ってもいいでしょう。

【『アファメーション』ルー・タイス:苫米地英人〈とまべち・ひでと〉監修、田口未和訳(フォレスト出版、2011年)以下同】

 帯に「NASA、米国国防総省、フォーチュン500社の62%が導入する世界最高レベルの自己啓発プログラム!!」と麗々しく書かれている。原著は1995年出版、2005年改訂。

 アファメーションとは現代の華厳経である。本書を読んでますますその感を強くした。

【信じることを変えれば、結果がついてくる】のです。信じることを変えれば、人生をどう生きるかを変えることができます。

 ダメだと信じていればダメな動きとなってダメな結果が出る。無理だと思えばできない範囲に選択肢が狭(せば)められ、どうあがこうと無理だ。自分にはできる、自分ならやれると信じればこそ道は開かれるのだ。

 何を本当に望むのか、それを決めるだけの問題なのです。

 実はこれが難しい。欲望を突き抜けた向こう側の地平を見渡す必要がある。アラン・ワッツの強烈なメッセージに耳を澄ませて欲しい。


【「あなたが想像することは、現実世界で実現できる」】

 想えば叶(かな)う。一念心は岩をも貫く。念じる思いが浅きから深きに至ると環境が動き始める。末那識(まなしき=自我)を超えて阿頼耶識(あらやしき≒集合的無意識

【態度とはあなたが傾く方向。】

 未来を信じることでこの傾きを修正するところにアファメーションの作法がある。業(ごう)の転換といってよい。

 もう一度いいますが、【私たちは本当の真実ではなく、自分が信じる“真実”に従って行動します】。

 脳機能の特徴は「虚構を語り信じる能力」(『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』ユヴァル・ノア・ハラリ)にある。社会とは虚構を共有するコミュニティの異名であり、虚構を否定する者は排除される(村八分)。虚構を真実と錯覚するところに不幸の原因がある。

 人は自分について言われたことをどう認めるかによって、自己イメージを築きます。自己イメージはあなたが自己制御する基準になります。すべての思考を基にこの基準をつくり、それに基づいて自己制御を行うということです。自分がその基準に満たないと認識すると修正し、基準を超えていると認識したときにも正しい位置に戻そうとする力が働きます。
 つまり、どのように自分や周囲の人に話しかけるかが、自分の潜在能力を引き出して目標を達成する鍵となるわけです。
 誰かを見下しているときには、相手を卑小に見せるような言い方をします。誰かを低く評価しているときには、実力以下の仕事をさせます。私は自尊心が低下しているときに、より他人を見くびる傾向があります。すると、相手を自分より小さく見せるために、辛辣(しんらつ)な言葉を浴びせます。実際には、「私より小さくなれ、私が大きく見えるように」と言っているのです。

 自他のイメージ操作によって自我が形成されるとは驚くべき指摘だ。幼児期に親からどのような扱いを受けたかで人生は分かれる。児童虐待の本当の恐ろしさもここにある。

 評価が自我を定めるとすれば、これほど当てにならないものもあるまい。毀誉褒貶(きよほうへん)に振り回されることは必定である。誰も見ていないところでやるべきことをやっていれば自信は静かに築かれる。手抜きやインチキがあれば誰が知らなくとも自分だけはその事実を知っている。

 クルマの窓からゴミを捨てたり、階段の下でまごついている車椅子の人を無視したり、明らかに間違っていることを教えてあげなかったり、自分が捨てたわけではないとゴミを拾わなかったりするところから自分が堕落し社会が乱れる。

 山は静かである。本物の自信は山のように動くことがない。

2019-03-27

アファメーションの解説書/『「言葉」があなたの人生を決める』苫米地英人


 ・アファメーションの解説書

『アファメーション』ルー・タイス
『「原因」と「結果」の法則』ジェームズ・アレン
『「原因」と「結果」の法則2 幸福への道』ジェームズ・アレン
『新板 マーフィー世界一かんたんな自己実現法』ジョセフ・マーフィー
『未来は、えらべる!』バシャール、本田健
『潜在意識をとことん使いこなす』C・ジェームス・ジェンセン
『こうして、思考は現実になる』パム・グラウト
『こうして、思考は現実になる 2』パム・グラウト
『自動的に夢がかなっていく ブレイン・プログラミング』アラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ
『あなたという習慣を断つ 脳科学が教える新しい自分になる方法』ジョー・ディスペンザ
『ソース あなたの人生の源はワクワクすることにある。』マイク・マクナマス
『科学的 本当の望みを叶える「言葉」の使い方』小森圭太

【アファメーションとは、簡単にいえば、あるルールにもとづいてつくった言葉を自らに語りかけることです。】

【『「言葉」があなたの人生を決める』苫米地英人〈とまべち・ひでと〉:マーク・シューベルト監修(フォレスト出版、2013年)以下同】

 思想的な流れでいうと、アメリカキリスト教のニューソートから成功哲学、ポジティブ・シンキング(積極思考)、自己啓発、引き寄せの法則などが派生した。エマーソン~ソローが大きな影響を与えており、後に誕生するニューエイジなどを考え合わせると、彼らはアメリカにおける鎌倉仏教のような役割を果たした可能性がある(神智学協会というコネクター/『仏教と西洋の出会い』フレデリック・ルノワール)。

【私たちの思考は、すべて言葉で成り立っています。】もちろん、イメージを使って考えることもありますが、そのイメージの元をたどっていくと、それらはすべて自分や対象を規定する言葉に行き当たります。

 脳が言葉に支配される様相を直覚して言霊信仰が生まれたのだろう。言葉自体はコミュニケーションのツールとして発生したのだろうが、あまりにも便利すぎて道具が我々を支配したのだ。厳密にいえば言葉になる前の思考は存在する。「どうしようかな」と思いあぐねる時、言葉に先立つモヤモヤが確かにある。それは思考・感情・選択・判断などが混じり合った暗い沼のような領域を形成する。ところが何らかの結論を出した途端、我々の脳は結論から逆算して論理を構成し、筋道を作って正当化するのだ。これを他人に説明する時は相手が納得するだけの根拠を後付で用意する。この時間の逆転現象を我々が自覚することはまずない。

 このように【私たちが行う選択と行動は、その人がどんな言葉を受け入れいているかによって決まってしまいます。】
「自分は能力のない人間だ」という言葉を受け入れいている人は、能力のない人間の選択と行動をとるし、逆に「自分は能力のある人間だ」という言葉を受け入れている人は、能力のある人間にふさわしい選択と行動をとります。

 自分のレッテルは自分で貼っているということだ。

 ルー・タイスは、こうした人生のゴールを「【現状の外側にあるゴール】」といい、「【人生のゴールは、現状の外側に設定しなさい】」と教えました。
「現状の外側にあるゴール」とは、いったいどういうことでしょうか?
 つまり、簡単にいえば、【いまの自分とはかけ離れ、いまの仕事や環境では考えつかないような突飛なゴール】のことです。(中略)
 いまの現状からかけ離れた人生のゴール、つまり【現状の延長線上にはない突飛なゴールだからこそ、逆に私たちはそれを100%実現することができるのです。】

 アファメーションとは自分の潜在意識に言葉で働きかけるテクニックだ。思考が言葉に支配されているならば言葉を変えればいいのだ。言葉には人を動かす力が確かにある。具体例を示そう。

言葉の重み/『時宗』高橋克彦
将は将を知る/『楽毅』宮城谷昌光

 私自身、振り返ると人生の行き詰まりを感じた時には必ず先輩の言葉に助けられた。言葉が心を動かし人を動かすのだ。

 ここまで見通せればアファメーションが華厳経の焼き直しであることが立ちどころに理解できる。「心は工(たくみ)なる画師(えし)の如く種種の五陰を画く。一切世間の中に法として造らざること無し」(華厳経第十)。世界は心の影なのだ。

 小学2年の時から付き合いのあるイガラシという友人がいる。滅法面白い男でとにかくコイツの周りでは面白い事件が起こる。小学生の頃からずっとそうなのだ。そこで私ははたと気づいた。「イガラシの周りで面白い事件が起こるのではなく、イガラシが面白い人物だからこそそういう事件を引き寄せるのだろう」と。私がこれを悟ったのは10代の頃である。一人は万人に通じる。悲観的な人物の周りには悲観的な出来事が多いし、暴力的な男の周りには血なまぐさいトラブルが多い。結局、同じ世界にいながらも我々は別の世界を生きているのだ。

 智ギ(天台大師)は先に挙げた華厳経の文(もん)を引いて一念三千の傍証とした。一念三千とは一瞬の生命に三千種の可能性があることを示したものだ。自分の思うがままに生きることこそ自由であり、「我がまま」の本意であろう。もちろん邪心があれば邪(よこしま)な世界が現出する。未来といっても現在の自分の中から生まれる。その鍵を知れば潜在意識に働きかけることはさほど難しいことではない。



人は自分が探しているものしか見つけることができない/『心晴日和』喜多川泰
『借金2000万円を抱えた僕にドSの宇宙さんが教えてくれた超うまくいく口ぐせ』小池浩