2019-08-28

浸水被害~クルマの水抜き穴



2019-08-27

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2019-08-26

軍事費&GDP推移



2019-08-25

日本の家紋と西洋の紋章/『弱者の戦略』稲垣栄洋


 ・日本の家紋と西洋の紋章

『自然観と科学思想 文明の根底を成すもの』倉前盛通

 日本の家紋によく使われる十大紋は「鷹の羽、橘、柏、藤、おもだか、茗荷、桐、蔦、木瓜、かたばみ」であるとされている。
 このうち鷹の羽を除く九つは、すべて植物である。日本の家紋は植物をモチーフにしたものが多い。
 一方、ヨーロッパの紋章を見ると、獅子や鷲、ユニコーンなど、いかにも強そうな動物が居並んでいる。日本にも強そうな生き物はいそうなものなのに、日本人は、どういうわけか食物連鎖の底辺にある植物をシンボルとしているのである。
 見るからに強そうな生き物ではなく、何事にも動じず静かに凛と立つ植物に日本人は強さを感じた。そして、自らの紋章として選んだのである。
 不思議なことに、十大紋のうち、「おもだか紋」と「かたばみ紋」は雑草である。特に戦国時代に活躍した勇猛な武将は、雑草の家紋を好んだ。オモダカは田んぼに生えるしつこい雑草である。ところが武将は、この雑草を「勝ち草」と呼んで尊んだのである。また、カタバミも畑や道端に生える小さな雑草に過ぎない。どうして、戦国武将は、雑草を家紋に選んだのだろうか。
 田んぼや畑の雑草は、抜いても抜いても生えてきて、どんどん広がっていく。戦国武将はこのしぶとさに子孫繁栄の願いを重ねたのである。戦国武将にとって、もっとも大切なのは、生き残って家を存続させることである。百戦錬磨の猛者たちは、田畑の小さな雑草にそんな強さを見出していたのである。

【『弱者の戦略』稲垣栄洋〈いながき・ひでひろ〉(新潮選書、2014年)】



 明らかに日本の家紋の方がシンボル姓が高い。マンダラパワーのようなものが窺える。また西洋が特別なものに価値を感じるのに対し、日本はありふれたものに眼差しを注(そそ)いだ。

 現在の強弱よりも永続性に重きを置いた日本人の価値観は花鳥風月を愛でる心性から生まれたのだろう。そして美意識は、侘(わ)び・寂(さ)び・もののあわれに行き着く。華麗とは反対方向に進む心象が不思議である。

 紋章については倉前盛通〈くらまえ・もりみち〉が『自然観と科学思想 文明の根底を成すもの』(南窓社、1976年)において「世界で紋章を有する地域は西欧と日本のみである。これは正確な意味の封建社会の成立した地域であり、古代官僚制や古代帝王姓が最近まで続いてた地域には紋章は発生しなかった」と指摘している(「第二章 日本シャーマニズムの情報祭祀」)。

囚人のジレンマと利他性/『徳の起源 他人をおもいやる遺伝子』マット・リドレー


『生き残る判断 生き残れない行動 大災害・テロの生存者たちの証言で判明』アマンダ・リプリー
『人間の本性について』エドワード・O ウィルソン
『理性の限界 不可能性・不確定性・不完全性』高橋昌一郎

 ・利己的であることは道理にかなっている
 ・囚人のジレンマと利他性

『あなたのなかのサル 霊長類学者が明かす「人間らしさ」の起源』フランス・ドゥ・ヴァール
『共感の時代へ 動物行動学が教えてくれること』フランス・ドゥ・ヴァール
『家畜化という進化 人間はいかに動物を変えたか』リチャード・C・フランシス
・『ゲノムが語る23の物語』マット・リドレー

必読書リスト その五

 ところが、ある一つの実験によってこの結論は覆されたのである。30年ものあいだ、囚人のジレンマからまったく誤った教訓がひきだされていたことがこの実験で示されたのである。結局のところ、利己的な行為は合理的ではないことがわかった。ゲームを2回以上プレイする場合には。

【『徳の起源 他人をおもいやる遺伝子』マット・リドレー:岸由二〈きし・ゆうじ〉監修:古川奈々子〈ふるかわ・ななこ〉訳(翔泳社、2000年)】

「設定」を変えれば全く異なった結果が出る。設定に縛られてきた30年間は脳の癖を示してあまりあり、人間の思い込みや先入観の強さに驚く。現実をゲームに当てはめてしまえば単純な図式しか見えてこない。むしろゲームの方を現実に近づけるべきだ。

 メイナード・スミスのゲーム(※タカとハトの戦い)は生物学の世界の話だったため、経済学者には無視された。しかし、1970年代後半、人々を当惑させるような事態が起こった。コンピュータがその冷静で厳格かつ理性的な頭脳を使って囚人のジレンマゲームをプレイし始めたのである。そして、コンピュータもまた、あの愚かで無知な人間とまったく同じ振る舞いをしたのである。なんとも不合理なことに、協力しあったのだ。数学の世界に警報が鳴り響いた。1979年、若い政治学者、ロバート・アクセルロッドは、協力の理論を探求するためにトーナメントをおこなった。彼は人々にコンピュータ・プログラムを提出してもらい、プログラムどうしを200回対戦させた。同じプログラムどうし、そして他のプログラムともランダムに対戦させたのである。この巨大なコンテストの最後には、各プログラムは何点か得点しているはずである。
 14人の学者が単純なものから複雑なものまでさまざまなプログラムを提出した。そしてみんなを驚かせたことは、「いい子」のプログラムが高得点を獲得したのである。上位8個のプログラムは、自分から相手を裏切るプログラムではなかった。さらに、優勝者は一番いい子で一番単純なプログラムだったのだ。核の対立に興味を持ち、おそらく誰よりも囚人のジレンマについては詳しいはずのカナダの政治学者アナトール・ラパポート(彼はコンサート・ピアニストだったこともある)は、「お返し(Tit-for-tat:しっぺ返し戦略とも言う)」というプログラムを提出した。これは最初は相手に協力し、そのあとは相手が最後にしたのとまったく同じことをお返しする戦略である。「お返し戦略」は、現実にはメイナード・スミスの「報復者戦略」が名前を変えたものである。
 アクセルロッドは再度トーナメントを開催した。今度はこの「お返し戦略」をやっつけるプログラムを募集したのである。62個のプログラムが試された。そして、まんまと「お返し戦略」を倒すことができたのは…「お返し戦略」自身だったのである。またしても、1位は「お返し戦略」であった。

 貰い物があればお返しをする。痛い目に遭わされれば仕返しをする。これは我々が日常生活で実践している営みだ。つまり既に形骸化したと思われている冠婚葬祭や、失われてしまった仇討ち・果たし合い(西洋であれば決闘)といった歴史文化にはゲーム理論的な根拠が十分にあるのだ。すなわち、いじめやハラスメントを受けて泣き寝入りすることは自らの生存率を低くし、社会全体のモラルをも低下させてしまうことにつながる。

 そう考えると「目には目を、歯には歯を」(より正確な訳は「目には目で、歯には歯で」)というハムラビ法典の報復律も社会を維持するための重要な価値観であったことが見えてくる。

 社会を社会たらしめているのは相互扶助の精神であろう。「持ちつ持たれつ」が社会の本質であり、互いに支え合う心掛けを失えばそこに社会性はない。

2019-08-23

完全に民主的な投票システムは存在しない/『理性の限界 不可能性・不確定性・不完全性』高橋昌一郎


『ゲーデルの哲学 不完全性定理と神の存在論』高橋昌一郎

 ・「囚人のジレンマ」には2種類の合理性が考えられる
 ・完全に民主的な投票システムは存在しない
 ・独裁制、貴族制、民主制の違い

『知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性』高橋昌一郎

宗教とは何か?
必読書 その三

司会者●投票方式に応じて異なるタイプの候補者が選ばれるなどとは、これまで考えたこともありませんでしたが……。

会社員●なんだか民主主義の根底が揺るがされているような気がしますね……。

数理経済学者●実は、事態はもっと深刻なのです。というのは、完全に民主的な社会的決定方式は、存在しないからです! この事実は、1951年にコロンビア大学の数理経済学者ケネス・アロウの証明した「不可能性定理」によって明らかになりました。

【『理性の限界 不可能性・不確定性・不完全性』高橋昌一郎〈たかはし・しょういちろう〉(講談社現代新書、2008年)】

 日本の民主政を私は株主民主政と考える。国民一人ひとりが自分の判断で投票することは稀(まれ)で、大概は所属企業や所属団体が支持する政党・政治家に投票している。つまりより大きな影響を与えることのできる大株主が経営の差配を握っているのと同じだ。

 有能なリーダーが行う独裁政治と、無責任な投票行動で選ばれた政治家とどちらの政治システムが優れているかは一概に決められない。投票による選択が正しいという思い込みを疑う必要があろう。

 本気で民主政が正しいと思うのであれば、あらゆる政策判断を国民投票にするシステムを構築すべきだろう。インターネット環境が整備されているのだからそれほど難しくはあるまい。AIを駆使してその後の予想も加味すれば、国民は本気で政治に取り組むはずだ。

 私が貴族政(エリート政治)を支持するのは民主政はノイズが多すぎるためだ。法整備にも時間を要する。要は政治といったところで意思決定のシステムをどうするかという問題に過ぎない。

 もしも完全に民主的な投票システムがあったとしても理想的な政治が実行されるとは誰も思わないだろう。皆が歩み寄ることで社会は成立しており、その意味で社会は妥協の産物といえる。妥協の結果が格差であるとすればこんな間抜けな話はない。

理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)
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利己的であることは道理にかなっている/『徳の起源 他人をおもいやる遺伝子』マット・リドレー


『生き残る判断 生き残れない行動 大災害・テロの生存者たちの証言で判明』アマンダ・リプリー
『人間の本性について』エドワード・O ウィルソン
『理性の限界 不可能性・不確定性・不完全性』高橋昌一郎

 ・利己的であることは道理にかなっている
 ・囚人のジレンマと利他性

『あなたのなかのサル 霊長類学者が明かす「人間らしさ」の起源』フランス・ドゥ・ヴァール
『共感の時代へ 動物行動学が教えてくれること』フランス・ドゥ・ヴァール
『家畜化という進化 人間はいかに動物を変えたか』リチャード・C・フランシス
・『ゲノムが語る23の物語』マット・リドレー

必読書リスト その五

 この囚人のジレンマは、どうやったらエゴイストたちがタブーや道徳的束縛や倫理的規範に依存せず、協力しあえるようになるのかをはっきりとわれわれに示してくれる。どうしたら自己利益追求を動機とする故人が公共の利益のために行動できるようになるのだろうか。このゲームを囚人のジレンマと呼ぶのは、自分の刑を軽くするために相手に不利な証言をするかどうかの選択を迫られた二人の囚人の寓話がゲームの意味をよく物語っているからである。もしどちらも相手を裏切らなければ、警察は二人を軽い罪で起訴することしかできない。だから、両者が黙っていればどちらも得をするわけである。しかし、もし片方が裏切れば、裏切ったほうはもっと得をするのである。
 なぜか。囚人の話はおいておいて、二人のプレーヤーが特典を争う単純な数学的ゲームをしていると考えてみよう。もし二人が協力しあえば(つまり「沈黙を守れば」)、両者は3点もらえる(これを「報酬」という)。もし二人とも裏切れば1点しかもらえない(「罰則」)。だが、一人が裏切り、一人が協力したなら、協力したほうは得点をもらえず(「お人好しすぎたツケ」)、裏切り者は5点もらえる(「誘惑」)。だから、パートナーが裏切るなら、自分も裏切ったほうが得なのである。そうすれば少なくとも1点はもらえるのだから。しかし、もしパートナーが協力したとすれば、やはり裏切ったほうが得をするのである。3点ではなく、5点も入るのだから。つまり【相手がどういう行動にでようと、裏切るほうが得なのである】。ところが、相手も同じことを考えるはずである。だから当然の結果として、両者ともが相手を裏切る。それで3点とれるところを1点で我慢するはめになるのである。
 道理に迷わされてはならない。二人ともが高潔な人柄で実際には協力しあうとしても、それはこの問題とはまったく関係がない。われわれが追求しているのは、道徳がまったく関与しない場所で理論的に「最良」な行動であり、その行動が「正しい」かどうかはこの際関係ないのである。そして出た結論が裏切ることだったのだ。利己的であることは道理にかなっているのである。

【『徳の起源 他人をおもいやる遺伝子』マット・リドレー:岸由二〈きし・ゆうじ〉監修:古川奈々子〈ふるかわ・ななこ〉訳(翔泳社、2000年)】

 原書は1996年刊行。上記リンクの順番で読めば理解が深まる。っていうか天才的なラインナップであると自画自賛しておこう。本は読めば読むほどつながる。シナプスもまた。

遺伝子 親密なる人類史』シッダールタ・ムカジーと本書、そして『失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織』マシュー・サイドの3冊は同率1位である。文章ではシッダールタ・ムカジー、難解さではマット・リドレー、好みではマシュー・サイド。

 確かに「利己的であることは道理にかなっている」。騙(だま)す行為を見れば明らかだ。人を騙せば自分が得をする。騙すためには高度な知能が必要だ。なぜなら相手に「誤った信念を持たせる」必要があるためだ。つまり相手の気持ちを想像できなければ騙すことは不可能なのだ。詐欺師、宗教家、政治家、タレントを見よ。彼らは多くの人々を騙すことで懐(ふところ)を膨らませている。否、懐に入りきれないほどの資産を形成し、巧みな綺麗事を並べ立て、欲望を無限に肥大させる。

 ではなぜ我々のように平均的で善良な国民は詐欺を働かないのか? それは詐欺行為が横行すれば社会の存立が危うくなることを自覚しているからだ。大体普通の神経の持ち主であれば知人や友人を騙すことなど到底できない。ところがどっこいビジネスとなると話は別だ。腕のいい営業マンは値段を吹っ掛けた上で契約にまで持ち込むし、高額商品ほど粗利(あらり)も大きい。値引きをしたフリをするのも巧みだ。

 もっと凄いのは税金だ。ガソリンや酒類は二重課税(違法)になったままだし、いつの間にか国民健康保険料は国民健康保険税となり、自治体によっては有料のゴミ袋が指定されており、これまた税に等しい。しかも多くの国民は国民負担率を知らない。日本の租税負担率(所得税+国税+地方税+消費税+社会保障費)は42.5%(平成30年/2018年)である(国民に納税しろと命じるずうずうしい日本国憲法/『反社会学講座』パオロ・マッツァリーノ)。

 実際は国民全員が所得税10%を収めれば国家予算は回るという。つまり、あの手この手を使って金持ちが税金を払っていないのだ。これまた「利己的であることは道理にかなっている」。

 ただし、この話はこれで終わらない(続く)。

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2019-08-21

ナチス・ドイツに先んじたアメリカの優生政策/『遺伝子 親密なる人類史』シッダールタ・ムカジー


『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』)ユヴァル・ノア・ハラリ
・『がん 4000年の歴史』シッダールタ・ムカジー

 ・ナチス・ドイツに先んじたアメリカの優生政策

・『ゲノムが語る23の物語』マット・リドレー
・『双子の遺伝子 「エピジェネティクス」が2人の運命を分ける』ティム・スペクター
・『遺伝子は、変えられる。 あなたの人生を根本から変えるエピジェネティクスの真実』シャロン・モアレム
・『生物進化を考える』木村資生
・『遺伝子「不平等」社会 人間の本性とはなにか』池田清彦
『若返るクラゲ 老いないネズミ 老化する人間』ジョシュ・ミッテルドルフ、ドリオン・セーガン

必読書リスト その五

 エマとキャリーは惨めな暮らしをしており、施しや、食料の寄付や、間に合わせの仕事で貧しい生活を支えていた。噂(うわさ)によれば、エマは金のために男の客を取り、梅毒に感染し、週末には稼いだ金を酒につぎこんでいるとされていた。その年の3月、彼女は町の通りで捕まり、浮浪罪か、あるいは売春をおこなったかどで登録され、地方裁判所に連行された。1920年4月1日にふたりの医師がおこなったぞないな精神鑑定によって、エマは「知的障害者」と判定され、リンチバーグのコロニーに送られた。
 1924年、「知的障害者」は最重度の白痴(idiot)、より軽度の痴愚(imbecile)、そして最軽度の魯鈍(ろどん/moron)の三つに分類された。白痴は最も分類しやすく、アメリカ合衆国国勢調査局によれば、「精神年齢が35カ月以下の精神障害者」と定義されているが、痴愚と魯鈍の分類はあいまいだった。論文上はより軽度の認知障害と定義されているが、そうした言葉は意味論の回転ドアのようなもので、内側に簡単に開いたかと思えば、売春婦、孤児、うつ病患者、路上生活者、軽犯罪者、統合失調症患者、失語症患者、フェミニスト、反抗的な若者といったさまざまな男女(精神障害をまったく患っていない者まで)をどっさり通した。要するに、その人物の行動、欲求、選択、外見が一般的な基準からはずれいる者ならば誰でも、痴愚や魯鈍に分類されたのだ。
 知的障害をもった女性たちは隔離のためにバージニア州立コロニーに送られた。女たちがこれ以上子供を産みつづけて、その結果、さらなる痴愚と魯鈍で社会を汚染することがないようにするためだった。「コロニー」という言葉は目的を表しており、そこは病院でもなければ、保護施設でもなく、最初から隔離施設として設計されていた。

【『遺伝子 親密なる人類史』シッダールタ・ムカジー:仲野徹〈なかの・とおる〉監修、田中文〈たなか・ふみ〉訳(早川書房、2018年/ハヤカワ文庫、2021年)以下同】

 冒頭のエピグラフに村上春樹の『1Q84 BOOK1』が引用されていて驚いた。とにかく文章が素晴らしい。ポピュラーサイエンスが文学の領域にまで迫りつつある。私はかねてから論理的な解説や表現は日本人よりも白人の方が優れていると考えてきたがどうやら違った。シッダールタ・ムカジーはインド人である。すなわち論理の優位性は英語にあったのだ。私の迷妄を打ち破ってくれただけでも今年読んだ中では断トツの1位である。

 キャリー・バックは1924年1月23日にコロニーへ送られることになり、3月にヴィヴィアンという女の子を産んだ。精神疾患はなく、読み書きもでき、身だしなみもきちんとしていたが、なぜか「魯鈍」と判定された。コロニーの監督者はアルバート・ブリディという町医者だった。彼は「知的障害者には優生手術を受けさせるべきだ」という政治運動を展開していた。バージニア州の上院は優生手術を受ける人物が「精神科病院委員会」の検査を受けるという条件つきで州内での優生手術を許可した。ブリディは証人を集めてキャリーを知的障害者に仕立て上げた。卵管結索手術についてキャリーは「皆さんにお任せします」と答えた。ブリディはこれを裁判所に認めさせれば一気に悪い種を殲滅できると考えた。バック対ブリディ裁判はブリディの死後ジョン・ベルが引き継バック対ベル裁判として歴史に名をとどめた。1927年、アメリカの連邦最高裁判所は知的障害者に不妊手術を強制するバージニア州の法律を8対1で合憲と判断した。この最高裁の判断が7万人の断種に道を開いた。ナチス・ドイツがユダヤ人をゲットーに閉じ込めたのは1940年代のことである。

「民族自滅」や「民族荒廃」という神話に対置していたのは、民族と遺伝子の純粋さという神話だった。20世紀初頭に何百万人ものアメリカ人が夢中になって読んだ人気小説のひとつがエドガー・ライス・バローズの『類猿人ターザン』だ。孤児となり、アフリカのサルに育てられたイギリスの貴族を主人公とする冒険小説である。サルに育てられても、主人公は両親から受け継いだ白い肌や、ふるまいや、体格を保っていただけでなく、清廉さや、アングロサクソン人の価値観や、食器類の直感的な正しい使い方までも忘れていなかった。「非のうちどころのないまっすぐな姿勢と、古代ローマ最強の剣闘士のような筋肉」の持ち主であるターザンは「育ち」に対する「生まれ」の究極の勝利を体現していた。ジャングルのサルに育てられた白人ですらフランネル・スーツに身を包んだ白人の品(ひん)を保つことができるなら、民族の純度というのはまちがいなく、どんな環境においても、保持することができるはずだった。

 インディアンを殺戮(さつりく)し、黒人を奴隷にして栄えたのがアメリカという国家である。ナチス・ドイツに先んじたアメリカの優生政策は人種差別大国であることの証で、アメリカ国民全員がクー・クラックス・クラン(KKK)であったといってよい。イエロー・モンキーが住む日本に原爆2発を落とした程度で反省するわけがない。

レシピ


ハマごはん【お手軽レシピ】ジョーさん。まるみキッチンリュウジ山本ゆりかっちゃんみきママ栄養士のれしぴくまの限界食堂まかないチャレンジichi's lifeこじまぽん助麦ライスラクうまゆかり1人前食堂てぬキッチンつくれぽ10000超え!永久殿堂入りの神レシピ《42選》YUU

食品成分●脂質/栄養素別食品一覧
計量●標準計量カップ・スプーンによる重量表

包丁■包丁の研ぎ方

スキムミルク●スキムミルクと牛乳の代用換算フォーム

保存法■
長ねぎ●長ネギの保存方法冷凍保存ねぎの冷凍保存方法いろいろ最後までサラサラ
生姜●水に浸けて保存

味噌●「合わせ味噌」のコツ味噌を混ぜる割合や使い分け
出汁■野菜出汁
調味料■砂糖・酒・みりん煮物黄金比味付け黄金比率
酢■合わせ酢
醤油■玉ねぎしょう油
ソース■オーロラソース照り焼きソース自家製うまポン酢ホワイトソース

タルタルソース■簡単タルタルソース基本タルタルソース

ドレッシング■オリーブオイルのさっぱりドレッシングオリーブオイルドレッシングオリーブオイルでフレンチドレッシング風自家製ごまドレ味噌マヨ味噌マヨディップ無限ディップソース野菜のみそヨーグルトディップ梅マヨのディップ味噌ドレッシング練りゴマ万能オニオンドレッシングハニーマスタードドレッシング万能中華ドレッシングからし酢味噌からし酢みそナッツドレッシングナッツドレッシング
タレ●特製万能だれ万能ごまダレ胡麻だれ(ドレッシング)甘辛たれ万能バター味噌だれはちみつたっぷり自家製焼肉のたれすき焼き風味のタレうま塩ダレ温やっこの中華だれ美味しいチヂミのタレ+生姜/3種の梅だれ自家製焼肉のたれ焼肉のたれ焼き肉のたれ
つゆ●白だし入りうどんつゆ
粉●ハッピーターンの粉

アイス●アイスクリームフルグラカッサータ
小豆●発酵あんこ
アボカド●アボカドのみそ漬け

油揚げ●油抜き(沸騰後3分)/白だし(白だしは10倍/1カップでよし)/焼き油揚げ油揚げのカリカリおつまみ焼き油揚げのマヨじょうゆ味付き油揚げおつまみ油揚げきつねうどんの油揚げ油揚げの含め煮おいなりさんおいなりさん用油揚げ甘辛煮納豆きつねピザ油揚げのチーズ焼き油揚げのツナマヨ焼き油揚げのさば缶詰め焼き

イワシのガーリックバター醤油焼き
梅昆布茶●梅こぶ茶で簡単!きゅうりの浅漬け 梅昆布茶の大根の浅漬け 梅昆布茶の鶏龍田 梅昆布茶おにぎり
枝豆のおひたし(+塩昆布)

えのき●揚げずにカンタン!えのき天ぷら

・乾燥おから/小さじ:2g 大さじ:6g 1カップ:80g

オイルサーディン●オイルサーディンとピー玉大葉のだし茶漬け

★オートミール★

おから●乾燥おからの生おからへの戻し方混ぜるだけのダイエットレシピおから揚げ節約唐揚げ風おからと豆腐のナゲット洋風おからヘルシーおから餅おからバーグおからコロッケおからたっぷりホットケーキ(スキムミルク15g+水135gより多めに)/おからパウダーで作るお好み焼きおからサーターアンダギーおからたっぷり!サーターアンダギー風おから蒸しパン生おからのおいしい蒸しパンおからのカレー・スコップコロッケ

★お茶漬け・おにぎり★

おでん●おでんシンプルおでん超簡単おでんオイスターソースおでん

おやつ●はちみつチョコはちみつできなこ棒片栗粉でつくるわらび餅ご飯で揚げないゴマ団子チョコライスクリスピーカシューナッツの砂糖がらめくるみの飴炊き
カボチャの甘辛焼き(しょうゆ・砂糖大さじ3、酢大さじ1.5、白ごま)/野菜チップスチョコレートケーキラムレーズンラムレーズンを使ったレシピ

カボチャ●かぼちゃのみそ黒糖から揚げかぼちゃの種のおつまみ

カレー●レトルトカレーで焼きカレー炊飯器で炊き込みドライカレーレトルトカレーでカレーピラフ絶品カレー炊き込みご飯

乾燥わかめ●無限わかめきゅうりナムル

きな粉●きなこ砂糖の黄金比きな粉のディップソースきな粉バターディップ

★キノコ★

キャベツ●無限湯通しキャベツ永久キャベツキャベツの酒蒸し蒸しキャベツのすりごまマヨソース蒸しキャベツとツナの和風マヨネーズサラダキャベツの芯のラー油漬けキャベツの芯できんぴらキャベツの芯のザーサイ芯をくり抜いた後の保存法

牛乳●手作りカッテージチーズ
胡瓜●たたききゅうりの梅ナムルボリボリキュウリキュウリのにんにくポン酢漬け
餃子●本格餃子ぺったんこ餃子
グラタン●鮭、白菜、ねぎの味噌グラタン里芋の味噌バターグラタン野菜たっぷり美味しいグラタン

クエン酸●クエン酸はちみつドリンク若返りドリンククエン酸で手作りスポーツドリンク
玄米●揚げ玄米

高野豆腐●高野豆腐のふくめ煮

ごぼう●きんぴらごぼうきんぴらごぼうきんぴらごぼう

ごま●手作り黒ゴマペーストごまペースト練りごまごまおこしシチリア菓子

小麦粉●小麦粉のガレット魔法のチーズナンサーターアンダギー

コロッケ●揚げない☆冷凍コロッケ冷凍コロッケのマヨチーズ焼き

こんにゃく●カミナリこんにゃくこんにゃくステーキほぼにく丼糸こんにゃく+木綿豆腐唐揚げ冷凍コンニャクの唐揚げこんにゃくの唐揚げ

★魚★

さつま芋●さつまいも一覧冷めた焼芋の温め直し極上ふかし芋さつまいものごまマヨあえさつまいものバター炒めさつまいももちスライス焼き芋カンタン大学いも揚げない大学芋大学芋大学いも大学いもチップス芋かりんとうさつまいもスティックさつま芋ご飯さつまいもトリュフチョコ

サバ缶●新玉ねぎとサバ缶のマヨポンサラダさば缶たまねぎチーズ新玉ねぎと鯖缶の和風マヨ焼きサバ缶とタマネギの甘酢煮サバ缶スープカレー
サバ缶炊き込みご飯サバ缶丼小松菜と大根の煮物白菜サバ缶鍋鯖缶のキャベツ蒸し鯖缶の即席あら汁

サラダ●ニラと大根のやみつきサラダブロッコリーとゆで卵のからしマヨサラダ叙々苑風チョレギサラダ10分以内で作れる【簡単サラダ】15選10分で作れる簡単サラダレシピ21選サラダの人気レシピ64選

ジャガイモ●じゃがいもの千切り炒めじゃがいものステーキポテ味噌バター
ジュース●ハニージンジャーレモン
生姜●しょうがオイル生姜油

醤油漬け●やみつき漬け玉ねぎ大根の醤油漬け

ゼラチン●金森式紅茶ゼリー紅茶ゼリー蒸さずにできる超簡単プリン1本まるっと牛乳プリンとろとろ牛乳ゼリーコーヒーゼリー水ようかん水ようかん超簡単ぷるんと水ようかん簡単スピード水羊羹風水ようかんレシピ人気1位~10位

煎餅●余ったごはんで簡単お煎餅餃子の皮でチーズをはさんで簡単おやつ
雑炊●白だしたまご雑炊豆乳担々雑炊

大根●大根の冷蔵保存冷凍保存ツナ大根とろとろ大根のうま塩煮大根の唐揚げフライドダイコン甘辛大根ステーキ大根のうま塩煮大根の甘辛みそ焼き(味つけ薄めに)/大根とこんにゃくの煮物うま塩味ザクザク無限大根

大豆●蒸し大豆大豆の甘辛揚げひたし豆にんにくバター炒め

★炊き込みご飯★

たこ焼き●冷凍たこ焼き明石焼きのたれなんとなく明石焼き風イタリアンな明石焼き風

■卵■
ゆで卵●ゆで卵(おたま1杯分の水、3分加熱、3分で半熟、6分で固茹で)/固ゆで卵レンジで1分ストーブで味玉煮卵味付煮卵

タマネギ●時間は1/2個で3分玉ねぎのレンジ蒸し玉ねぎ丸ごと1個レンジ蒸しとろとろチーズオニオン玉ねぎとチーズだけのピザ玉ねぎ麹玉ねぎの味噌漬け無限玉ねぎ焦がし玉ねぎ玉ねぎのゴマポン酢漬け漬け玉ねぎ漬け物田楽味噌玉葱のチヂミ

チーズ●ぱりぱりチーズせんべいスライスチーズでカリカリせんべいスライスチーズdeカリカリせんべい

★漬け物★

デザート●チョコわらび餅
トースト●納豆マヨチーズトーストパインチーズトースト

■豆腐■豆腐の水切り方法昆布茶で冷奴ごまだれ冷奴めんつゆとごま油絶品だれ白だし湯豆腐冷凍豆腐の鶏唐揚げ豆腐の照り焼きカルボナーラ豆腐木綿豆腐ガーリックステーキ豆腐の黄緑焼き豆腐の黄金焼き豆腐ペペロンチーノ豆腐巾着韓国風ピリ辛鶏冷奴凍らせ豆腐の唐揚げ豆腐の味噌漬け豆腐のコチジャン焼ピリ辛冷奴厚揚げとピーマンの豆板醤炒め豆腐チップス

丼●きつね丼魚肉ソーセージ丼ポキ丼(マグロ&アボカド)

長芋●長芋フライドポテト長芋の唐揚げ

長ネギ●みじん切り長ネギのくたくたスープ
茄子●ナスバタ丼ナスの味噌炒めナスの唐揚げと甘辛タレ

納豆●冷凍&解凍法納豆と玉ねぎのフライパン焼き納豆ユッケ

菜の花●菜の花と卵

鍋●優作鍋白だしで簡単鍋つゆごま味噌鍋のスープ白菜と豚バラ肉のトマトチーズ鍋白だし鍋白菜と豚バラの簡単とろとろ鍋簡単キムチ鍋無水キムチ鍋
 白みそ仕立ての豆乳酒粕鍋豚肉の酒粕鍋酒粕鍋鮭と酒粕のみそ鍋山盛り挽き肉の1人肉鍋

★肉★

煮干し・いりこ●いりこ酢簡単・酢煮干しパリパリにぼし絶品おつまみ煮干しごまチップいりこの簡単楽チンおやつレンジで4分いりこのおやついりこのカリカリおやついりことナッツのおやつアーモンド×フィッシュいりこ(煮干し)でアーモンドフィッシュいりこのカリカリおやつスナックいりこにぼしスナックいりこの甘辛簡単!田作りいりこの佃煮煮干しの南蛮漬け煮干しのオイル漬け手作りふりかけ

煮物●大根と油揚げの煮物白だしで作る野菜の煮物
ニンジン●茹で時間早見表人参の白だし炒めニンジンしりしり人参のきんぴらにんじんのグラッセ
ニンニク●にんにく保存方法冷凍庫保存長期保存ガーリックオイル漬け食べるにんにくオイル
ネギ●ネギ辛子ネギ味噌
海苔●無限海苔ふりかけ海苔ふりかけ
白菜●とろとろ白菜煮白菜の白だしおひたし

■パスタ■
ペペロンチーノ●至高のペペロンチーノ究極のペペロンチーノペペたまパスタ
ミートソース●至高のボロネーゼミートボールでボロネーゼ
トマトソース●トマトスパゲティ
ナポリタン●至高のナポリタン
カルボナーラ●至高のカルボナーラ
納豆●納豆パスタ
きのこ●無限パスタ

バナナ●バナナ揚げ

パン●ふわふわフレンチトーストお米パン

ピーマン●ピーマンとひき肉の甘辛炒めナスとピーマンの肉味噌炒め
ひじき●しっかり味ひじきの煮物ひじきの煮物コクうまひじき梅ひじき
麩●玉子丼
ふりかけ●おかか醤油食べる出汁
プリン●簡単好みプリン
ブロッコリー●洗い方/茹で方
プロテイン●プロテインバープロテインバー(おから)プロテインパンケーキ

★ホイル焼き★

ほうれん草●ほうれん草のごま和えごま和え赤味噌ほうれん草がペペロンチーノ

ホットケーキミックス●ふかふかチーズ入りホットケーキ卵と水だけレンジでカップケーキヨーグルトとHMで簡単電子レンジ蒸しパンチーズ蒸しパン無水鍋でヨーグルトのチーズケーキ風無水鍋で作った巨大パンケーキカステラパンケーキチーズドッグ

ポトフ●基本のポトフ簡単ポトフカレーポトフたっぷり野菜のポトフ絶品ポトフ至高のポトフ激ウマポトフ麦ライスさん家のポトフお豆腐のとろとろポトフヘルシー豆腐ウインナーポトフポトウフ豆腐ポトフ
和風ポトフ野菜たっぷり白だしポトフ
味噌バターコンソメポトフ春野菜たっぷりみそポトフコクありなポトフあったかみそポトフキャベツのみそポトフ

味噌汁●豚肉とキャベツのあまざけみそ汁みソイ汁新玉ねぎと豚ひき肉の味噌󠄀汁

ミネストローネ●ミネストローネミネストローネ

餅●めんつゆバター餅野菜たっぷりチーズ餅もちもちアレンジレンジで3種の餅おかきココア餅ミルキーココア餅電子レンジでココアもちチョコ餅バター餅バターチーズ餠フレンチトーストはちみつチーズバター餅

もやし●至高のもやしの炒め悪魔の壺もやしもやし(豆板醤)ステーキ屋さんのもやしモヤシカルボナーラ

焼きそば●地獄風油そば

★野菜スープ★

レタス(麺つゆ大1、酢大1、ごま油大1、塩少々→刻み海苔、白ごま)
わさび菜とツナのマヨポン和え
レモン●レモンシロップ
レンコン●ハッシュドレンコンれんこんの韓国風甘辛揚げ甘酢鶏れんこんれんこんのきんぴらやみつき蓮根鶏肉と蓮根のピリ辛味噌炒めのり塩チーズれんこん

2019-08-20

靖国神社で狼藉を働く外国人




2019-08-19

プリーモ・レーヴィの最期/『プリーモ・レーヴィへの旅 アウシュヴィッツは終わるのか?』徐京植


『夜と霧 ドイツ強制収容所の体験記録』V・E・フランクル:霜山徳爾訳
『それでも人生にイエスと言う』V・E・フランクル
『アウシュヴィッツは終わらない あるイタリア人生存者の考察』プリーモ・レーヴィ
『休戦』プリーモ・レーヴィ
『溺れるものと救われるもの』プリーモ・レーヴィ

 ・プリーモ・レーヴィの最期

『イタリア抵抗運動の遺書 1943.9.8-1945.4.25』P・マルヴェッツィ、G・ピレッリ編
『石原吉郎詩文集』石原吉郎

 ある春の日、アウシュヴィッツの生き残り、67歳のプリーモ・レーヴィは、アパート4階の自宅前の手すりを乗り越え階下のホールに身を投げた。遺書はなかった。それから9年……。夫人はいまもひとりきりでその場所に暮らし続けている。私はこれから、その場所を見に行こうとしているのである。

【『プリーモ・レーヴィへの旅 アウシュヴィッツは終わるのか?』徐京植〈ソ・キョンシク〉(晃洋書房新版、2014年/朝日新聞社、1999年)】

 プリーモ・レーヴィの最期が自死であったのかどうかは判明していない。遺書もなかった。自死と断定しているのは多分本書だけではないか? それを確認するために読んだのだが、たったこれしか書かれていなかった。私は直ちにパタンと本を閉じた。

 67歳の老人が【誤って階段の手摺りを乗り越える】ことがあるだろうか? 仮に物を落としたとしても身を乗り出すことはまずない。少し経ってから覗く程度が普通だ。とすればそこに【明白な意志】があったと考えてよかろう。フッと風が吹くように死魔が訪れたのかもしれない。

 元々本書は読みたくなかった。徐京植〈ソ・キョンシク〉は曰く付きの人物だ。兄二人が韓国に留学していた際に北朝鮮のスパイとして韓国当局に逮捕されているのだ(学園浸透スパイ団事件)。冤罪とも伝えられているが、長兄の徐勝〈ソ・スン〉については朝鮮総連の活動家である張明秀〈チャン・ミンス〉の『徐勝(ソ・スン)「英雄」にされた北朝鮮のスパイ 金日成親子の犯罪を隠した日本の妖怪たち』が詳しい。

大高未貴氏「なぜ徐勝氏は立命館大学の教授でいられるのか」【虎ノ門ニュース】: テレビにだまされないぞぉⅡ


 徐兄弟は3人とも反日活動家である。日本を貶(おとし)め、罵り、足蹴(あしげ)にする彼らを信用するわけにはいかない。

プリーモ・レーヴィへの旅―アウシュヴィッツは終わるのか?
徐 京植
晃洋書房
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常識を疑え/『内なるシベリア抑留体験 石原吉郎・鹿野武一・菅季治の戦後史』多田茂治


『石原吉郎詩文集』石原吉郎
『望郷と海』石原吉郎
『シベリア抑留とは何だったのか 詩人・石原吉郎のみちのり』畑谷史代

 ・石原吉郎と寿福寺
  ・寿福寺再訪
 ・常識を疑え
 ・「戦利品」の一つとして、日本人捕虜のシベリヤ強制労働の道は開かれていた

『シベリア抑留 日本人はどんな目に遭ったのか』長勢了治
『シベリア鎮魂歌 香月泰男の世界』立花隆

 しょくん、しょくんは、テンノウとかコウシツとかゆうものをもち出されると、畏れ多いと頭を下げる。
 しかし、考えろ、いったい、テンノウがなぜ尊いのか? と。
 そんなことを考えちゃいけない、と言うやつがいる、また考えたってわかるもんじゃないなどとも。けれども、ほんとに尊く畏れ多いものなら、それを考えれば考えるほど、尊さありがたさがしみじみ魂にしみこむものでなければならないはずだ。
 しょくん、ごまかされちゃいけない。よく考えろ。それを考えるな、などとゆうのは、何か後ぐらいところがあるんだ。手品の種が、ばれそうなんだ。(※菅季治が京大で学びながら、京都府立五中の嘱託教師をしていた頃、試験問題の裏に鉛筆で書いた文章。1943.11.20)

【『内なるシベリア抑留体験 石原吉郎・鹿野武一・菅季治の戦後史』多田茂治〈ただ・しげはる〉(社会思想社、1994年/文元社、2004年)※社会思想社版は「シベリヤ」となっている】

 圧力や熱は物質を変化させる。シベリア抑留は人々の地金(じがね)を炙(あぶ)り出し、純化した。

 菅季治〈かん・すえはる〉が上記文章を書いたのは1943年(昭和18年)のことである。日本が開戦以来初めて大敗を喫したミッドウェー海戦の翌年にあたる。戦局が日増しに厳しくなる中で26歳の青年が放った疑問は軍部の焦りを見事に照射している。仮に管が共産主義にかぶれていたとしても決して安易な天皇批判になってはいない。彼が批判したのは「盲信」であった。

 石原吉郎・鹿野武一・菅季治は三者三様の戦後を歩んだ。否、瀬島龍三〈せじま・りゅうぞう〉も香月泰男〈かづき・やすお〉も内村剛介〈うちむら・ごうすけ〉もそれぞれの道を歩んだ。シベリア抑留は人間を変えた。二度と元に戻ることはなかった。

 菅季治はシベリアで何を見たのだろうか? それが何であったにせよ、彼はもっと悲痛なものを帰国した日本で見たに違いない。プリーモ・レーヴィと同じだ。真の地獄はありふれた平和な日常の中にこそあるのだ。人間は人間の邪悪に絶望する。信じられるものがなくなった時、人間は人間であることをやめる。