2011-07-05

ジョー・オダネル


 1冊読了。

 45冊目『トランクの中の日本 米従軍カメラマンの非公式記録』ジョー・オダネル、ジェニファー・オルドリッチ/平岡豊子訳(小学館、1995年)/ネット上で知った写真を見たくて購入。直立不動の姿勢で死んだ赤ん坊をおぶった少年だ。焦土と化した戦後の佐世保、福岡、神戸、そして広島、長崎が撮影されている。写真もさることながら、オダネル青年(当時23歳)の誠実さが胸を打つ。彼は鬼畜ではなかった。人々を撮影する際も必ず許可を求め、子供たちにはお菓子を与えている。彼と日本人との間には「戦争をする理由」が存在しなかった。カメラのファインダーはアメリカ人青年の清らかな瞳そのものであった。小学生にも読み聞かせたい名作だ。

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