1冊読了。
44冊目『
イエス』R・ブルトマン:川端純四郎、八木誠一訳(未來社、1963年)/序盤を乗り切れば後は何とかなる。凄まじいロジックだ。純粋教条主義、あるいは疾風怒濤原理主義ともいうべきか。これで
ルター派というのだから、
カルヴァン派との違いが全くわからなくなった。岸田秀がキリスト教のことを「強迫神経症」と指摘しているが、本書を読めば病理を実感できる。啓典宗教はテキスト絶対主義を旨とする。神という存在が人智を超えたところに位置するため、これを信じさせるためには抑圧概念を作成するしかない。すなわち聖書とは服従のルールを絶対化したものである。人間は抑圧されると攻撃的になる。神に従う彼らが有色人種を奴隷にしたのも頷けよう。あいつらは神の代理人なのだ。異民族を殺戮することは神の命令であった。十字軍、魔女狩り、アメリカ先住民殺戮、ベトナム戦争などに共通している。
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