2011-05-16

ローラン・トポール「知性は才能の白い杖である」/『世界毒舌大辞典』ジェローム・デュアメル


 知性は才能の白い杖である。知性がなければ才能は転んでしまう。
(ローラン・トポール/ポーランド出身のフランスの作家・画家。ブラックユーモアで知られる〈原文表記はロラン・トポール〉)

【『世界毒舌大辞典』ジェローム・デュアメル/吉田城〈よしだ・じょう〉訳(大修館書店、1988年)】

 一寸先は闇だ。予測はできても見ることはかなわない。だから「白い杖」となる。知性がなければ、手探りで匍匐(ほふく)前進する羽目となる。才に任せて走ってしまえば石につまずいてしまうことだろう。

 アントニオ・R・ダマシオによれば存在の背景にあるのは感情である。だが知性や理性がなければ「話し合う」ことが成り立たなくなる。感情は条件反射的であるが、知性は調和を目指す。

 学ばずしてせっかくの才能を腐らせている人の何と多いことか。子供たちは、学校教育というベルトコンベアーの上で才能を殺され、記憶競争によって知性すら抑圧されている。(参照:ケン・ロビンソン「学校教育は創造性を殺してしまっている」

毒舌というスパイス/『世界毒舌大辞典』ジェローム・デュアメル
民主主義の正体/『世界毒舌大辞典』ジェローム・デュアメル

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