2017-11-10

文章に創意がない/『データ分析の力 因果関係に迫る思考法』伊藤公一朗


 文章が冗長で鋭さを欠く。例えもことごとくよくない。相関関係と因果関係の違いを説明しておきながら擬似相関に触れていないのも片手落ちだ。そもそも「ビッグデータが存在するだけでは、『因果関係』の見極めはできない」のは当然で、ビッグデータに関して誤った思い込みがあるとしか思えない(『ビッグデータの正体 情報の産業革命が世界のすべてを変える』ビクター・マイヤー=ショーンベルガー、ケネス・クキエ)。認知バイアスヒューリスティクスの説明もせずに手垢まみれの例を引っ張り出してもしようがないだろう。数ページで挫ける。

データ分析の力 因果関係に迫る思考法 (光文社新書)
伊藤 公一朗
光文社 (2017-04-18)
売り上げランキング: 159

0 件のコメント:

コメントを投稿