2018-03-09

洗濯機排水ホース交換顛末記


 知らぬ間に洗濯機の排水ホースから水が漏れていた。少量の漏れだったこともあり、ずっと気づかなかった。洗濯機を倒して排水ホースを見たところ、蛇腹部分に引き摺った痕(あと)があり細かい穴がいくつか空いていた。新しいものを購入すべくホースの接続部分をカッターで切り取り、サイズを測った。これが最初の過ちの一つだった。早速amazonで注文をした

 
 パッキンとクランプ(ホースバンド、ホースクリップ)が付いていたのが選んだ理由だ。通常配送でも翌々日には届くだろうと思い込んだのが第二の過ちであった。発送は中国からでお届け予定日は何と2週間後になっていた。そうとわかっていれば元のホースにビニールテープを巻いて使ったのに(涙)。

 出張から戻ってくると不在の連絡票が投函されていた。予定より1週間早い到着だ。ホースを見て愕然とした。接続部はいいのだがホース本体がやたらと細く、しかも固かった。背に腹は代えられないので舌打ちしながら新しいホースを取り付けた。出張で溜まった洗濯物を放り入れ、「虎ノ門ニュース」の続きを視聴した。そして「引っ越しなどで洗濯機を移動する際は必ず排水ホースを外すこと」とツイートする予定だった。

 洗濯機のブザーが鳴った。排水時が心配なので蓋を開けたままにしておいたのだ。私は時代劇に出てくる用心棒気取りで「どーれ」と見に行って腰を抜かした。洗濯機の周囲には薄っすらと5mmほどの水溜りができていた。慌てて近くにあるタオルや衣類を放り投げて床を拭いた。もうちょっと遅かったら下の階に被害が及んだことだろう。

 洗濯槽の洗い物を風呂に入れ、取れる範囲の水を洗面器ですくい取り、10kg以上重くなった洗濯機をあらん限りの力で風呂場に移した。あろうことか排水ホースがまた破れてしまった。私は枕を濡らす気力も失せた。「人生とは不条理の異名なり」とテロップを入れたくなった。「東海の小島の磯の白砂にわれ泣きぬれて蟹とたはむる」(石川啄木)と歌ってみたが蟹はどこにもいなかった。結局、排水ホースを付ける位置を間違えていた。隣に似たような塩ビ管があったのだ。

 落ち込んだのは数秒のことだった。昔から立ち直るのが異様に早い。ま、起き上がり小法師みたいなものだ。私は倒した洗濯機を跨(また)いでそのまま近所のホームセンターへ足を運んだ。amazonよりも300円安いホースを見つけた。太さも元のホースと同じサイズだ。接続部は切って調整ができるタイプのものだ。ルンルン気分で家に戻り、3回戦の洗濯を済ませた。

 以上ダラダラと顛末(てんまつ)を綴ったが、女性の独り暮らしだと難しいかもね。普段から男手を確保しておくことが望ましい。それからホースはどこのホームセンターでも売っていると思うが、必ず金属製のクランプを買うことをお忘れなく。amazonモノタロウでも販売している。

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