2011-10-04

ありふれたパレスチナの日常


 何の前触れもなく家を破壊され、撃たれ、爆弾を落とされる。内蔵の飛び散った遺体の後始末を年端(としは)も行かぬ子供が行っている。これが、ありふれたパレスチナの日常だ。瓦礫(がれき)の間に見える幼児の手、脚がくの字に曲がったまま息絶えた少年の姿を私は忘れない。

People in Palestine

Phalisteen GAZA

GAZA HOLOCAUST

gal_gaza_01

GAZA HOLOCAUST

Innocent child KILLED

Gaza-Palestina

pb13

「商品は持っていけ」…優しい店員に強盗自首


 富山県警富山中央署は3日、富山市問屋町、自称無職M容疑者(53)を強盗の疑いで緊急逮捕した。
 発表によると、M容疑者は同日未明、同市綾田町のコンビニエンスストアで、男性アルバイト店員(61)に包丁を突きつけ、「俺は金が無い。金を出せ」と脅し、清涼飲料水やパンなどの商品計7点(販売価格合計1174円)を奪った疑い。店員にけがはなかった。M容疑者が同日正午頃、同署の広田交番に自首してきたため発覚した。
 同署によると、店員から「悪いことはやめろ、商品は持っていけ」と諭され、店員がレジ袋に入れて渡した商品を持って逃走したという。
 森竹容疑者は「職もなく、悪いことを重ねるかもしれないと思い出頭した。店員が優しく、申し訳ないと思った」と話しているという。店から被害届は出ていなかったという。

YOMIURI ONLINE 2011-10-04

 被害届が出ていなかったということは店員が建て替えたのだろう。富の再分配が良心的な自主性で行われたのだ。店員は政府の過ちを正したといえる。時に「犯罪」という場面を通して、人と人とが出会うこともあるのだ。何という不思議だろうか。

人は後ろ向きに未来へ入っていく


 湖に浮かべたボートをこぐように、
 人は後ろ向きに未来へ入っていく。
 目に映るのは過去の風景ばかり。
 明日の景色は誰も知らない。(ポール・ヴァレリー)

【『読売新聞朝刊一面コラム「編集手帳」 第11集』竹内政明(中公新書ラクレ、2007年)】

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アメリカとイスラエルの共通点


 宗教的な立場を理由にして弾圧され、今度は自分たちが新たな天地で暴虐・殺戮の限りを尽くす。これがアメリカとイスラエルに共通する歴史である。

国連総会のテロ非難決議に反対したアメリカとイスラエル(1987年)
パレスチナ人女性を中傷するイスラエルの若者たち

救うべからざる大学の退廃


 それでは大学が大学に成るために求められているものは何なのか。入ってきた学生にたいする「教育」である。教育は一定の事を教えて、これを覚えさせることではない。学生の自ら学ぶことをたすける仕事が、教育である。学ぶ意志と能力を失いつくして大学に入ってきたものを、そのまま知識若干を与えて卒業させているところに、救うべからざる大学の退廃がある。大学は、その学生に学ぶことを教え、学ぶことをさせなければならない。学ぶ意志を失いつくしたものに、その意志を恢復させ、自ら学ぶ能力の若干を身につけさせた上で、学生を社会に出すことに大学は責任をもつべきである。これは至難のことだが、大学が大学になるためには、この一つのことだけは避けることはできない。大学で学ぶということは、人間や社会や、世界を、その根底においては自己を、根本から問いなおす作業をはじめることである。

【『教育の再生をもとめて 湊川でおこったこと』林竹二〈はやし・たけじ〉(筑摩書房、1984年)】

教育の再生をもとめて―湊川でおこったこと