2011-10-05

IMF(国際通貨基金)を戯画化するとこうなる


 ・IMF(国際通貨基金)を戯画化するとこうなる

『超帝国主義国家アメリカの内幕』マイケル・ハドソン

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 まったくもって「お見事」。嫌悪感を抱くよりも、笑うことが正しい。発展途上国の貧困を維持するのがIMFの目的だ。ローマクラブが尖兵(せんぺい)となって環境問題に警鐘を鳴らしたのが1972年のこと。それ以来、先進国が決して立つことのない「イス取りゲーム」が始まったのだ。「エネルギーと食糧には限りがある。だからお前たちが先進国になることは絶対に認められない」というのが先進国ルールだ。

 バブル景気で図に乗っていた日本を崩壊させ、ジャパンマネーがアメリカに還流する仕組みをつくった上で京都議定書は採択された。日本をイスから下ろすための新しいルールに基づいてゲームは続行中だ。

 IMFと世界銀行は第二次世界大戦に勝利を収めた連合国の意志に基づく機関で、真の目的は資源の豊富な発展途上国を債務漬けにすることである。そして先進国の人々は娯楽に興じながら、ぶくぶくと肥え太ってゆくのだ。自分で身体を支えることもできない人物よ、汝の名はアメリカなり。政治と宗教が手を組んでいるテレビの映像が示唆的だ。

貧富の差
世界中でもっとも成功した社会は「原始的な社会」/『人間の境界はどこにあるのだろう?』フェリペ・フェルナンデス=アルメスト
経済侵略の尖兵/『エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ』ジョン・パーキンス
利子、配当は富裕層に集中する/『エンデの遺言 根源からお金を問うこと』河邑厚徳、グループ現代
ウォール街を占拠せよ
グロ-バル化 IMF(国際通貨基金)が貧困を作るときなくならない飢餓/『面白いほどよくわかる「タブー」の世界地図 マフィア、原理主義から黒幕まで、世界を牛耳るタブー勢力の全貌(学校で教えない教科書)』世界情勢を読む会

マイケル・ハワード、プリーモ・レーヴィ


 2冊挫折。

ヨーロッパ史における戦争』マイケル・ハワード:奥村房夫、奥村大作訳(学陽書房、1981年/中公文庫、2010年)/翻訳の文体に馴染めない。中世から第二次世界大戦に至る戦争を中心にヨーロッパ史が描かれている。いつの日か再読する必要がある。

天使の蝶』プリーモ・レーヴィ:関口英子〈せきぐち・えいこ〉訳(光文社古典新訳文庫、2008年)/最初の三つは結構面白かったのだが、「天使の蝶」でガクッとなって挫ける。関口の翻訳が素晴らしい。

2011-10-04

バビヤールのユダヤ人虐殺から70年、ウクライナ


 ウクライナのビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)大統領は3日、70年前にナチス・ドイツ(Nazi)によるユダヤ人の虐殺が行われたバビヤール(Babi Yar)渓谷を追悼訪問した。
 ナチスは1941年9月29~30日、バビヤール渓谷でユダヤ人3万3771人を殺害した。この虐殺は、近年になってようやく正式な追悼が行われるようになった。
 1941年、旧ソ連当局者をキエフ(Kiev)から追放したナチスは同市を占領し、移住を口実に市内に残ったユダヤ人全員を集めた。
 ナチスはキエフで起きた連続爆発事件の責任をユダヤ人に押しつけた。しかし実際には、爆発はキエフに残った旧ソ連の内務人民委員部(NKVD)要員や、旧ソ連の赤軍が撤退前に残した爆弾によるものだった。
 ナチスはユダヤ人を市郊外のバビヤール渓谷に行進させ、そこで射殺した。
 ソ連の作曲家ドミトリ・ショスタコービッチ(Dmitry Shostakovich)は、1960年代にバビヤールの虐殺を主題に作曲をして、エフゲニー・エフトゥシェンコ(Yevgeny Yevtushenko)の詩「バビヤール」に音楽をつけた。

ホロコースト最大の虐殺

 バビヤールの虐殺はナチスのホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の中で最大の虐殺だっただけでなく、大都市で行われた戦時の大がかりなユダヤ人抹殺としても初めてのものだった。
 1943年にキエフから撤退するまで、ナチスはバビヤールを処刑場として利用した。少なくとも10万人のユダヤ人やロマ人、レジスタンス運動家や旧ソ連の受刑者たちが処刑された。だが、殺害された正確な人数については現在も議論の的となっている。
 第2次世界大戦(World War II)のソ連はバビヤールの虐殺を大きく扱うことはなかった。ユダヤ人の苦難に注目が集まれば、最大の戦争被害者はソ連国民だったというソ連政府の主張を妨げるからだった。
 1976年に建立された記念碑は、ユダヤ人について触れていない。1991年にようやく、ユダヤ人犠牲者の記念碑建立が認められた。エフトゥシェンコの詩はこう始まる。「バビヤールに記念碑はない。切り立つ崖は荒くれた墓石のようだ」
 2009年には、サッカー欧州選手権2012(UEFA Euro 2012)の観光客向けのホテルの建設計画が上がったが、市民や国際的な反対を受けて市長が建設を断念していた。

AFP 2011-10-04

「ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)」という表記は意図的なものだろう。ワシントンに米国国立ホロコースト記念博物館がある。これは常識的に考えてもおかしなことだ。「アメリカ先住民大虐殺記念館」なら理解できる。ユダヤロビーがどれほどの力を持っているかが窺えよう。で、宣伝工作を行っているのがエリ・ヴィーゼルだ。

「ホロコースト=ユダヤ人大虐殺」という構図の嘘/『ホロコースト産業 同胞の苦しみを「売り物」にするユダヤ人エリートたち』ノーマン・G・フィンケルスタイン
「アメリカ・ホロコースト記念館: 高くついた危険な誤り」セオドア・オキーフ

イスラエルの作家に「無宗教」認める判決


 イスラエル・テルアビブ(Tel Aviv)の裁判所は前週、同国の作家に対し、公式に登録されている宗教を「ユダヤ教」から「無宗教」にすることを認める判決を下した。2日の同国日刊紙ハーレツ(Haaretz)が伝えた。
 作家のヨラム・カニュク(Yoram Kaniuk)氏は内務省に対し、自身の宗教を「ユダヤ教」から「無宗教」に変更したいと申し出たが拒否されたことを受け、5月に提訴した。
 同紙によると、判決文は「宗教からの自由は、(イスラエルの)基本法の『人間の尊厳と自由』で保護されている人間の尊厳の権利に由来するものだ」と述べた上で、「唯一検討しなければならない問題は、原告が自分の意思の深刻さを証明できたかどうかということだ。自分の要求を法廷に持ち込んだこと以外、原告にいかなる重荷も負わせる必要はないと判断する」と付け加えている。
 カニュク氏は同紙に、「裁判所は個人が自分の良心に従ってこの国で生きる正当性を認めた。この判決では、人間の尊厳と自由は自分のアイデンティティを自分で決められることを意味しているとされた。だから、私は無宗教でも国籍としてユダヤ人を名乗ることができる。非常に興奮している」と述べ、判決を「歴史的」と評価した。
 イスラエル政府は国民を宗教と民族籍によって登録している。民族籍には「イスラエル人」という選択肢はなく、ユダヤ系国民は「ユダヤ人」と登録される。これを不服とした世俗主義者団体は何年も前から、内務省に「ユダヤ人」ではなく「イスラエル人」に置き換えるよう要請している。

AFP 2011-10-04

 これは重要なニュースだ。無宗教の思想性が認められたという事実は重い。それでも尚、人間は宗教的ドグマから解放されない。なぜなら感情を直接支えているのが宗教であるからだ。

ありふれたパレスチナの日常


 何の前触れもなく家を破壊され、撃たれ、爆弾を落とされる。内蔵の飛び散った遺体の後始末を年端(としは)も行かぬ子供が行っている。これが、ありふれたパレスチナの日常だ。瓦礫(がれき)の間に見える幼児の手、脚がくの字に曲がったまま息絶えた少年の姿を私は忘れない。

People in Palestine

Phalisteen GAZA

GAZA HOLOCAUST

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GAZA HOLOCAUST

Innocent child KILLED

Gaza-Palestina

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