2013-02-05
ダニエル・L・エヴェレット、高橋洋一、古賀史健
3冊挫折。
『ピダハン 「言語本能」を超える文化と世界観』ダニエル・L・エヴェレット:屋代通子訳(みすず書房、2012年)/ピダハンとはアマゾン奥地で暮らす少数民族である。一人の伝道師が言語研究を目的として派遣される。ピダハンには「神」という言葉も存在しなかった。数十年にわたるフィールドワークを経て、著者のキリスト教世界が激しく揺らぐ。良書。若い人にお勧めしよう。
『高橋教授の経済超入門』高橋洋一(アスペクト、2011年)/著者は元財務相官僚で次の日銀総裁に名前が上がっている人物だ。ページをめくるたびに目から鱗が落ちる。岩本沙弓が面白すぎて挫折。
『20歳の自分に受けさせたい文章講義』古賀史健〈こが・ふみたけ〉(星海社新書、2012年)/各所で絶賛されているが、どうも文章が肌に合わなかった。殆ど読めず。
2013-02-01
岩本沙弓
1冊読了。
5冊目『新・マネー敗戦 ドル暴落後の日本』岩本沙弓〈いわもと・さゆみ〉(文春新書、2010年)/岩本は元ディーラーで私は少なからず影響を受けている。で、初めて著書を読んだ。ぶったまげた。新書によくこれだけの内容を詰め込んだものだ。文章にも切れがある。ドルを始めとする外国為替の歴史や仕組みがよく理解できる。タイトルは吉川元忠著『マネー敗戦』に由来。
お金に興味のある人はまず「ファイナンシャル・リテラシーの基本を押さえる」を読み、河邑厚徳〈かわむら・あつのり〉、グループ現代著『エンデの遺言 「根源からお金を問うこと」』へと進み、それから本書を開き、更に宋鴻兵〈ソン・ホンビン〉を紐解くとよい。尚、信用詐欺経済の胴元である世界銀行やIMFについては西水美恵子著『国をつくるという仕事』、ジョン・パーキンス著『エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ』を参照せよ。また第二次世界大戦前後のアメリカ経済については菅原出著『アメリカはなぜヒトラーを必要としたのか』が詳しい。
2013-01-29
佐々木正人
1冊読了。
4冊目『アフォーダンス 新しい認知の理論』佐々木正人〈ささき・まさと〉(岩波科学ライブラリー、1994年)/前々から気になっていたアフォーダンスに取り組む。アフォーダンスとは認知科学やAI技術に決定的な影響を与えた「生態学的認識論」であるが、ちょっと捉えにくい概念だ。環境が動物に「与える」(=アフォードする)可能情報といったところか。座ることが椅子のアフォーダンスである。同時に立つことも振り回すことも椅子のアフォーダンスである。AIのフレーム問題に関する例がわかりやすいのだが、なかなか自分の言葉で説明できない。私のテーマである「見る」ことについて不可欠の概念だ。
2013-01-27
ドル基軸通貨における米国の借金棒引きシステム
アメリカの友人が1ドル貸してくれという。それくらいの余裕はあったので1ドル=92円を貸してやった。1年後に1ドル=80円が返ってきた。アメリカの友人は頭がよい。これがドル基軸通貨における米国の借金棒引きシステムだ。TPPを目前にしてドル高へ誘導するのは当然である。
— 小野不一さん (@fuitsuono) 2013年1月27日
2013-01-20
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