第一次世界大戦で国力を使い果たした上に、多額の賠償金を課せられたドイツ。ようやく復興しようとした矢先に世界大恐慌に襲われ、国はボロボロの状態になっていた。しかし、ヒトラーが政権を取るや否や、経済は見る間に回復し、2年後には先進国のどこよりも早く失業問題を解消したのである。
ヒトラーの政策は失業問題にとどまらない。労働者には有給休暇、健康診断、福利厚生が導入され、郊外住宅も用意した。食の安全やアスベスト対策など国民の健康にも目を配り、世界で初めて「禁煙」を掲げたのはナチス・ドイツである。大規模店舗法を定め、公務員の天下りも禁止した。これらの政策はいまも現役であることに驚く。現在の日本が見習うこと大である。