2015-01-14
井波律子、永沢哲、佐々木閑、他
7冊挫折。1冊読了。
『タープ博士のトレード学校 ポジションサイジング入門』バン・K・タープ:長尾慎太郎監修、山下恵美子訳(パンローリング、2009年)/二度目の挫折。自分の商売に結びつけようとしてもったいぶった文章がくどすぎる。エッセンスは重要だが読む必要なし。
『日本語のレトリック 文章表現の技法』瀬戸賢一(岩波ジュニア新書、2002年)/例文が非常によい。で、本文が霞んでしまっている。読書案内として読めばいいだろう。
『マインドコントロール2 今そこにある情報汚染』池田整治(ビジネス社、2011年)/『水からの伝言』(江本勝著)を賛嘆している。所詮、そういうレベルだ。自衛官の知性を疑う。
『男どき女どき』向田邦子(新潮文庫、1985年)/遺著。上記瀬戸本で紹介されていた一冊。エッセイのみ飛ばし読み。
『ロマネ・コンティ・一九三五年 六つの短篇小説』開高健〈かいこう・たけし〉(文春文庫、1981年/新装版、2009年)/これまた瀬戸本で紹介されていた一冊。実は開高健の小説を読み終えたことがない。文章の技巧がかえって嫌な臭いを発している。あまりの嫌らしさに自分でもびっくりしたほど。
『日々是修行 現代人のための仏教100話』佐々木閑〈ささき・しずか〉(ちくま新書、2009年)/佐々木閑は苦手なのだが、「自殺は悪ではない」というコラムが目を惹いた。他はパラパラとめくっただけ。理系出身なんだから「お釈迦さま」という呼び方はやめてもらいたい。
『瞑想する脳科学』永沢哲〈ながさわ・てつ〉(講談社選書メチエ、2011年)/私が最も興味のある分野なのだが教科書的な文体についてゆけず。思考の飛躍に乏しいような気がする。
2冊目『論語入門』井波律子〈いなみ・りつこ〉(岩波新書、2012年)/『論語』関係は自分に合うテキストが少ないのだが、何とか読み終えた。親切な入門書。ただし文末が画一的で閃きに欠ける。研究は地を這うような姿勢で行ったとしても、蝶が舞うような表現に至るべきだろう。
2015-01-10
ドラマ『パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット』は神の物語
ジム・カヴィーゼルといえば『アイ・アム・デビッド』や『パッション』が思い出されるが、よもやこんな二枚目だったとは。しかもアクションまでこなしている。男振りがよすぎてミス・キャストだと思う。声もあまりよくない。
テロを阻止するための「マシン」がありとあらゆる国民を監視する。犯罪に巻き込まれそうな人を孤独な億万長者かつ天才プログラマーのハロルド・フィンチ(マイケル・エマーソン)が元CIAエージェント、ジョン・リース(ジム・カヴィーゼル)の助力を得て救うという筋書き。「パーソン・オブ・インタレスト」は直訳すると「興味の人」か。つまり彼らに「関心を寄せられた人」は助けられるわけだ。
監視という全知と救うという全能が「神の物語」であることを雄弁に物語る。
脚本の文学性が高く、映像も工夫が施され、スピーディーなテンポでドラマは進行する。構成が完璧すぎてヤマに欠けるほどだ。
『24 -TWENTY FOUR-』ほどの熱狂はなく、『Life 真実へのパズル』よりも中毒性は劣るが、手堅くまとまった好作品だ。「シーズン1」がamazonだとDVD6枚組で818円なのでレンタルするより安い。
ジム・カヴィーゼルは表情に乏しく、やたらと悲しそうな顔をする悪い癖がある。演技力は今ひとつ。
— 小野不一 (@fuitsuono) 2015, 1月 15
「パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット」シーズン2はまるでダメ。話にならん。
— 小野不一 (@fuitsuono) 2015, 1月 15
2015-01-09
2015-01-08
米シェール企業、原油安で破綻 負債最大60億円
米メディアによると、テキサス州でシェール開発を手掛けるWBHエナジーが7日までに米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請し、経営破綻した。昨夏以降の原油の急落局面で米シェール企業の破綻が明らかになるのは初めてとみられる。
4日付でテキサス州の連邦破産裁判所に申請したという。最大で5000万ドル(約60億円)の負債があり、原油安で想定通りの売上高が計上できず、資金繰りが悪化したとみられる。
米シェール開発会社は中小業者が多く、資金力も限られることから、開発費を借入金や社債に頼っている。中小会社は先物取引などを用いた価格ヘッジも十分でないケースがあり、原油安が業績に直撃しやすい財務構造になっている。加えて、米地方の金融機関が中小シェールに対する融資回収を急ぐとの見方も出ていることなどから、今後も同様の破綻が相次ぐ可能性がある。
ただ、中小シェール企業は足元では、資金流出を最小限に食い止めるため投資抑制も急いでいる。中堅シェールの一角であるオアシス・ペトロリアムは、2015年の投資金額を前年に比べ半減させる方針を先月に公表した。
体力のある大手シェール企業は引き続き15年も高水準の投資を実施し、原油生産については14年に比べ拡大計画を維持している企業もある。このため、仮に中小シェール企業の破綻が相次いだとしても、世界の原油需給の悪化要因になっている米原油生産の拡大傾向が、すぐに歯止めがかかるかどうかは不透明だ。
【日本経済新聞 2015-01-08】
【ニュース】アメリカの増産により、来年の原油価格は下落する見通し=EIA
http://t.co/FsO8ykFcVp
— 世界経済のネタ帳 (@ecodbnet) 2014, 9月 10
見逃せないニュースだ→「シェール・バブル」もはじける/日刊ゲンダイ|米国債の利回り低下は“リーマン・ショック再来”の足音か http://t.co/uD9D4Kppr6
— 小野不一 (@fuitsuono) 2014, 12月 15
超重要記事。コピーして保存。/原油価格下落が世界金融危機の引き金に?次の主役はジャンク債 囁かれる米国経済「大爆発」の危険性 http://t.co/Z93fNH0erx
— 小野不一 (@fuitsuono) 2014, 12月 18
セネカ
1冊読了。
1冊目『人生の短さについて 他二篇』セネカ:茂手木元蔵〈もてぎ・もとぞう〉訳(岩波文庫、1980年/ワイド版岩波文庫、1991年)/再読。本書より書写行を開始する。有徳の人物の気高き魂に触れると電流のようなものが伝わってくる。人の心を打つのは論理ではない。生きざまである。「よく生きる」ことはエベレストの山頂に立つことよりも難しいかもしれない。生死を分ける難所はきっと日常生活の中にもたくさんあることだろう。凡庸な精神、眠れる知性、怠惰な姿勢がそれを見過ごしているのだ。この一書を毎年正月に読もうと思う。
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