2015-02-13

上村勝彦、池上彰、金成浩


 2冊挫折、1冊読了。

アフガン戦争の真実 米ソ冷戦下の小国の悲劇』金成浩〈キム・ソンホ〉(NHKブックス、2002年)/ソ連の機密解除された資料をもとにアフガン戦争の舞台裏を描いた力作。池上彰の本で紹介されていたと記憶する。時間的な余裕がなく、50ページほどで挫ける。

池上彰と考える、仏教って何ですか?』池上彰(飛鳥新社、2012年/文庫化、2014年)/初心者向き。中級者以上には不要。ダライ・ラマ法王のインタビューも収められているが個人的には全く興味がない。飛鳥新社の文庫は紙質が悪い。

 9冊目『バガヴァッド・ギーターの世界 ヒンドゥー教の救済』上村勝彦〈かみむら・かつひこ〉(NHKライブラリー、1998年/ちくま学芸文庫、2007年)/上村訳『バガヴァッド・ギーター』の手引書。一度挫けているので再挑戦を決意した。後期仏教(いわゆる大乗仏教)のヒンドゥー教化がよく理解できる。これは案外簡単な話で、仏教流布後のインドでヒンドゥー教が復興した。結果的に見れば仏教は滅びたわけだが、仏教界の一部が大衆迎合したことは容易に想像できる。きっかけは「わかりやすさ」であったのかもしれない。が、プロパガンダ工作による教義書き換え-上書き更新といった構図を否めない。前にも書いた通り、クリシュナムルティが小馬鹿にする『バガヴァッド・ギーター』は驚くほど初期仏教と似ている。まるでユダヤ教とキリスト教を見ているような感覚に陥る。併せて長尾雅人〈ながお・がじん〉責任編集『世界の名著 1 バラモン教典、原始仏典』もオススメである。

写真・映像で振り返るパレスチナの歴史

カーラ・ウィーロック「8000mを超える静寂の中では、耳を傾けるべきは自分の声であることがわかる」

女子高生北海道南幌町祖母・母殺害事件は正当防衛


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 どう考えても正当防衛である。過剰防衛ですらない。彼女は殺される寸前であったのだろう。彼女を医療少年院送りにする法律はあまりにも無力である。かような裁判システムが虐待やいじめを支えているのだろう。連中は正義を歪めている自覚すらないに違いない。


【追記 2月15日】もっと具体的に述べよう。進化論的に見れば彼女は文字通り「適応」したのである。彼女に暴力を教えたのは祖母と母であった。彼女は学んだ。そして実行した。ただそれだけのことだ。「事件は防げなかったのか」(朝日新聞デジタル 2015年2月9日21時41分:花野雄太、光墨祥吾)などと記す連中は馬鹿丸出しである。お前たちも同じ目に遭ってみるがいい。二人の記者がどれほど心を痛めたとしても、結局のところ他人事に過ぎない。

大阪産業大学付属高校同級生殺害事件