1冊読了。
14冊目『
大東亜戦争肯定論』(中公文庫、2014年/番町書房:
正編、1964年、
続編、1965年/
夏目書房普及版、2006年/『中央公論』1963~65年にかけて16回に渡る連載)/歴史を見据える小説家の眼が「東亜百年戦争」を捉えた。私はつい先日気づいたのだが、ペリーの黒船出航(1852年)からGHQの占領終了(1952年)までがぴったり100年となる。日本が近代化という大波の中で溺れそうになりながらも、足掻き、もがいた100年であった。作家の鋭い眼光に畏怖の念を覚える。しかも堂々と月刊誌に連載したのは、反論を受け止める勇気を持ち合わせていた証拠であろう。連載当時の安保闘争があれほどの盛り上がりを見せたのも「反米」という軸で結束していたためと思われる。『
国民の歴史』西尾幹二、『
國破れて マッカーサー』西鋭夫、『
日本の戦争Q&A 兵頭二十八軍学塾』兵頭二十八、『
日本永久占領 日米関係、隠された真実』片岡鉄哉の後に読むのがよい。「
必読書」入り。致命的な過失は解説を保阪正康に書かせたことである。中央公論社の愚行を戒めておく。西尾幹二か中西輝政に書かせるのが当然であろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿