米国で20年ぶり死刑執行をビデオ撮影、残虐性検証のため
米ジョージア(Georgia)州で21日夜、死刑囚の刑の執行が約20年ぶりにビデオ録画された。
地元メディアによると、両親と妹を殺害したとして有罪となったアンドルー・デヤング(Andrew Grant DeYoung)死刑囚は、現地時間午後8時4分(日本時間22日午前9時4分)に薬物注射による刑を執行された。
ビデオ撮影を求めたのは、やはり同州で死刑判決を受けたグレゴリー・ウォーカー(Gregory Walker)死刑囚の弁護団。
米国の一部の州では、死刑執行に使用する薬物として、入手が困難なチオペンタールナトリウムの代わりに、動物の安楽死に使われるペントバルビタールの使用を認めている。しかし、ペントバルビタールの使用には残虐だとの批判があり、ウォーカー死刑囚の弁護団は残虐性の検証のため撮影を要請し、州最高裁の許可を得ていた。
米死刑情報センター(Death Penalty Information Center)代表は、「死刑執行の際に何が起きているのか、公開される情報は非常に限られている。ビデオ撮影によって、一般の人も何らかの知識が得られると思う」と語っている。
【AFP 2011-07-22】
米国の死刑、執行失敗例では中世並みの悶絶
※この記事はショッキングな表現を含んでいますのでご注意ください
米国の死刑といえば、医学処置による人道面にも配慮したものだと思われているが、ときに中世の拷問とも違わぬ陰惨な最期を悶絶しながら遂げる死刑囚もいる。
絶叫、体が焦げる匂い、あまりの残酷さに立会人たちは気絶する……「犬猫の殺処分のほうがもっと人道的です」。1992年にアリゾナ(Arizona)州で死刑に立ち会った記者カーラ・マックレーン(Carla McClain)は語った。このとき刑を執行されたドナルド・ユージーン・ハーディング(Donald Eugene Harding)死刑囚は、ガス室のなかで死ぬまで10分以上、のたうちまわり、もがき苦しんだ。
◆針刺し18回、2時間かけても注射できず
9月、ローメル・ブラウン(Romell Brown)死刑囚の刑執行では、致死薬注射が試みられたが、針を刺すのに連続18回失敗し、ブラウン死刑囚は執行室から生還した米史上2番目の死刑囚となった。執行官らが2時間かけてもうまく注射できず、オハイオ(Ohio)州当局が執行中止を命じたのだった。
過去25年間、米国で死刑に処された者のうち、執行の失敗で苦しんだ者は少なくない。肉を焦がされた者、血でシャツが真っ赤に染まった者。立ち会った人びとが、苦悶する死刑囚を目撃することもしばしばだ。
1999年、フロリダ(Florida)州最高裁のリーンダー・ショー(Leander Shaw)判事は、電気椅子で処刑されたアレン・リー・デービス(Allen Lee Davis)死刑囚の写真を見ておののき、「そのカラー写真には、どこから見ても、フロリダ州民に残酷な拷問を受け、死に至った男の姿が映っていた」と書いた。
デービス死刑囚は、約160キロの彼の体躯(たいく)にあわせてしつらえられた特製の電気椅子にくくりつけられていた。処刑が執行され死を宣告されるまでに、口からあふれ出した血が白いシャツにぐっしょりとこぼれ、電気椅子に彼を縛り付けていたストラップのバックルの穴からもしたたっていた。
◆電気椅子ではなく火あぶり? ガス室の執行官は酔っ払い
コロラド大学のマイケル・ラデレット(Michael Radelet)教授は、米死刑情報センター(Death Penalty Information Center)と共同で、執行に立ち会いを求められた目撃者らから40件以上の失敗例に関する証言を集めた。
恐怖の失敗例は、現在米国で執行に使用されている一般的な方法、つまり電気椅子、薬剤注射、ガス殺のすべてに確認でき、そうした失敗のほとんどが人為的ミスによるものだった。
1983年にはアラバマ(Alabama)州で、電気椅子の発火事故があった。ジョン・エバンス(John Evans)死刑囚の足に取り付けられた電極が燃えあがったのだ。左のこめかみ近くに取り付けた電極もトラブルを生じ、顔を覆っていたフードの下から煙と火花がもれ出た。執行はやり直されたが、煙と体の焦げた匂いがたちこめるなか、エバンス死刑囚の心臓はまだ動いていた。3度目のスイッチが入れられたが、エバンス死刑囚がようやく息絶えたのは、それから14分後だった。
電気椅子による執行の失敗はその後も各地で続いた。
ガス殺では1983年ミシシッピ(Mississippi)州で、ジミー・リー・グレー(Jimmy Lee Gray)死刑囚が恐ろしくもだえ苦しんだため、当局が立会人室から人払いするほどだった。後に、グレー死刑囚の処刑の担当執行官は、酔っていたことを明らかにした。
◆死刑囚最後の言葉「これは処刑じゃない、殺人だ」
近年では薬剤注射は残酷だとして起こされている訴訟もいくつかあるが、全米の州では致死薬注射が最も一般的に使われており、最高裁も2008年に薬剤注射は合憲と判断している。
しかし、33分間を苦悶したベニー・デンプス(Bennie Demps)死刑囚にとって、薬剤注射による刑は激痛をともなった。執行官らが点滴注射が失敗した場合の予備にと別の静脈を探そうとしたのだ。デンプス死刑囚は最後の言葉で「わたしはここで切り刻まれた。ものすごい痛さだ。彼らはももに切り込みを入れ、足に切り込みを入れ、血は吹き出まくっている。こんなのは処刑じゃない。殺人だ」と言い遺した。
最近の失敗例のいくつかは、冒頭のブルーム死刑囚が処刑されたオハイオ州で起こっている。
「それじゃ、効かないよ! 効かないって」。ジョセフ・クラーク(Joseph Clark)死刑囚は2006年5月、執行官が22分かけて探し出した静脈が、注射が始まったとたんに破裂すると、すすり泣きながら叫んだ。
1年後も、オハイオ当局はクリストファー・ニュートン(Christopher Newton)死刑囚の静脈に針を刺すのに2時間かかった。あまりに長くかかったので、ニュートン死刑囚は途中でトイレ休憩を許可された。
米史上、死刑場から生きて戻った最初の人物は1940年代、ルイジアナ(Louisiana)州で電気椅子に座った若い黒人の男、ウィリー・フランシス(Willie Francis)死刑囚。彼は2度目、やり直された刑で死んだ。
【AFP 2009-10-18】
世界一残虐な国アメリカが自国民の人権や他国の動物に配慮をするのが何とも摩訶不思議。彼らが行ってきたことを振り返ってみる必要がある。
猟奇殺人を犯した大半はベトナム帰りの米兵だと思われる。
・米兵は拷問、惨殺、虐殺の限りを尽くした/『人間の崩壊 ベトナム米兵の証言』マーク・レーン
・魔女は生木でゆっくりと焼かれた/『魔女狩り』森島恒雄
・『奴隷とは』ジュリアス・レスター
家畜文化が奴隷を生んだ。
・動物文明と植物文明という世界史の構図/『環境と文明の世界史 人類史20万年の興亡を環境史から学ぶ』石弘之、安田喜憲、湯浅赳男
・環境帝国主義の本家アメリカは国内法で外国を制裁する/『動物保護運動の虚像 その源流と真の狙い』梅崎義人
・米軍による原爆投下は人体実験だった/『洗脳支配 日本人に富を貢がせるマインドコントロールのすべて』苫米地英人
人間は考える葦である。では何を考えるのか? 神の存在と神の意志だ。これを彼らは理性と名づけた。つまり、彼らの神を信じない者=異教徒は人間として認められないことになる。
古来、西洋ではヨーロッパの外側には化け物が棲んでいると考えられていた。
・コロンブスによる「人間」の発見/『聖書vs.世界史 キリスト教的歴史観とは何か』岡崎勝世
アフリカで黒人と遭遇し、アメリカで先住民を見つけたヨーロッパ人はヴァチカンに手紙で問い合わせた。「彼らは人間なんでしょうか?」と。回答は「ノー」であった。異教徒を殺戮するのは彼らにとって正義である。ヨシュア記で「殺せ」と命じられているからだ。
映画『猿の惑星』の猿は日本人に模していたという。それは単なる暗喩の類いではない。
・「欧米人が仕掛ける罠」武田邦彦、高山正之
キリスト教における神と人間の絶対的な差別が、神の僕と異教徒の間に差別を形成している。我々が蝿や蚊を平然と殺すように、彼らは有色人種を殺戮してきた。白人は同じ人間だから殺すのはまずいよな、という認識でつくられたのがEUである。
・Executions 1995