19歳の夜が押し寄せてくる。波のようにうねりながら。ものに取り憑かれたように音楽を聴き漁っていた時機だ。なけなしの金でLPを買うことにはまだ勇気を必要とした時代でもあった。ボブ・ジェームスは何枚か持っていたが、一番よく聴いたのが『Hands Down』(1982年)だった。2分30秒すぎから拍子が変わり、トランペットが滑るように入り込む。長いイントロが深い官能に至る。今聴いても控え目でいい曲だ。
2013-05-05
Roberta - Bob James
19歳の夜が押し寄せてくる。波のようにうねりながら。ものに取り憑かれたように音楽を聴き漁っていた時機だ。なけなしの金でLPを買うことにはまだ勇気を必要とした時代でもあった。ボブ・ジェームスは何枚か持っていたが、一番よく聴いたのが『Hands Down』(1982年)だった。2分30秒すぎから拍子が変わり、トランペットが滑るように入り込む。長いイントロが深い官能に至る。今聴いても控え目でいい曲だ。
「初めてのライフル」で妹を射殺、相次ぐ悲劇に揺れる米社会
5歳の男児が2歳の妹を誤ってライフルで射殺した事故は、米国でこれまで幾度となく繰り返されてきた銃についての議論を再燃させた。
米ケンタッキー(Kentucky)州カンバーランド(Cumberland)郡で4月30日に起きたこの事故を引き起こした22口径ライフルは、「マイ・ファースト・ライフル」のキャッチコピーで子ども向けに販売されていた「クリケット(Crickett)」というブランドだった。この銃は事故当時、兄妹の自宅の部屋の片隅に、弾丸一発が装填された状態で置かれていた。
今回が他の似たような事故と異なるのは、銃が男児のものであったという点だ。ライフルは昨年、プレゼントとして買い与えられていた。
「常軌を逸した事故の一つにすぎない」。カンバーランド郡検視官のゲイリー・ホワイト(Gary White)氏は、地元紙レキシントン・ヘラルドリーダー(Lexington Herald-Leader)にこう語った。「子ども向けの小型ライフルだった…男児は、この小さな銃を撃つことに慣れていた」
クリケットのメーカー側は、この件について今のところコメントを出していない。この銃はグリーンとブルーの他、女の子向けとしてピンク色のモデルも販売されている。
コネティカット(Connecticut)州ニュータウン(Newtown)のサンディフック小学校(Sandy Hook Elementary School)で子ども20人と大人6人が犠牲になった銃乱射事件の衝撃にいまだ揺れる米国で、今回の事故は新たな怒りの声を生み出した。
銃規制を呼びかけるロビー団体「Americans for the Protection of Children(子どもを守る米国人)」は、「クリケット、全米ライフル協会(National Rifle Association、NRA)とその支持者らが、われわれの子どもたちに向けて銃を販売するのを阻止する」ためのオンライン請願運動を立ち上げた。
一方、NRAはテキサス(Texas)州ヒューストン(Houston)での年次総会に合わせ、子ども向け銃のメーカー各社を招いて「若者の日」を5日に開催する予定だ。請願運動はこれを「恐ろしいことだ」と批判している。
◆年間6万丁販売される子ども向けライフル
2日の時点ですでにアクセス不可能となっているクリケットのウェブサイトには、ライフルを扱う子どもたちの写真、数十枚が掲載されていた。中には迷彩柄のロンパースを着て、膝に置かれた銃をしっかりとつかむ赤ちゃんの写真もあった。
クリケットの製造元でペンシルバニア(Pennsylvania)州に本社を置くキーストーン・スポーティング・アームズ(Keystone Sporting Arms)は、同ブランドのライフルを販売初年の1996年に4000丁、2008年には約6万丁を販売したとしている。
同社は「銃を使う若者たちに安全性に対する意識を植え付け、狩猟や射撃に必要かつふさわしい知識と敬意を身に着けるよう奨励する」ことを目指しているとうたう。
重さわずか1.1キログラムで銃身40センチメートル、全長が76センチのクリケットは、一度に一発しか撃つことができない単発式で、引き金はロックすることができる。モデルごとに異なる価格は110~140ドル(約1万1000~1万4000円)で、大手小売店ウォルマート(Walmart)で簡単に購入できる。
銃に関する意見交換サイト「ファイアリング・ライン(The Firing Line)」には、わが子にライフルを買い与えた親たちが集まり、その経験について熱のこもった書き込みをしている。中には、3歳の子に銃を与えた親もいる。
「息子が私と一緒に銃声を聞きたがるのでワクワクしている。息子が何を撃とうが構わない。今の時点では、何でも『大当たり』だ」。ユーザー名「Saltydog235」さんは4歳の息子について、2010年にこう書き込んだ。「息子には今、銃の安全性と扱い方について教えている。今の時点では、正確さよりもその方が重要だ」
◆子どもは「新たな顧客層」
非営利組織(NPO)「バイオレンス・ポリシー・センター(Violence Policy Center)」のジョシュ・シュガーマン(Josh Sugarmann)事務局長は、米国には「さまざまな種類の」銃が幼い子ども向けに販売されていると指摘。米ABCニュース(ABC News)に対し、「ここ数十年にわたり銃の所有者数は減り、銃器産業は衰退を続けている。たばこ(産業)と同じように、銃産業には新たな顧客層が必要なのだ」と説明した。「子どもたちを将来の銃の消費者として取り入れるには、幼いうちが最も効果的だ」
米国児童青年精神医学会(American Academy of Child and Adolescent Psychiatry)によると、米国では年間、10代の若者と子ども合わせて3000人以上が銃により死亡し、1万5000人以上が負傷している。これはつまり、イラク戦争があった約9年間において、米兵の死者数を上回る子どもたちが犠牲になったということだ。
今年4月初めには、ニュージャージー(New Jersey)州で4歳の男児が一緒に遊んでいた6歳の男児の頭部を撃つ事件が、その2日前には、テネシー(Tennessee)州で家族とバーベキューをしていた4歳児が女性を撃ち死亡させる事件が起きている。
【AFP 2013年5月4日】
道徳を説いても無駄だ。需給関係の構造や概念を変える道筋を考えるべきだ。/「初めてのライフル」で妹を射殺、相次ぐ悲劇に揺れる米社会 写真2枚 国際ニュース : AFPBB News afpbb.com/article/disast…
— 小野不一さん (@fuitsuono) 2013年5月5日
2013-05-04
DV目撃で子どもの脳萎縮 福井大など発表
ドメスティックバイオレンス(DV)を日常的に目撃した子供は、目で見たものを認識する脳の視覚野の一部が萎縮する傾向があるという研究成果を、福井大子どものこころの発達研究センターの友田明美教授らがまとめた。2日までに米オンライン科学誌に発表した。
両親間の暴力や暴言を吐く場面など、DVの目撃が成長後も心の病といった形で影響を与えると心理学などで指摘されている。友田教授は「DVを見た嫌な記憶を何度も思い出すことで脳の神経伝達物質に異変が起き、脳の容積や神経活動が変化してさまざまな精神症状を引き起こすのではないか」と推測している。
友田教授は米ハーバード大と共同で、直接虐待を受けたことはないが、夫婦間のDVを目撃してきた18~25歳の男女22人と、目撃した経験がない同年代30人の脳を、磁気共鳴画像装置(MRI)を使い比較した。
その結果、右脳の視覚野にある一部は、目撃した経験がある男女が平均で約6.1%小さく、約6.5%薄かった。左脳の視覚野にある一部も約6%薄かった。
目撃した時期などの聞き取りから、脳が最も影響を受けやすい年齢は11~13歳で、身体的な暴力より暴言の方が子供の脳に深刻な影響を与えることも分かった
友田教授は「DVを目撃した子供には、早期にしっかりした心のケアをすることが必要だ」とし「幼少期の体験が脳を変えるメカニズムが明確になれば、治療などに生かせるだろう」と話している。
友田教授らは2005年に調査を開始。米マサチューセッツ州にある町の地下鉄やバス停に協力を呼び掛けるチラシを張り出し、集まった1662人から聞き取りなどをして52人を抽出、脳を解析した。〔共同〕
【日本経済新聞 2013-05-02】
分母が少なすぎる上、DV目撃と脳萎縮との因果関係を断定することには無理がある。
この実験が示唆していることは実はもっと凄い。発達障害やアスペルガー障害などの自閉傾向はひょっとすると拒絶という「意志的選択」の可能性がある。すなわち眼前の世界を拒否することで、内側の領域にとどまっていると考えることが可能だ。
また12歳前後から脳が思考に支配されることも明らかだろう。
飢餓に苛まれる子供たち
「暴力と欲望に安住する世界/『既知からの自由』J・クリシュナムルティ」で紹介した動画の全編を見つけた。飢餓に苛(さいな)まれ、立つこともできなかった二人の少年は死を免れた。子供らの笑顔と歌声に涙を禁じ得ない。
登録:
投稿 (Atom)