虫の音が降ってくる。この季節になると八王子の木という木からコオロギの声が響き渡る。同調する鳴き声が異様なステレオ効果を発揮する。ありとあらゆるところから聞こえてくるため、中心がないのだ。大きな木を後にして歩いていると、今度は前方の木から聞こえてくる。小人が鈴を振っているようだ。
— 小野不一 (@fuitsuono) September 21, 2010
2013-09-25
コオロギの鳴き声
2013-09-23
ジュリアン・ジェインズ著『神々の沈黙 意識の誕生と文明の興亡』の手引き
・『動物感覚 アニマル・マインドを読み解く』テンプル・グランディン
・『死と狂気 死者の発見』渡辺哲夫
・手引き
・唯識における意識
・認識と存在
・「我々は意識を持つ自動人形である」
・『イーリアス』に意識はなかった
・『新版 分裂病と人類』中井久夫
・『ユーザーイリュージョン 意識という幻想』トール・ノーレットランダーシュ
・『あなたの知らない脳 意識は傍観者である』デイヴィッド・イーグルマン
・『奇跡の脳 脳科学者の脳が壊れたとき』ジル・ボルト・テイラー
やっと半分読み終えたところだ。568ページの大冊。いきなり取り掛かっても理解に苦しむことと思われるので、併読すべき関連書を示しておく。
■(サイ)の発見/『白川静の世界 漢字のものがたり』別冊太陽カーと■(サイ)は同根であろう。白川静に読ませたかった。ジュリアン・ジェインズ著『神々の沈黙 意識の誕生と文明の興亡』 http://t.co/3LKR1cEsk0 /古代エジプト人の魂 - Wikipedia http://t.co/LVjtccIiCf
— 小野不一 (@fuitsuono) September 23, 2013
『ユーザーイリュージョン』と併読すべきだと思っていたところ、同じ訳者(柴田裕之)であった。『神々の沈黙』を先に読んだ方がよい。 http://t.co/atBdYEsJXz
— 小野不一 (@fuitsuono) September 23, 2013
二分心というのがジェインズの基本的な考え方。つまり右脳に神がいたわけだよ。統合失調症の幻聴と原理は一緒。この脳機能を滅ぼしたのが文字と文明であり、そこから意識が湧き起こった。/二分心 - Wikipedia http://t.co/GYY8wrbVxk
— 小野不一 (@fuitsuono) September 23, 2013
仮説ではあるが十分説得力がある。ジル・ボルト・テイラーの経験と照らせば、意識のない世界は想像以上に豊かな可能性があると思う。 http://t.co/774FrL3Ul5
— 小野不一 (@fuitsuono) September 23, 2013
ソマティック・マーカー仮説/『デカルトの誤り 情動、理性、人間の脳』(『生存する脳 心と脳と身体の神秘』改題)アントニオ・R・ダマシオ個人的にはベンジャミン・リベットや下條信輔を読むなら、この2冊で十分だと考える。で、ダマシオを読んでから認知心理学に進めばよい。
— 小野不一 (@fuitsuono) September 23, 2013
もう一つ。意識発生以前の人類にとっては右脳が発する「神の声」と同じ程度に、夢のお告げが重んじられたことは疑う余地がない。コンスタンティヌスがいい例だ。 http://t.co/yrKhvjy2Is
— 小野不一 (@fuitsuono) September 23, 2013
紀伊國屋書店関係者がいれば、宮城谷昌光に『神々の沈黙』を贈呈していただきたい。伏して請う次第である。
— 小野不一 (@fuitsuono) September 23, 2013
「カー」に関する記述は227ページにある。
— 小野不一 (@fuitsuono) September 23, 2013
紀伊國屋関係者がいなかったら俺が送ろうかな。
— 小野不一 (@fuitsuono) September 23, 2013
「意識の誘引」→「意識への誘因」に訂正わかった! 二分心が崩壊し人類に意識が芽生えた。その直後に軸の時代が始まるのだろう。見逃せないことは意識の誘引が差異と戦乱にあることだ。
— 小野不一 (@fuitsuono) September 23, 2013
意識が物語化を可能にする。物語化とは歴史化でもある。ヘロドトス(紀元前485年頃 - 紀元前420年頃)と司馬遷(紀元前145/135年? – 紀元前87[1]/86年?)も同時期に誕生している。
— 小野不一 (@fuitsuono) September 23, 2013
古本屋の殴り書き: 歴史の本質と国民国家/『歴史とはなにか』岡田英弘 http://t.co/Dwj9DyjxZX
— 小野不一 (@fuitsuono) September 23, 2013
まずは外堀から埋めてゆこう。
・ネオ=ロゴスの妥当性について/『死と狂気 死者の発見』渡辺哲夫
次に物語の意味を学ぶ。
・物語る行為の意味/『物語の哲学』野家啓一
続いて歴史の本質を知る。
・世界史は中国世界と地中海世界から誕生した/『世界史の誕生 モンゴルの発展と伝統』岡田英弘
・読書の昂奮極まれり/『歴史とは何か』E・H・カー
・歴史の本質と国民国家/『歴史とはなにか』岡田英弘
・コロンブスによる「人間」の発見/『聖書vs.世界史 キリスト教的歴史観とは何か』岡崎勝世
で、『ユーザーイリュージョン』へ進みたいところだが、基本的な科学知識がない場合は以下を読む。
・太陽系の本当の大きさ/『人類が知っていることすべての短い歴史』ビル・ブライソン
そして意識を巡る探究においては本書と双璧を成す神本(かみぼん)。
・エントロピーを解明したボルツマン/『ユーザーイリュージョン 意識という幻想』トール・ノーレットランダーシュ
ここまで読めば多くの人々が「自分は天才になってしまった」と錯覚することができるだろう(笑)。だが本気で英知を磨きたいのであれば更に以下へと進む。
・『奇跡の脳 脳科学者の脳が壊れたとき』ジル・ボルト・テイラー:竹内薫訳(新潮社、2009年/新潮文庫、2012年)
・『宗教を生みだす本能 進化論からみたヒトと信仰』ニコラス・ウェイド:依田卓巳〈よだ・たくみ〉訳(NTT出版、2011年)
・『神はなぜいるのか?』パスカル・ボイヤー:鈴木光太郎、中村潔訳(NTT出版、2008年)
・脳は神秘を好む/『脳はいかにして〈神〉を見るか 宗教体験のブレイン・サイエンス』アンドリュー・ニューバーグ、ユージーン・ダギリ、ヴィンス・ロース
・誤った信念は合理性の欠如から生まれる/『人間この信じやすきもの 迷信・誤信はどうして生まれるか』トーマス・ギロビッチ
・『隠れた脳 好み、道徳、市場、集団を操る無意識の科学』シャンカール・ヴェダンタム:渡会圭子〈わたらい・けいこ〉訳(インターシフト、2011年)
・宗教の原型は確証バイアス/『動物感覚 アニマル・マインドを読み解く』テンプル・グランディン、キャサリン・ジョンソン
・指数関数的な加速度とシンギュラリティ(特異点)/『ポスト・ヒューマン誕生 コンピュータが人類の知性を超えるとき』レイ・カーツワイル
以上である。「ざまあみやがれ」というほど頭がよくなる。我ながら素晴らしいラインナップだ。「さすが本読み巧者」と褒めてくれ給え。
・言語的な存在/『触発する言葉 言語・権力・行為体』ジュディス・バトラー
・脳は宇宙であり、宇宙は脳である/『意識は傍観者である 脳の知られざる営み』デイヴィッド・イーグルマン
・デカルト劇場と認知科学/『神はなぜいるのか?』パスカル・ボイヤー
・高砂族にはフィクションという概念がなかった/『台湾高砂族の音楽』黒沢隆朝
・信じることと騙されること/『日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか』内山節
・『カミの人類学 不思議の場所をめぐって』岩田慶治
・『歴史的意識について』竹山道雄
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2013-09-20
クリシュナムルティ流「筏の喩え」/『クリシュナムルティ・目覚めの時代』、『クリシュナムルティ・開いた扉』
「筏の喩え」に関する思索がまとまっていないのだが、クリシュナムルティが全く同じことを語っていたので紹介しよう。昨日、偶然見つけた。
まず星の教団を解散する前の発言から。
あなたがたは、私に言われるからではなく、私に反対してでも、解き放たれた者にならなければなりません。これまでの生を通して、特にここ数か月間は、私は自由になるために格闘してきました――友人たちから、私の本から、私の絆から自由になるために、あなたがたも、同じ自由のために苦闘しなければなりません。内側には絶え間ない動揺があるにちがいありません。自分の前に常に鏡を置きなさい。そして、もしあなたが自らのために創り上げてきた理想に照らして無価値なるものが見えるなら、それを変えなさい。……私をひとつの権威にまつりあげてはなりません。もし私があなたにとって必要欠くべからざるものとなったら、私が去ってしまったときあなたはどうしますか? ……私はあなたがたに、あなたがたを自由にする飲み物を与えることができ、あなたがたを解放する手段を与えることができる、と考えている人がいます――そうではありません。私は扉になることはできます。しかしあなたがたはその扉を通り抜け、その向こうにある解放を見出さなければなりません。……真理は、あなたが最も予期せぬときに盗人のようにやって来ます。新たな言葉を創り出せればよいのですが、それができないので、私はあなたがたの古い文体や概念を破壊したいのです。誰ひとり、あなたを解放することはできません。あなたはそれを自分の中に見つけなくてはならないのです。しかし私は見つけたので、あなたにその道を示しましょう。……解放に到達した人は、私のように〈教師〉となってきました。炎に入り、炎となる力は、われわれ各自の中にあるのです。……私はここにいるので、あなたがたがもし心(ハート)で私をとらえるなら、私は達成する力を与えるでしょう。……解放は、少数の者たち、選ばれた者、選抜された者たちのためのものではありません。それは、カルマを創り出すことをやめたときに、すべての人のものとなります。苦悶と苦痛の輻(スポーク)をもったこの誕生と死の車輪を回しはじめるのは他ならぬあなたであり、止めることができるのも、あなたをおいて他にありません。そのとき、あなたは自由です。ほとんどの人は、この個性、私というこの感覚にしがみついています。それがカルマを生み出すのです。解放は、生と、生の停止です。それは偉大な炎のようなものであり、あなたがそこに入っていけば、あなたがその炎となるのです。そしてそのとき、あなたは火花として、その炎の一部として出て行くのです。
【『クリシュナムルティ・目覚めの時代』メアリー・ルティエンス:高橋重敏訳(めるくまーる、1988年)】
「私は扉である」と宣言している。扉とは「通過するもの」に他ならない。クリシュナムルティは依存心から遠く離れた人物であったが、「依存される」ことをも断固として拒んだ。
「おのれ自身を学び、理解するには、すべての権威はおしのけられなくてはならない。明らかに権威はわれわれ自身の一部である。……私も含めて誰からも、学ぶものなど何もない。ことに話し手である私に影響されてはならない。……私があなたに教えるものは何もない。私はたんに、あなたがその中にあなた自身を見ることのできる鏡としての役目を果たしているだけである。だから、あなた自身がはっきり見えるようになったら、鏡は捨て去ることができるのだ」
【『クリシュナムルティ・開いた扉』メアリー・ルティエンス:高橋重敏訳(めるくまーる、1990年)】
これはインタビューに応じたもの。「私は鏡である」と。人生の大半を鏡の前で過ごす人はいない。鏡とは自分の姿をチェックするものだ。これまた「自らを島とせよ」(依法不依人)というブッダの遺言と完全に一致している。
自我とは欲望の当体であり、執着を機能とする。その執着から完全に解き放たれるためにはこれほどの厳しさが求められるのだ。ブッダとクリシュナムルティは真の自由を体現していた。
クリシュナムルティ・実践の時代 クリシュナムルティ・開いた扉
・クリシュナムルティが放つ光/『クリシュナムルティ・実践の時代』メアリー・ルティエンス