2015-02-11
2015-02-10
戸田正直
1冊挫折。
『感情 人を動かしている適応プログラム』戸田正直〈とだ・まさなお〉(東京大学出版会、1992年)/「認知科学選書 24」。テキスト(教科書)を気取って横書きにしたものか。読みにくくて仕方がない。巻頭の「はしがき」で戸田は分量的および時間的制約を口実にして「『アージ・システム』の全体像を盛り込むのはやはり出来ない相談だった」と記す。200ページで説明し得ない理論が果たして理論の名に値するであろうか? 私はしないと思う。E・H・カーが「(民衆は)歴史の一部であるよりは、自然の一部だった」と指摘しているが、感情は自我意識や文化に支えられており情動とは異なる。それは恋愛結婚という言葉が戦後になってから流布したことを見ても明らかであろう。ゆえに私は現代人と古代人の感情は一致するものではないと考える。不安定な群れと安定した社会では個々の反応も当然異なる。1992年に「認知科学選書」を刊行したのは時期尚早ではなかったか。やはり感情よりも意識を取り扱った本の方が面白い。『ユーザーイリュージョン 意識という幻想』トール・ノーレットランダーシュ、『人間この信じやすきもの 迷信・誤信はどうして生まれるか』トーマス・ギロビッチ、『意識は傍観者である 脳の知られざる営み』デイヴィッド・イーグルマンなど。
2015-02-09
トマ・ピケティ関連動画
日本記者クラブの講演に先立ち、会田弘継〈あいだ・ひろつぐ〉が「大変お若い」と紹介しているが、長幼の序を重んじるのは東アジアの文化であり致命的な失言だと思う。
トマ・ピケティが証明したのはこのことだろう。:古本屋の殴り書き: チンパンジーの利益分配/『共感の時代へ 動物行動学が教えてくれること』フランス・ドゥ・ヴァール http://t.co/WAni1Gtoax
— 小野不一 (@fuitsuono) 2015, 2月 15
・山形浩生:ピケティ『21世紀の資本』訳者解説 v.1.1 (pdf, 686kb)
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