【※閲覧注意のこと】
2016-03-18
スティグリッツのTPP批判を日本の新聞は報道せず
スティグリッツ教授の昨日の官邸での発言。消費税先送りだけでなく、TPP反対も明言しているのに、報道は日本農業新聞くらいしかなく、日本経済新聞などは全く書かない。なぜか?総理に都合のいいことだけつまみ食いで報道しているのか。おかしい。 pic.twitter.com/WD0z1tCUsY
— 玉木雄一郎 (@tamakiyuichiro) 2016年3月17日
2016-03-16
障害者か障碍者か/『漢字雑談』高島俊男
・漢字制限が「理窟」を「理屈」に変えた
・障害者か障碍者か
漢字制限は敗戦直後昭和21年の「当用漢字」から始まる。固有名詞(福岡などの地名、佐藤などの姓、その時現在の名)を除き、政府が決めた1850字以外使ってはならぬという、強い制限である。罰則はないので作家などは使ったが、官庁(法令、公文書等)、学校、新聞の三大要所を抑えて励行させた。
【『漢字雑談』高島俊男(講談社現代新書、2013年)以下同】
当用は「当座用いる」との意で「将来はわからないが、しばらくの間さしあたって用いる」(Wikipedia)ことを示す。なぜ将来は「わからない」のか? GHQのジョン・ペルゼルというタコ野郎が日本語をローマ字表記にしようと目論んでいたからだ。当時、文部官僚であった今日出海〈こん・ひでみ〉も小林秀雄との対談でそのことに触れている(『小林秀雄全作品 26 信ずることと知ること』小林秀雄)。
権力は文字・暦・度量衡を統一する。
どの国でも文字改革というのは、前の歴史との連続性を切断するために行うんです。
【『国家の自縛』佐藤優(産経新聞出版、2005年/扶桑社文庫、2010年)】
辛うじてローマ字化は防ぐことができたが、日本の歴史は徹底的に書き換えられた。そして「当用漢字」という言葉はまだ生き永らえている。
それで、ぜひもう一度考えてもらいたいことがある。同音の他の字で間にあわせていたのを、正しい字にもどしてもらいたい。
もどったものもある。名誉毀損は棄損と書いていたのだが、毀損にもどった。しかし別字のままなのが多数のこっている。
たとえば、これは小生たびたび言っていることだが、障碍物、障碍者の碍は「さまたげる」の意である。これが使えないので「障害者」と書く。害は「危害を加える」「害虫」の害である。ぜひもどしてもらいたい。
・障害者を障碍者と書くことになった経緯
「碍」は「礙」の略字らしい。もともと障礙は仏教用語で「しょうげ」と読んだ。日蓮の遺文にも「障礙出来(しゅったい)すべし」と山ほど出てくる。
害には「そこなう」との意味もある(損害)。だが、やはりイメージは悪い。害には「わざわい」の意味もある。これは自殺を自死とするような意味づけの問題ではなく、単なる漢字表記の問題だ。私は障碍(障礙)を選ぶ。
言葉に対する鈍感や無気力から文化は滅んでゆく。いたずらに古きを尊(たっと)ぶつもりはないが間違いは間違いなのだ。
・@檸檬の家: 「障害」は本当に「障碍」「障礙」の当て字なのか?
2016-03-15
島田裕巳
1冊読了。
30冊目『宗教消滅 資本主義は宗教と心中する』島田裕巳〈しまだ・ひろみ〉(SB新書、2016年)/島田の文章は読みやすい。ただしその分だけ底が浅くなりがちで、宗教学者というよりは宗教ジャーナリストが実態に近い。日本と世界の宗教人口が激減する様子をわかりやすく解説し、更には資本主義とイスラム金融の入門書的な内容となっている。島田が創価学会本を出しているせいもあって、やや創価学会に偏りがちな記述が目立つ。大学での講義がもとになっているのでデータは正確だと思われる。ただし結論が弱い。弱すぎる。宗教社会学的な世俗化という視点ももはや古い。現代の宗教は科学と経済であると見極める必要があろう。いずれにせよ生と死の問題が解明されていない以上、教団が滅んでも宗教が滅ぶことはない。
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