2011-11-06
ダン・アリエリー、サンガジャパン、ヒクソン・グレイシー、湯浅勲
4冊挫折。
『不合理だからすべてがうまくいく 行動経済学で「人を動かす」』ダン・アリエリー:櫻井祐子訳(早川書房、2010年)/私が30代なら読んだことだろう。50歳近くなると、「人を動かす」ことには興味が湧かない。『予想どおりに不合理 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」』を読めば十分だろう。
『サンガジャパン Vol.5(2011 Spring)』ティク・ナット・ハン、アルボムッレ・スマナサーラ、佐々井秀嶺、宮崎哲弥、田口ランディ、他(サンガ、2011年)/結構期待していたのだが、びっくりするほど面白くなかった。佐藤剛裕の名前を目にした時点で気づくべきであった。日本の仏教界が苫米地英人〈とまべち・ひでと〉に太刀打ちできない現状がよくわかった。
『ヒクソン・グレイシー 無敗の法則』ヒクソン・グレイシー、ミゲール・リーヴァスミクー構成(ダイヤモンド社、2010年)/翻訳者の名前がどこにもない。ま、その程度の本だ。構成以前の問題で、きちんとリライトすべきだろう。ネームバリューにぶら下がっただけの代物。
『思想革命 儒学・道学・ゲーテ・天台・日蓮』湯浅勲(海鳥社、2003年)/定価5250円。古本屋で買ったのだが、それでも半額だ。もったいないので飛ばし読みする予定だ。出だしは好調なんだが、日蓮の章で明らかにトーンが変わる。突然、「日蓮大聖人」という表記になるのだ。しかも日蓮遺文の現代語訳については『日蓮大聖人御書講義』(聖教新聞社)から引用し、創価学会の池田大作名誉会長の著作からの孫引きが目立つ。湯浅は冒頭で孔子の「名を正す」ことを挙げておきながら、特定の人物に対して敬称を付与する過ちを犯しており、自語相違の謗りを免れない。真摯な思索の結論がプロパガンダの臭みを伴い、台なしになっている。出版社の見識を疑う。
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