1冊読了。
7冊目『放浪の天才数学者エルデシュ』ポール・ホフマン:平石律子訳(草思社、2000年/草思社文庫、2011年)/ついこの間、マーシャ・ガッセンを堪能したばかりだ。にもかかわらず、ポール・ホフマンはあっさりとマーシャ・ガッセンを退けた。いやはや、こんなことがあっていいものだろうか? ポール・エルデシュは「歩くエピソード」であった。彼の口は毒気の強い警句を発した。数学と恋に陥り、死ぬまで添い遂げた。人生のほぼ全てを数学に捧げた。そのためエルデシュは一人だとバスに乗ることもできなかった。彼は靴紐さえ結べなかったという。エルデシュは485人もの共著者と1000本以上に渡る論文を発表した。天使のように汚(けが)れがなく、僧侶のようにストイックであった。道を極める人物は型破りであることを避けられない。サイモン・シン著『フェルマーの最終定理 ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで』を読んだ人は必読のこと。
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