2011-07-31

テクニカル分析の前提


 テクニカル分析の前提は三つある。
A 市場の動きはすべてを織り込む。
B 価格の動きはトレンドを形成する。
C 歴史は繰り返す。

【『先物市場のテクニカル分析』ジョン・J・マーフィー:日本興業銀行国際資金部訳(金融財政事情研究会、1990年)】

先物市場のテクニカル分析 (ニューファイナンシャルシリーズ)

ヴァンス・パッカード、上田正昭、金森誠也、中島敦


 3冊挫折、1冊読了。

 挫折47『浪費をつくり出す人々 パッカード著作集3』ヴァンス・パッカード:南博、石川弘義訳(ダイヤモンド社、1961年)/電通の戦略十訓が本書によって作られたと知り、直ぐ取り寄せた。面白い。とても半世紀前の本とは思えないほどだ。文章が洗練されていて、訳もこなれている。100ページを過ぎたところでやめる。申しわけないんだが、ビジネスにはあまり興味がない(笑)。戦うサラリーマンであれば必読だ。

 挫折48『古代日本のこころとかたち』上田正昭(角川叢書、2006年)/本が重い。紙質がよいためだろう。堅牢な作り。私にとっては内容が専門的すぎた。歴史の流れや史観には興味があるのだが、歴史そのものには関心がない。

 挫折49『面白いほどよくわかるローマ帝国 巨大帝国の栄光と衰亡の歴史』金森誠也〈かなもり・しげなり〉監修(日本文芸社、2006年)/構成に難あり。2ページで1トピックとなっているが、書き出しの文章が独立していて物語性が失われている。「面白くない」ので直ぐやめた。

 50冊目『中島敦』中島敦(ちくま日本文学、2008年)/新潮文庫の『李陵・山月記 』は一度読んでいるのだが、以前から「文字禍」が気になっていた。予想以上に面白かった。宮城谷昌光の長篇を読んだ後では「弟子」「李陵」も趣が一変する。恐るべき才能の持ち主は34歳で逝去した。つくづく惜しまれる。日本の短篇集では福永武彦と双璧を為す、と私は思う。池澤夏樹(福永の子息)の解説は余計だ。臭みのある文章でせっかくの余韻を台無しにしている。

2011-07-30

勝ち上がってくる力士


 勝ち上がってくる力士にはどこか茫洋としたところがある。武双山もそうだった。かつての武蔵丸や安芸乃島にも同じ匂いがあった。伸び盛りの相撲取りは、いつの時代も、自分が何者なのかを判じかねているようなきょとんとした表情で勝ちすすんでいく。
 おそらく、自分が何者であるのかを知った時、力士は成長をやめるのだろう。

【『イン・ヒズ・オウン・サイト ネット巌窟王の電脳日記ワールド』小田嶋隆(朝日新聞社、2005年)】

イン・ヒズ・オウン・サイト ネット巌窟王の電脳日記ワールド

Bloggerへの画像アップはflickr経由がよさそう&tumblrとの連携について


 tumblr中毒を発症中。ウェブ2.0の進化に震え、おののく。いや決して大袈裟な話ではない。

 tumblrはブログ版ツイッターと考えてよい。動画や画像をワンクリックで自分のブログにアップロードできる。ツイッターのリツイート機能をtumblrではリブログという。

 で、クリックするとflickrにジャンプする画像がいくつか散見され、この仕組みがよくわからなかった。2~3日調べてやっとわかったのだが、flickrにtumblrへアップするボタンが設けられていた。ただアップできない設定になっている場合もある。

 更に驚かされたのだが、flickrはBloggerとの連携も可能であった。ってことは、picasaとの連携も当然可能だわな。

FlickrやPicasa、YouTubeなどに一気に動画や画像をアップできる「Pixelpipe」
『Evernote』より簡単! 『Tumblr』で集めた情報を楽々整理!
Flickrの写真をTumblrのDashboardでザッピングする方法
Pipes: Rewire the web

 ものは試しでflickrの画像をBloggerに貼り付けてみた。

犀の角のようにただ独り歩め

 な、な、なんと、画像が大きく表示されていた。自分でBloggerにアップする場合は大きさは自動調整される。つまり、大きな画像を表示したい場合は、flickr経由でBloggerにアップすればいいわけだ。

 やり方は簡単だ。取り敢えずflickrにアップした画像をBloggerに流す。次にソースをコピー、それを好きなページに貼り付ける。で、最初の画像ページを削除する。画像ソースは取得でき、サイズ指定も可能だ。

 これ、凄いよね。flickrにある大半の画像がそのまま素材として使えるわけだから。

 RSSという川をいくつも呼び込んで池を用意し、そこに自分の島を作るのがウェブ2.0ってことですな。

まだ中毒になっていない人のためのtumblr入門
tumblrに見る危険性

2011-07-29

必要なのは万人が賛成するスローガン


 必要なのは、誰も反対しようとしないスローガン、誰もが賛成するスローガンなのだ。それが何を意味しているのか、誰も知らない。

【『メディア・コントロール 正義なき民主主義と国際社会』ノーム・チョムスキー:鈴木主税〈すずき・ちから〉訳(集英社新書、2003年)】

メディア・コントロール ―正義なき民主主義と国際社会 (集英社新書)