2011-09-26

少年と語るマスード

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 時系列が定かではないが、いずれも2001年4月4日に撮影されたものだ。「パンジシールの獅子」と恐れられた男の顔が思わず綻(ほころ)んだ。少年は何をお願いしたのだろうか。マスードの周囲にはいつも人がいる。彼は簾(すだれ)の向こう側に鎮座(ちんざ)するようなことがなかった。クリシュナムルティにも共通している点である。

アフガンの英雄アフマド・シャー・マスード/『マスードの戦い』長倉洋海

獅子と呼ばれた男―アフガニスタンからの至急報マスードの戦い (河出文庫)アフガニスタン敗れざる魂―マスードが命を賭けた国ぼくが見てきた戦争と平和

圧迫面接という手法を根絶するための妄想


 圧迫面接をご存じだろうか? 不況時における就職は企業に有利な買い手市場となる。クレーム処理やトラブル対応の能力を問う目的で、威圧的・高圧的・居丈高な質問を面接で繰り返すことを圧迫面接という。

Wikipedia

 株式会社ネットマイルの面接担当者がGoogle+で実況中継をしたらしい。

架空?の「罵倒面接」を実況中継 苦しい弁明を乗り切るお詫びの作法とは
Google+で採用面接を“実況中継”して炎上 社員の投稿をネットマイルが謝罪「架空のもの」
Google+で架空面接“実況”のネットマイル社員、社内処分へ
ネットで男性社員が「採用面接」実況 勤務先は「架空のもの」とした上で謝罪
株式会社ネットマイルの池田達成さん、専門学生(30歳)が面接している様子をGoogle+で実況
株式会社ネットマイルの池田達成、30歳専門学生の採用面接をネットで実況し炎上→嘘でした @netmile1

 実は教員採用試験の面接においても圧迫面接は行われてきた(※都道府県によって異なる)。

恐怖の圧迫面接

 怖そうな試験管に、全くの真顔で最初は、試験管「君の言っていることがわからない」といわれ、次に、試験管「何を言いたいの? 完結に述べて」と吐き捨てられ、最後には、試験管「結局机上の空論なんじゃないの? 現場では無理なんだよ」と怒られた……。

【上記ブログより引用】

 ま、体裁を変えた「いじめ」といってよい。「現場では無理なんだよ」だと? 一体お前らがどんな教育成果を上げたというのだ? 選ぶ側の傲慢さが全開となっている。

 暴力が容認される世界では暴力で対抗するしかない。これが私の持論だ。プーラン・デヴィを見よ。

両親の目の前で強姦される少女/『女盗賊プーラン』プーラン・デヴィ

 私はスーザン・ソンタグよりも積極的に暴力を容認する立場だ。欧米が世界を牛耳っている間は。

 では早速、教員採用試験を妄想してみよう。

「あなたが尊敬する人物は?」山口二矢〈やまぐち・おとや〉です。

Assassination of Asanuma

浅沼稲次郎暗殺事件(1960年10月12日)

 青年は圧迫面接を伏し目がちで無言のままやり過ごす。

「そんな姿勢じゃ、現場では無理なんだよ!」と罵声が響き渡る。合図を待っていたかのように青年は立ち上がり、座っていたイスを振りかざす。怒鳴った男の口は半開きで震えている。青年は居並ぶ連中を見下ろしながら「静かにしていてください。声を上げてはいけません」と言うなり、イスを男の頭部に叩きつけた。

 中年の女性が失禁した。「今から私の言う通りにしてください。そうでなければ、この男性と同じ目に遭わせます。いいですね」。青年は全員の身分証明証と免許証を携帯電話で撮影した。続いて携帯電話を渡し、一人ひとりに住所と電話番号を言わせた。自宅の留守番電話に録音したのだ。

 イスを元に戻し、再び腰を掛けた。パックリと開いた男の頭部から青年の足元まで血が流れていた。

「さて皆さん、こうしたことが教育現場で起きたら、どのように対応するのか見せてください」
「また、あなたたちが圧迫面接という形で行使する暴力と、私が振るった暴力との違いを教えてください」

「わ、わ、わたしたちは教育委員会の指示に従っているだけです」。そう答えた男の腕をつかみ、青年は彼の小指を捻(ひね)り上げた。乾いた小枝の折れるような音がした。男は指をかばいながら低い声で泣き出した。

「確か、ナチス高官のアドルフ・アイヒマンも裁判で同じことを言ってましたね。その答えは不合格です」

 青年は胸ポケットからアイスピックを取り出した。「私が不採用になるのは一向に構いません。ただ、皆さんがこれ以上、圧迫面接を続けるようでしたら、このアイスピックがあなた方の心臓に突き立てられると思ってください」

 彼は何事もなかったように面接会場を去っていった。(完)

 なお教員採用試験における圧迫面接は2011年度から殆ど行われていないようである。テロが起こる前でよかったね。

面接官「我社であなたを採用するとして、我社にどんなメリットがありますか?」 俺「ぐぬぬ……」



先ず隗より始めよ/『楽毅』宮城谷昌光

2011-09-25

行動


「うまくいかないかもしれないけど、いくかもしれない。とにかく、やってみることだわ」

【『レイチェル・ウォレスを捜せ』ロバート・B・パーカー:菊池光〈きくち・みつ〉訳(ハヤカワ・ノヴェルズ、1981年/ハヤカワ文庫、1988年)】

レイチェル・ウォレスを捜せ (ハヤカワ・ミステリ文庫―スペンサー・シリーズ)

まだ中毒になっていない人のためのtumblr入門


 tumblr(タンブラー)の話をしよう。初秋の季節、日曜日の昼下がりにはtumblrの話題が相応(ふさわ)しい。

 ま、何をどう使おうと自由なわけだが、tumblrについては画像共有ミニブログと認識するのが正しい。ファン(フォロワー)の殆どが外国人のため、日本語の文章は理解されない。実態としては動画も共有(リブログ)されにくい。

 tumblrは静かに始めたい。そうでないとあっと言う間に中毒に陥る。「これなしではやっていけない身体」になってしまうのだ。

 まずtumblrに登録する。「tumblr」という表記も間違えると恥ずかしいので辞書登録しておく。次に以下のページで「テーマ」を決める。

tumblr Theme Garden

 ここで慌ててはいけない。コーヒーを飲むことをお勧めしよう。

 そして必ずflickr(フリッカー)に登録する。flickrにはtumblr共有ボタンがあるからだ。登録したばかりだと、「t」ボタンが表示されないことがあるようだが、以下のページを参考にされよ。

新機能のFlickr共有ボタンで写真単位の共有が楽になった
Flickr、真剣に「ソーシャル」との連携を狙う?! 「Share This」機能によりTwitterやFacebookでの簡単共有機能を実装
flickr BLOG(英語)

 自分で撮影した画像を広めたい人は、ある程度ファンの数が増えてから行うべきだろう。

 ここから白紙状態のtumblrをあなたの色で染めることとなる。コレクター、キュレーターとしての一歩を踏み出すのだ。鹿島茂の言葉を噛み締めておきたい。

『子供より古書が大事と思いたい』鹿島茂

 最初の画像は「ダッシュボード→Tumblrの人気ページを見る」から行えばよい。気に入った画像をクリックし、ページ上部の「リブログ」ボタンを押すだけだ。

 またURL指定もできるので、ウェブ上の画像であれば何でもポスト可能だ(画像URLを指定)。YouTubeなどの動画もURLだけでアップできる。

 フォローする人数はあまり増やさない方がいいと思う。twitterと一緒で収集がつかなくなるからだ。私は10人しかフォローしていない(ファンは99人)。

 フォローする人の探し方は、気に入った画像をアップした人のtumblrへジャンプ。「アーカイブ」を見る。アーカイブのリンクがない場合は、URLの末尾に「/archive」を付ければ閲覧できる。これも辞書登録しておこう。で、パッと見た瞬間の印象で決める。少々訓練が必要だが、慣れればどうってことはない。

 私の基本的な手法は、flickrでどんどんお気に入り(You→Your Favorites)を増やし、それをtumblrにポストするというものだ。重複することがないよう、ポストした画像はお気に入りから削除する。ここで求められるのは英語キーワードによる検索能力だ。

 色々調べてみると、「ポストする画像を探すのに苦労している」などという声が散見されるが、全く信じ難い話である。私は抑制するのに苦労しているのだ。tumblrの容量は1日あたり75枚までとなっている(容量オーバーした場合の規制解除は16:20)。

 比較的人気があると思われるテーマは、夕日、海、水、消失点、建築様式(アーキテクチャー)、モノクロ、美男美女といったところだ。私は貧困、差別、暴力などのリアリティに関心がある。

 更にtumblrを電子書籍のような体裁にするサービスもある。

puble

 画像の海で波乗りを楽しむのがtumblrライフといえる。

onologue
Bloggerへの画像アップはflickr経由がよさそう&tumblrとの連携について
tumblrに見る危険性
画像はflickrにアップするのが正しい

2011-09-24

Fuck you God


 詳細は不明だが地雷の被害だと思われる。「神よ、くたばれ」という叫びは届くだろうか。神様は天上でふんぞり返って、一人の子供すら満足に救うことができない。少年は中指を立てることもできなくなってしまった。

【※ノートの上部がやけに白い。「FUCK YOU GOD」の文字は細工されている可能性がある。 10月2日】

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 やはり創作であった。本物はこちら。

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 Deanne Fitzmaurice(サンフランシスコ・クロニクル)が撮影。イラク戦争の爆発で瀕死の重傷を負ったイラク人少年。彼を治療するオクラホマ州の病院に関するシリーズでピュリッツァー賞を受賞している。

ピュリッツァー賞受賞作品集